見出し画像

階名唱のための新曲視唱集490 第1巻

noteでははじめまして。
MUSISMの木川翔(きかわしょう)といいます。

歌を歌ったり、音楽を教えております。
東京藝術大学、東京学芸大学大学院を経て、音楽科設置校にて7年間で100人以上の音大志望の中高生を指導していました。

音楽をするのにとても必要な「相対音感」を鍛えるべく、「階名」というツールを効率よく利用して指導することを目標として、日々教育にあたっています。

正しく使えばとても便利な「階名」というツール。
ただ、独学で学ぶには少々ハードルが高いものでもあります。

そこで、独学でも使いやすく、順番にこなすことで着実に階名を使いこなせるようになるような教材を作ってみました。

以下、この教材の特徴と使い方、例として最初の10問を公開いたします。
ぜひお役立てください。

「階名唱のための新曲視唱集」の特徴

この課題集が想定している人

・音楽を習った経験のある人。
・相対音感をつけたい人。
・はじめて(階名唱で)新曲視唱の練習をしようとする人。
・階名で楽譜を読めるようになりたい人。
・楽器で正しい音を確認することができる人。
・長調、短調などの初歩的な楽典の知識を持っている人。
・固定ドでソルフェージュが出来ずに困っている人。

このような方が独習することを想定しています。
もちろん、教師の指導の元で使うことも可能です。その場合は初歩の初歩から使用できます。

階名について

・すべての課題に、アルファベット(d r m f s l t)で階名が振られています。
・階名は「ドレミファソラティ」です。第7音はティ(Ti)と発音します。
・短調の課題では、ファとソが半音上がった音が出てきます。これはそれぞれフィ(fi)、スィ(si)と発音(表記)します。和声短音階、旋律短音階で出現する階名です。
・階名の部分を隠して使用すれば、楽譜から階名を読む練習にも使えます。階名を頼りに歌うことができるようになったら、次は楽譜から直接階名を読みながら歌う練習をしましょう。

※追記
階名なしバージョンを追加で作成しました。
今ご購入いただいた方は「階名ありバージョン」と「階名なしバージョン」の2つをご利用いただけます。

課題の設定

・2度から8度の課題まで、次第に使われる音程幅が広がっていきます。
・それぞれ30問。長調15問、短調15問です。
・第1巻(これ)は2度から8度の課題まで、210問収録しています。
・第2巻は調性外の音を含む課題。2度から8度の課題まで、140問+音程練習10問を収録しています。
・第3巻は転調を伴う課題。同主調、平行調、属調、下属調それぞれの転調を合計120問+転調練習を10問収録予定です。

課題集の使い方

①まずはこれから歌う課題の音階を歌ってみましょう。
ハ長調なら、「ハ」を基準のDoとして、オクターブ上のDoまで歌い、また下のDoまで降ります。あるいは上のDoから下がり、また上がる練習も有効です。
開始音は楽器などを使って確認します。
自信がない方は、楽器を使って音を出しながら一緒に歌っても大丈夫です。

ハ長調の音名と階名・対応する鍵盤

ニ長調ならニの音を基準のDoとして、やはりオクターブ上のDoまで歌って下がります。あるいは、反対に「下がって上がる」もやってみましょう。
鍵盤楽器であれば、鍵盤上で全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音の音程幅を測ることで、演奏することができます。(半音は隣り合った鍵盤、全音は鍵盤を一つ飛ばして弾きます)
以降、他の長調においても同じです。

ニ長調の音名と階名・対応する鍵盤

短調の場合は、基準の音がLaになります。
Laとなる音から、全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音の幅で短調の音階です。
La Ti Do Re Mi Fa So La(自然短音階)以外にも、La Ti Do Re Mi Fa Si La(和声短音階)、La Ti Do Re Mi Fi Si La(旋律短音階)もそれぞれ歌うとなお良いでしょう。
以下、ハ短調とニ短調を例として貼っておきます。

ハ短調の音名と階名・対応する鍵盤(自然短音階)
ニ短調の音名と階名・対応する鍵盤(自然短音階)

②次に課題を歌ってみます。
その調性の主和音と開始音を楽器などで確認し、自分の音感を頼りに最後まで楽器を使わずに歌います。(長調であればDoMiSo、短調であればLaDoMiが主和音です)
歌い終わったら、階名で歌いながら楽器でも演奏してみましょう。
間違えていた箇所、あやふやな箇所があれば、そこだけを取り出して何回か練習します。
間違えていた音だけを練習するのではなく、間違える前の音から繋げて練習し、正しく音程(=音の幅)を捉えられるように練習しましょう。

③開始音を変えて歌ってみます。
例えばハ長調ならロ長調にしてみるなどします。
開始音をずらし、それを基準として同じように階名で歌ってみましょう。
これを「移調」と言います。
楽譜通りの調性なら歌えるのに、移調となると歌うことが難しく感じる場合は、旋律を線ではなく点で捉えています。
出来たら楽器でも階名を歌いながら移調して弾けるかどうか、試してみてください。

階名唱のための新曲視唱490 第1巻(譜例)

製品版は下記の有料部分にフォルダとして格納しております。
ご購入後、ダウンロード・プリントアウトしてお使いください。

今だけ「階名なしバージョン」も同梱中です。両バージョン欲しいという方はお早めにご購入ください。

なお、課題集をご購入いただいた方向けに、オンラインレッスンを実施いたします。
レッスンを希望する方は有料部分に記載してある申込フォームよりお問い合わせください。通常30分3,000円で実施しているレッスンを1回無料で行わせていただきます。

第2巻も販売開始しました!

そもそもお前は誰なんや?というのはこちら⇩

・更新履歴
2024/08/18 問題番号37の階名表記に誤りがあったため修正しました。

ここから先は

197字 / 2ファイル

¥ 1,500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?