仏壇と先祖供養
百貨店で人気の催事があり、ほぼ毎年顔を出しています。全国から陶器や木工、金物など、一流のものづくりの人々が集まります。
仏壇というのは、ご本尊様やお位牌を納めるお部屋であり、お寺もご本尊様のお家です。たとえば、浄土宗や浄土真宗のご本尊様は阿弥陀如来様、真言宗では大日如来様です。お坊さんに開眼供養という魂を入れるお経を上げてもらうことで、仏像やお位牌に魂が籠ることになります。いわば、家にお寺と同様にご本尊様やご先祖様が祀られているありがたいものなのです。やむを得ずお焚き上げしなければならない場合は、魂を抜く、いわゆる閉眼供養をしなければなりません。
岐阜から神仏具の展示があり、立ち話をしました。木地職人(みこしや仏壇の製造)であったのですが、仏壇だけでは販路に限りがあるため、まな板や器などの木製品も手がけており、数々の展示の中で目に入ったのが、コンパクトな仏壇と神棚でした。
神棚は扉を開ける時、「ギギギィ」と神社の本殿の御扉と同じ重厚な音がする仕立てになっており、納めるお札はとても神聖なもので、むやみに開いてはいけないということだそうです。
仏壇は、宮大工が作る重厚感がありながらもコンパクトで、現代の住環境に適しています。本棚やチェストの上など、ちょっとした場所で供養ができます。お寺と同じように閂(かんぬき)があり、熟練した職人がカンナで削り調整されているようです。
やはり、職人の手作りは良いものですね。
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