ラジオ『NHK文芸選評』を初めて聴いてみた
今日の午前、寝起きのベッドで横になりながら、ラジオ番組『NHK文芸選評』を初めて聴いてみた。少し調べたところでは、最近までは川柳や都々逸なども取り上げていたらしいが、今年度に入ってからは、隔週で俳句と短歌を交互に取り上げているらしい。そして、毎回、選者の歌人を招いて、お題を設け、短歌を募集するらしい。
で、今週は、歌人・木下龍也がゲスト。そしてお題は「ホラー」。怖い短歌がどうにもうまく作れない私は、勉強する気持ちで、短歌を3首投稿しておいてみた。
残念ながら3つとも不採用。思えば、ちっとも「ホラー」ではなかったなあ、と反省。
さて、今日の放送での採用歌の中で、私が特に好きだったのはこの短歌だった(木下龍也による、本日のイチオシ作品にも選ばれていた)。
この飴はてらぽぽさまがくれたのだと靴を脱ぎながら息子が言った
(少年少女/『NHK文芸選評』2021年11月21日放送回採用)
これはホラーである。Jホラーのにおいがきっちりとする。「てらぽぽさま」って誰やねんという思い。コミカルなようで、だからこそうすら怖いネーミング。
さらには、この短歌が放送で流れて、リスナーたちがTwitterなどで「てらぽぽさまって何?」とつぶやき語ることで、この歌が放送に流れるまでは、世の中に存在すらしなかった「てらぽぽさま」が存在し始める、というメタ的な怖さ……最高である。
技術的には、「くれたのだと」「靴を」で「ク」音で頭韻を踏んでいて気持ちが良い短歌でもある。
「NHK文芸選評」への投稿も面白そうなので、またチャレンジしてみようと思う。