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レトロゲームを語らせてくれ『RPGツクールアドバンス』

私がゲームを作るゲームの存在を知ったのは、中学生の頃に友人から借りた『Mr.FULLSWING(通称ミスフル)』という漫画を読んだからだ。
そんなゲーム本当にあるのか?
パソコンで調べてみたらバシッと出てきたのが『RPGツクール』シリーズだ。
当時持っていた最新のハードはゲームボーイアドバンスだったため『RPGツクールアドバンス』に興味が惹かれ、私はミスフルを貸してくれた友人と一緒にゲーム中古屋へ走った。

無事に2人とも中古屋で安くで買えてホクホクしたのも束の間、ここからが大変だった。


RPGツクールシリーズとは

プログラミング知識が無くても、オリジナルのRPGゲームを作ることができるゲーム。
必要なグラフィックや音楽もソフトの中に用意されているので、アイデアさえあれば誰でも気軽にゲーム制作を体験できる。

RPGツクールアドバンスの特徴

・テストプレイをしながら制作可能
スタートボタンを押すだけで、テストプレイモードと作成モードを切り替えられる。
テストプレイを中断せずにその場でイベントの配置や編集ができるため、スピーディーな制作ができる神システム。
 ミスしてイベントが無限ループしても、強制で止めることができる。

・戦闘はサイドビューのターン制
 敵グラフィックも豊富で色違いも4種類用意されているので、見栄えが良い。
敵の配置はパターンが用意されているので、上手く使いこなせばカッコいい戦闘を作れる。
仲間として設定できる一般人やモンスター全ての歩行グラフィックに戦闘グラフィックが用意されている。

・マップは用意されているものを組み合わせて作る
自由に1マスずつ描くのではないため手間がかからない。
フィールドマップは6種類の中から選べる。
街や村は33種類のベースを選んでから建物を自由に配置でき、建物の内装は30種の中から選ぶ。出入り口は自動で生成されるので楽。
1つの建物に2階と地下1階まで作れるが、その場合は階段を作る必要がある。
ダンジョンは6×6のエリアに、豊富に用意された部屋を配置し、ペンツールで通路を描き、入り口を繋げて作るタイプ。

・キーワード機能
よく使うワードを30個登録できる。これによりメッセージ中にいちいち手打ちせずに引用できる。とても楽。

・「イベントで決める」という疑似変数機能
固定値ではなく、イベントで数値を変更できる。
これでイベントによって威力が変動するアイテムを作れる。厨二病にはたまらない機能。

・サンプルゲームとチュートリアルモードがある
プロが作ったサンプルゲームは神。これを作るのにどれだけの根気が必要なんだ!?
チュートリアルモードは作りかけの短編RPGに足りないものを作って完成させる優しい世界。
どちらも作るのに疲れたらやっていた。

・ユーザーゲームモード
ゲームを起動したらすぐに作ったゲームが始まる機能で、このゲームはこれを設定することでゲームクリアと言ってもいい。
ツクールのメニュー画面が出ないから市販のゲームのように始められる。つまりゲームが完成したら設定するモード。私はここまで行けなかった。


個人的に助かる機能

・モブのセリフを考えるのが面倒な時は、ランダムメッセージが歩行グラフィック毎に用意されている。

・キャラクター、マップ、アイテム、職業、特技……全てにサンプルデータがあり、考えるのが面倒ならサンプルデータを気軽に使える。

・37種の1枚絵があり、8種類の画面飾りがある。タイトル画面を表示するタイミングも決められるので、タイトル画面から開始にするか、オープニングイベントの後に表示するかこだわれる。

・空き容量がいくつかすぐわかる。
パソコンと違ってデータを増やせないので、ゲームを作り込むたびにソフトの空き容量が減るのがスリリングで楽しい。
大きなイベント作るとゴリっと減るので、私は容量足りなくてキャラを減らしたりした。


私の思い出

結論から言うと、私はゲームを完成まで作ることができませんでした。
理由としては作ってる時間が楽しいから。
いや本末転倒ってね……完成させてユーザーゲームモードにして友人とソフトを交換してプレイしよう! と青春の約束もしていたけど受験シーズン突入で自然消滅し、なんとなくユーザーゲームモードにするのが惜しくなったのもあります。永遠に作成と削除を繰り返しています。
もちろんバグもフリーズもあるので小まめにセーブする癖がついたゲームです。1イベント作ったらセーブ。

後にパソコンシリーズも買ってプレイしましたが、私はアドバンスの手軽さが合っていました。
顔グラフィックは絵柄のクセがあるので、好みは分かれるでしょう。私は気にならなかったですが、友人は気になるようでした。

RPGツクールアドバンスでRPGではなく、ヒロインとの会話で好感度が増減するアイテムを作り、好感度の程度でヒロインがラスボスになるか結婚するかエンドが変わるという、意味不明なゲームを作っていた中学生ウツくんです。

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