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心の機微

文芸講座の講評は酷いことばかりではなくて、「男女間の心の機微を描いていて興味深く読ませていただきました」というものがあった。

これはうれしかった。

日頃、いや、日夜、恋愛小説ばかり書いているわたしにとってうれしい一言であった。そう、他の方はどうなのかわからないが、『心の機微』あっての恋愛小説である。恋愛小説なので、好きだ、好きじゃない、他の人を好きだ、離したくない、なんてことばかり書く。そんなものでしょう? しかしただ「あなたに会えなくなるなら死んでしまった方がましよ」と書くより、その思いに至るまでの心の、感情の揺れ方を書いた方がリアリティが生まれると信じている。なのでわたしは心情描写にえらく紙面を割く。

時には心情描写ばかりで、他の作家さんの作品に比べたら中身、すかすかだなぁと反省が入るのだが、それこそダメだと言われても自分のスタイルなんだから仕方ない。なので、起こる出来事は小さくていい。その小さな出来事に心を揺さぶられる様子を事細かに描写したいのだ。そういう病気だろうか?笑

昨日、紹介した短編も心情描写に気をつかったつもりだ。特に最後の空模様のシーン。天気に気持ちが反映されるようにとても気をつかった。心の中の、その天候の時の気持ちを再現して文字にしたためていく。気持ちの再現。それがわたしの書くという仕事だ。

今回のカクヨムイベントで皆さんの短編を読んでいると実にたくさんの個性に触れる。わたしには思ってもみないお話、というより、わたしにはない世界観=個性の持ち主なんだなぁと思う。みんな異なる個性を持って物語を作っている。

と、するとわたしは『心の機微』を細かく書くのが好きな作家に分類されるんじゃないかと思う。というか、わたしほどねちっこく書く人は少ない気もする。

明日のお昼にはまた新しいお題が発表されるのでドキドキだ。上手く書けるだろうか? あんまり自信はない。短編て実はまだ即興で書く癖が抜けない。ここにはカクヨムユーザーさんはあまり来ていないと思うのでカミングアウトすると、昨日の『四年に一度』の短編は実は一発書きです。ごめんなさい。いまだにプロットを練らない癖が抜けない。

というのも、短編自体がプロットのようなものになってしまうので。表現の見直し、全体から見た前後の見直し、起承転結の分量の見直しを軽くやる程度。初稿まんまのことがほとんど。だから自信が持てないんだよなぁ、きっと。いや、不真面目にやりたいわけではないです。

明日も素敵な『心の機微』が、そして『明るい結末』が書けますように。……昨日のようなのは中毒性があると言われたので、それはうれしかったけど、もう少し皆さんの期待に沿うハッピーエンドを書きたいものです。

昨日の、読み逃したなーと思ってくださった方向け(笑)。↓↓


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