ねじ穴の深さ
こんにちは!むさこです!
今日は「ねじ穴の深さ」についてです!
機械加工の世界ではねじの穴を加工する時は
「タップ」という工具を使います。
じゃあこの工具を使えば、一発でねじ穴ができるのか?!というと…
実は「タップ」だけではねじ穴を加工することができません。
この「タップ」はすでに開いている穴に対して
ねじの山をつける工具なので
ねじ加工をするには事前に「下穴」を開けておく必要があるのです。
ねじ穴の断面を見ると、上の図のような感じになるわけですね。
さて、ここで問題が発生します。
板を貫通するねじ穴を開ける場合には
「下穴も、ネジも貫通」してしまえば良いのですが…
板を貫通しないねじ穴を加工する場合には
「ねじ穴の深さよりも下穴が深くなる」
ということを頭に入れておきましょう。
たとえば「板厚10ミリの材料に貫通しないねじ穴を深さ9ミリで加工する」
ということをしようとすると下穴が貫通してしまうわけです。
「10ミリの板なんだから、理屈上深さ9ミリのネジは作れるだろう」
と考えてしまうと、うまくいかないので注意が必要ですね。
製造業に限らず色々な職業、色々な技術がありますが
それぞれこのような「目に見えない前工程」が必要で
それが料金の理由になっているケースも多くあります。
業界に熟知していない人だと、なかなか分からないかもしれません。
「前工程」をお客様に知ってもらうことは
料金について納得してもらうために大事なポイントかもしれませんね!