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これから

さて、連載していた小説も終わってしまったので「これから」先のなにかを探さなくてはいけない。厳密には、見つかるまでじっとしている、という選択肢もあるのだけど、生来せっかちでそういう呑気な性分ではない。呑気なのは見た目だけだ。

昨年のことを思い出すと、10万文字の連載が終わってコンテストが終わると、すぐに別の長編に取りかかった。アホである。物事のスパンというものを考えていない。これは二日酔いの時にはさらに飲んでしまえ、とか、筋肉痛の時には運動をしろ、といったようなもので、書くことに疲れた時こそそれを乗り越えるためにさっさと10万文字を書くべきだという判断に基づいている。

当時、「レーベルカラー」というものの重要性をまったく意識していなかったわたしは、思いっきり見当違いのコンテスト目がけてひたすら書き、きちんと書き上げた上で応募もした。アホである。

このコンテストのお陰で、コンテストには傾向というものがあって、採用されやすい作品(要は受賞しやすい作品)というものがあることを知った。そうなんだよなぁ、その頃はよくわかってなかった。書いて出せば、運良く当たることもあるくらいにしか考えてなかった。要するに本当のところ受賞するということがわかっていなかった。それは書籍化だったりお金をもらうことではなくて、そのレーベルの下で書き続ける約束というようなものだ。商品を提供して買い取ってもらうには上質かどうかではなく、需要に合ったものじゃなければいけない。

その経験があるので、1年経ったいまは闇雲に書いては出す、というビギナークラスは卒業したいと思う。これだ、と思う賞があった時のために作品を作る。もしくは、その賞を見据えてじっくりとりかかる。長期的なスパンが必要だと思う。

なので連載が終わった今はもやもやっとした頭の中の創作されたい人たちに順番待ちして待ってもらって、もやもやっと形にならない文章を書き始めたところ。

とは言えこういうのはよくあって、書き続けているうちにポシャることも多い。先の展望が無くなる時だ。正直に言って、これ以上先を書いても面白くならないな、と思ったものは下書きだけ残してやめてしまう。下書きを残すのは記念ではなくて、断捨離できないわけでもなくて、いつかのためのネタのストックにするため。いまはダメでも、そのうちふっと思い出して、表現だけでも見てみたくなったり、参考にしたくなったりする。

なのでいま書き始めたものもそうなる可能性が大だ。なので多くは語らない。

いま、3千文字ほど書いた文章はちょっと詰まりすぎのように思う。もうちょっと息を抜いて、やわらかい表現を増やしてあげた方がいいんじゃないかと。張り詰めた空気を描きたかったんだけど、いきなり息をつく暇もなく畳み掛けられたのでは読者もたまらないだろう。作品の息を抜いてあげる、それは十分に大切な作業だ。

つまるところ、まだ終わったばかりなのに「なにか」書きたくてそわそわしている。他のことに集中しきれない。頭の中の情景に持って行かれてしまう。

書きたいなぁ、思い切り。

でもしばらくは試行錯誤。10万文字を書くのは、いくらデジタルといえども大変なことだ。アイディアが詰まってないと続かない。ようやくスタートと、エンディングが思いついたところなのでつまりまだまだ。しかも、ものになるかわからない。

焦らない。

これが今年の目標。しっかりと前を見据えて、足を地面につけておきたい。飛び上がってばかりでは腰を据えて取りかかれない。

自分の内側にある、書くことでしか放出できないエネルギーをいまはまだ温存している。

2月7日までお約束の宣伝を貼らせてもらいます。自己実現のために、できることは後悔ないようにしておこうと思っているので、しつこいようですが大目に見てください。

KADOKAWAで運営している小説投稿サイト『カクヨム』でのコンテストに参加中の作品です。よろしくお願いします。

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