手を繋ぐ
なぜだかわたしは異常に『手を繋ぐ』ことに執着している。『手を繋ぐ』ことはなにより神聖な身体接触であるかのような扱い。
以前はモラトリアム期の男女の気怠い恋愛ものを主に書いていたのだけど、最近は中高生の青春小説がメインになりつつある。
中高生は面白い。特に高校生はまったく大人では無いところが面白い。中学生から見たら完全に大人に見えるけれど、中身はふわっとしたまだお子様だ。
最近の子って高校生くらいでロストしちゃうのかなーと以前は思っていたんだけども、手を繋ぐことにさえドキドキしちゃう子の方が多いのではないかと思えてきた。そういう短編を書いて、ウケたというのもある。
手を、はじめて繋ぐ時は劇的だ。
なんだか並んで歩くふたりの間にぶら下がっている手がそわそわしてくる。「ああ、これは繋いじゃうかもしれないな」といった予感的なものがある。そこでギュッと手を繋がれた時は最高だ。
そのボルテージの上がり具合を小説の中ではひとつの軸として使っている。男女の仲で手を繋ぐというのはエロいことだと知ってましたか?
学生の頃、めちゃくちゃよく歩く人と付き合っていたことがある。そういうサークルにも入っていたので、ふたりでドイツ語と英語の辞書の入ったリュックを背負って街中をすごいスピードで歩いた。置いていかれそうな速さ。彼は俺様主義で、ついてこられない女はいらないと言った。だから死ぬ気で歩くんだけども、なぜか手は繋がったまま。競歩みたいに歩いたのになぜか。
そういう目に見えない優しさみたいなものを心が摂取していまのわたしがいるわけだ。いまでも彼の手のゴツゴツしていた感触を覚えている。
そういうこともあって、わたしは女主人公に「きゃー、手、繋がれちゃうかも!」という目にあわせたいわけだ。ちなみに繋ごうか迷う男子の気持ちはちっともわからない。「繋ぎたい」なのか「ここは繋ぐべきだろうか」なのか······。アンケートを取ってみたいものだ。
どちらですか?
わたしとしては『繋ぎたい』と思われたいのですが。ご意見がありましたらコメントいただけるとうれしいです!
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さて、いま小説のコンテストで何ページ読まれたかの計数を行っています。たくさんの方に読んでいただいて、できれば☆評価をいただけるとうれしいです。
この小説も例に漏れず、『手を繋ぐ』ことにこだわった青春小説です。懐かしさに浸りたい時にいかがでしょうか?
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