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知財のおはなし

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さまざまな知的財産の話題です。海外で事務所をやっているので、外国知財のことも多いです。
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#外国

外国知財のコストダウンに困っていませんか?

基本的に、外国知財の出願業務に対して、日本の出願人は、費用の高い大手の海外の法律事務所を、今でも選んでいます。
それぞれの国ごとに、複数の法律事務所を使っているので、費用も時間も余計にかかります。
このような重複する作業を無くすことだけで、コスト削減が可能です。

外国の特許をいち早くとりたい人には

外国の特許をいち早くとりたい人には

日本は、早期審査の制度があるのですが、最近は、日本の特許庁も出願案件が少なくて、審査が昔に比べたらはやいです。
早期審査も、技術分野によっては、日本の場合、そんなに必要ないかもしれません。

むしろ、外国の権利までの時間がかかって困っているという事情もあります。
現在、出願が集中している東南アジアでは、出願から審査が開始されるまで、5-10年かかってしまっています。

どうして、こんなにかかってし

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日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう③

日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう③

本日は、比較シリーズの最終回で、拒絶理由応答の違い、拒絶理由通知の応答後の違いについて、説明したいと思います。

拒絶理由応答の違いまず、拒絶理由応答の違いについて、説明します。
日本では、引用文献の開示以外の情報が少ない傾向です。
審査官に確認するか、自分で解釈する必要があります。
ただし、ここ10年くらいで、すごく丁寧な拒絶理由も増えてきました。
かつて20年くらい前は、1行くらいの理由しかな

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日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう②

日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう②

今回の内容は、前回、法制度の違い、特許明細書作成時の違いについて、説明しました。

本日は、特許出願時の違い、特許出願後の違い、特許要件の違いについて、説明したいと思います。
時系列に説明していく感じですね。

特許出願時の違いまず、特許出願時の違いについて、説明します。
特許の出願時に、米国では発明者が会社などに特許を受ける権利を譲渡した場合には、譲渡証の提出が必要となります。
日本や中国では、

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日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう①

日本、アメリカ、中国の特許制度を比較してみよう①

日本、アメリカ、中国で、知財の法制度って、結構違いますよね。
時系列に、3つの国を比較しながら覚えるのが一番手っ取り早いと思います。

最早、日本の知財制度のみの知識では、足りない時代になってきました。
特許を出したい人は、日本の他に、外国でも出してみたいと思いますよね。

多くの方が、アメリカや中国で、特許を出したいと思うことが多いようです。
やっぱり、国全体のGDPや世界シェアの大きいところで

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