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自民党総裁選のまとめ

どうも皆さんはじめまして。ラバハと申します。アラフィフ氷河期世代のオッサンで、文化批評なんかを書いてます。


自民党総裁選のまとめ

昨日9/27投開票により、石破氏が次期自民党総裁に決定しました。今回の総裁選は他に類を見ないくらい示唆に富んだ戦いだったと思います。同じ与党でこれだけバリエーションが出たことが今回の盛り上がりに寄与したと思います。

もはや食傷気味ですが、まとめてみます。
基本的に、政治家はその人を推す団体や組織の方を向いて政治をします。これは当たり前です。自分達の生活を良くしてくれる人を国政に送り出すのが民主政治であるからです。その意味において、石破氏、高市氏、小泉氏を誰が推していたか見れば、今回の構造が見えてきます。


石破氏の支持者

石破氏は、当初から地方創生、財政規律を軸に与党内野党として、地方の党員の方を向いていました。地方の地盤沈下は著しく、人口流出や少子化を止めるべく、高齢者の手厚い医療保障や保険証の現行運用など、完全に地方の高齢者の権利を代表していました。つまり自民党内ですら見限っていた60代以上の地方の年金世代をターゲットにしてきました。

高市氏の支持者

高市氏は、安倍晋三氏のアベノミクスの継承で、規制緩和と積極財政、強い安全保障を全面に出してきました。この主張にネットを中心に保守層の票が流れました。地方でも主要都市の党員票は高市氏に流れていましたので、高市氏の支持者は首都圏と地方の都市部だと言えます。イメージとしては40代から60代くらいの都市部の現役サラリーマンが多いのではと思います。高い株価、円安、低金利は、この層の利益とマッチしますし、対中弱腰外交に辟易した層も乗っかっています。

小泉氏の支持者

小泉氏は、解雇規制の見直し、選択的夫婦別姓の推し進めなど、経団連、新経連の利益を代表していました。テック系のスタートアップ企業への投資など、グローバルで戦える経済政策を打ち出していました。整理解雇による雇用の流動化で30代から40代前半までの若者の利益を代表していたと思います。逆に高市氏の保守支持層からは、かなり嫌われてしまいました。


自民党議員の思惑

菅氏をはじめ、岸田氏も、経団連、新経連といった都市部の利益団体を優遇したいので、小泉氏を何としても決選投票まで持っていきたかったのでしょう。しかしあまりにも党員票が伸びず、小泉氏が決戦投票に残れなかった時点で、考え方を変えたのでしょう。

とにかく次期選挙で、高市氏だと自民が大敗すると踏んだのでしょう。高市氏の場合、外交政策、裏金議員の登用で野党から責められることは間違いありません。石破氏ならまだ戦えると思ったのでしょうか。

麻生氏と森氏の権力の凋落

今回、総裁選前日、麻生氏が高市氏の支援にまわるという報道がありましたし、1回目の投票はまさにその言葉通りでした。

しかし、結果としてそれに反発するかたちで菅氏と岸田氏が石破氏にまわったことで高市氏が敗れました。

派閥政治の終焉という人もいましたが、長老政治が、麻生、森氏から、菅、岸田氏に変わったと見るのが正解でしょう。

まとめ

今回の結果で分かることは、経済ではネオリベ色からお年寄りへの社会保障、地方への投資が進むことになるのではないでしょうか。現時点では、10月末か11月に解散総選挙が予想されています。正直、立民と石破自民の政策の違いはありません。どちらも中道の取り合いとなっておりますので、立民、国民民主、維新がどれだけ存在感を出せるのかにかかっているのではないでしょうか。


今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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