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レトロゲームを語らせてほしい『サムライキッド』

私は子供の頃、外箱のパッケージ裏の紹介文だけ見て買うか決めたゲームが、けっこうある。
『サムライキッド』もその1つなのだが、私がビビりすぎて途中で諦めてなんと10面中1面しかクリアしていないというチキンプレイで終わっている。
ちなみに当時の友人にソフトを貸したら行方不明になり、人生で初めて人を疑った小学校高学年。
今思い出すとなかなかに面白いゲームだったかもしれない。ある程度のビビりを克服した大人の私は、そう思うのだ。
今回はネタバレらしいネタバレはないよ!
私は1面しかやってないからね!!!


サムライキッドとは


2001年に発売されたゲームボーイカラーソフトであり、アクションパズルゲーム。
つまりステージクリア型のアクションパズルということだ。ギミックが多めのマリオというとわかりやすいかな?


ストーリー

ヒノモトという国が世界征服を狙う妖怪王に、千を超える部下と十の妖怪城で攻め込まれ、あっという間にヒノモトの国のほとんどをのっとられてしまう。
ヒノモトの国の王子であるホムラ丸は、お供のヒデとヤス(タヌキとサル)をつれて、平和を取り戻すために妖怪退治に乗り出した。


ゲームの進め方

各ステージには様々な仕掛けがあり、妖怪を倒しつつ謎を解き、ボス妖怪を倒すとステージクリアとなる。

ストーリーでお供をつれてとあるが、ヤスとヒデはステージ途中でヒントを出す助っ人要員。
故にステージはホムラ丸1人で進む。

様々な特徴を持った3つの武器

主人公のホムラ丸は3つの武器を使って謎解き、妖怪退治をする。

・刀
妖怪を倒したり、ボタンを長押しでため技となり特定の物を壊せる。

・瓢箪(ひょうたん)
妖怪を石化できる。石化した妖怪はブロックとして仕掛けを解くときに必要になる。
ため技で遠距離攻撃ができる。

・扇(おうぎ)
殴った敵を怒らせ、誘導することができる。

他にも使い捨ての爆弾などがあるステージも出てくる。
隠しアイテムのような小判の収集度やクリアタイムによってステージクリア時にランクがつけられる。やりこみ要素だ。

回復アイテムはおにぎり

各ステージに用意されており、大小の大きさで回復量が変わる。
踏みつけて敵を倒すことができないため、慣れないうちはステージ上に置かれているおにぎりがありがたい。

1面はチュートリアル

わかりやすく武器の使い方などを練習できるステージで、敵もボスもたいしたことはなくスイスイ進むことができる。

しかし問題は2面だ。

急に動きが素早い敵や無限に湧いてくる敵が出てくる。
仕掛けも応用を効かせた物が増え、1度立ち止まって冷静にギミックを考えることになる。

例として……
・瓢箪で石化させる場所(タイミング)が敵の初期位置ではダメで、扇で誘導させなければならない。
・石化したブロックを瓢箪で殴ると、何かにぶつかるまで進む。だがスイッチを押して出現させる道がでこぼこのため、押すスイッチを調整させてからブロックを瓢箪で殴る必要がある。
・乗ると一定時間で消え、また一定時間で復活するブロックが消えているタイミングで、石化したブロックを移動させないと進めない。

突然のホラーテイスト

小学生の私は、とてもビビりだった。
笑ゥせぇるすまんも怖かったし、トイレの花子さんも怖かった。初代ポケモン赤でもシオンタウンの音楽と、あのタチサレお化けは画面を直視できない状態で震えながら進めた。
それだけビビりだった。

1面はきれいなお城の中を進むだけだった。
敵も足軽のようなものや一旦木綿のような、まだ可愛いといえる範囲の外見をしていた。
だから突然2面で背景が人魂が飛ぶ竹林になり、意味深なお地蔵様や女の子の人形が立ち、土壁には苦悶の表情の人の顔のようなものが浮きでているような、夏の怪談話に出てきそうな怖いものになり、私は泣いた。
音楽も少し怖い。しかも敵はお化け屋敷に出てきそうな妖怪になっている(蝋燭からドクロが飛んできたり傘お化けが跳ねていたり)から怖さに拍車がかかる。

しかも仕掛けのギミックでお椀のお化けを誘導させることが多く、それも追いかけられるかたちで怖かった。
ボスも一つ目の和尚のようなお化けで、攻撃を受けると目を見開いて頭をグルッと回すのが怖かった。結局怖くて怖くて倒せなかったが、今ならできるかもしれないな……多分。

豊富なギミック

石化したブロックを乗せないと起動しないスイッチや、触れるとタイマーが起動しその間だけ変化が起きるといった仕掛けや、石化したブロックを敵に押させるといったものなど、ギミックは意外と多い。
石化したブロックを刀で壊すと敵は復活する(いわゆるやり直しができる)ので詰むことはない。

十字キーの上を押すと、ホムラ丸が上を向くのだが、そのままジャンプするのと上を向いてからジャンプするのとでは飛距離が少し変わるので、そういった細かい部分も謎解きで必要になる。
私はそれでよく高さが足りずジャンプを何度もしていた。


動かずにいると待機モーションをしてくれる

謎解きを考えていてホムラ丸を動かさずにいると、持っている武器によって違う動きを見せてくれる。
瓢箪の中身を美味しそうに飲むなど。


和のテイストと3つの武器が買う決め手だった

怖い怖いと言いながらもこのゲームは好きで、1ヶ月くらいは1面を永遠に繰り返してプレイしていた。
というのも、武器が刀だけでなく瓢箪や扇もあるのがカッコいい! と小学生ながら厨二病を微発症させていたため、同じ1面のみを繰り返しプレイするのは苦痛ではなかったのです。
ホムラ丸が瓢箪を片手に走ってるだけで満足してたので(後に私はNARUTOの我愛羅にハマった)クリアどうこうはしなくても気にしてないです。
ただ武器がカッコいい! だけで購入を決めました。
当時の私は和風ゲームに触れてなかったので、時代設定が和風なのも惹かれたのかもしれません。(後に戦国BASARAと戦国無双にハマった)


大人になっても謎解きは苦戦したかもしれない

子供の頃ならいざ知らず、大人になってからなら余裕でクリアできるかも。
なんて思ったこと、ありませんか?
『サムライキッド』は大人でも苦戦するギミックはある。と私は思います。
1面しかやっていませんが、1から2でステージギミックのレベルの上がり幅を考えたら10面とかもうどうなっちゃうの!?
と思うわけです。はい。

ビビりから小心者に進化した今の私なら、敵の外見を可愛いと思えます。
特にホムラ丸が扇を持つ姿はハリセンを持つ芸人のようで可愛いですよ。
またどこかで再会できたらやり込みたいゲームですね。

アクションパズルゲームが好きな人には楽しめたでしょうこのゲーム、もっと知っている人はいないのかとキョロキョロするウツくんです。

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