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闇バイトと強盗対策


実家の近くで強盗が入りました。いわゆる「闇バイト」による強盗です。昔の空き巣は人がいない時間帯を狙っていましたが、最近の強盗は人がいる時間帯を見計らって押し入るため、理不尽に命を奪われる事件も起きています。本当に恐ろしいことです。

メディアでは、防犯カメラの設置や窓ガラスにシールを貼る、防犯性の高い鍵にするなどの対策が提案されています。しかし、犯行は非常に強引で、特殊な道具を使う場合もあり、こうした対策の効果がどれほどあるのか疑問に思います。


犯行の仕組み

闇バイトによる被害をテレビで見ると、一見法則性がないように感じましたが、調べてみると、以下のような仕組みが浮かび上がりました。複数の資料や動画から私なりに整理したものです。被害に遭わないための参考になれば幸いです。

  1. 情報を収集する役割
    個人情報を集める人々が分業で働いています。

  2. 情報を分析・指示するコントロール役
    収集した情報を元に分析し、犯行を遠隔で指示する組織が存在します。

  3. 実行する役割
    実際に犯行を行う人々がいます。

この3つの役割がそれぞれ独立しており、関係者同士は横のつながりがないため、一人が捕まっても組織全体の仕組みが明らかになりにくくなっています。


強盗に入る家の選定方法

強盗が入る家になぜお金があると分かるのか、疑問に思っていましたが、仕組みはこうだそうです。

まず、個人情報を集める組織があり、その情報源は一般の人々です。例えば、小売店の販売員や金融機関の窓口担当者が、些細な情報を小遣い稼ぎで売っているのかもしれません。このようにして得た断片的な情報をデータベース化し、名前、住所、年齢、家族構成、預貯金の額、消費傾向などの情報が明らかになります。

以前は、こうした名簿が「オレオレ詐欺」に使われていたのでしょう。それをさらに発展させ、強盗に応用しているのだと思います。

次に、対象をスクリーニング(抽出)します。その後、地図ソフトで家の配置や、車を停められるスペースなどを確認し、強盗が入りやすい場所かどうかを調べます。

さらに、家の内部構造を知るため、リフォームや家財整理業者を装って家に入り、金目の物があるか、金庫の位置などを確認。その情報を組織に送るのです。

実際、大阪の知り合いが「格安で家財整理を行う」と宣伝する業者に家の中を見せたところ、数日後に強盗に入られ、金目の物だけが盗まれたという話を聞きました。家の間取りを把握するため、不審な訪問が必ずあるのだと思います。


指示役の存在

指示役は海外のフィリピンの刑務所から遠隔で指示を出していたケースもあります。通信費がほぼかからないこの時代、どこからでも分析・指示が可能です。この犯罪の中核がここにあると言えます。

対象の家が決まると、今度は住人の行動パターンを調べます。これにより情報がさらに具体化され、計画の完成度が高まります。そして、決行日が設定されるのです。

実行役は、スマホのアプリで募集されます。「簡単な見守り」などの条件で集まったバイトが見張り役を務めます。応募者は運転免許証のコピーや住所を申告しており、犯行後に犯罪に加担したことをネタに脅され、さらなる犯罪に関与させられるケースもあるようです。


対策

犯罪者たちはIT技術を巧みに使い、効率よく犯行を行っています。一連の流れがシステム化されているため、組織の中枢が捕まっても、次々と新たな指示役が生まれることでしょう。

このような状況に備えるためには、以下の点に注意が必要です。

  1. 予知
    ・不審な電話や訪問者に注意する。
    ・リフォーム業者や家財整理業者を安易に家に入れない。

  2. 予防
    ・防犯フィルムや頑丈な鍵を設置する。
    ・高価な金品を家に置かない。

  3. 防御
    ・警報器や自動通報装置を設置する。
    ・ホームセキュリティを導入する。

また、海外では強盗に備え、奪われても良い程度の現金を用意しているケースもあります。命を守るためには、ある程度の妥協も必要です。


個人情報がダークウェブに公開されている可能性がある現代、不審な訪問や連絡があった場合には疑いを持つことが大切です。信頼できる人以外は家に入れず、防犯意識を高めることが必要でしょう。

命を守るためにも、この情報が少しでも役立てば幸いです。

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