いつも、「ひと」を感じ、「ひと」を愛し、「ひと」を生きる
自分のお部屋で練習していると、なかなか意識しにくいものなのですが、
「その空間を最大限につかむ」
という感覚は、いつも磨いていたいものです。
「空気にのまれる」の逆のことですね。
これは人前で演奏する時に大切なことです。
自分の身体のすべての面で空間を感じなさい、と、しつこいほど(ごめんなさい笑)教えてくださった方がいます。
聴いてくださる方の方向はもちろんのこと、人のいないところにまで神経を行き届かせる意識を、練習する時も持っておくこと、と。
それからはどの場所に行っても、必ずその空間の中で、一番遠いところと、背中の方面のように一番意識の向きにくいところを特に気を配って、音を届けられているかな?と確認する時間を設けています。
これは誰かと一緒に演奏する時にも研ぎ澄ませておきたいものです。
お互いの心に届けられていなければ、一緒にひとつの音楽を奏でることは難しいからです。
その意識の有無によって、複数人の対話が生まれるか、雑踏になってしまうかが決まる、と言っても過言ではないと思います。
いまの状況ではなかなか難しいですが、使ってない神経は知らないうちに鈍ってきてしまうので、より強く意識しておきたいですね。
ボリジョイ・バレエ団の元プリンシパルの方が、以前このように話していました。
「生身の人間の温かさや力強さは、画面越しではわからない。本当はいちばん大切なものなのに」
機械音痴なりに、オンラインの力や、たくさんの方々の工夫と明るい知恵に励まされている日々です。
それは、私にとって未知の分野に感動している部分もありますが、その心の温かさに感動をもらっているのだと思います。
まだ、実際に演奏の場に戻れるのは先の話です。
私の目標は、そのときに、より人間らしい音楽家、人間らしい人間になっていることです。
その心を育むためにできることは、常にあると信じています。
気が付いたら久しぶりの投稿になってしまったので、曲をひとつばかり載せます…💦
小さなころから、なぜかこの曲が、ふとしたときに聴こえます。
なんでだろう。
モーツァルトのホルン・コンチェルト第1番。
素朴なメロディーで、こんなにも朗らかな時間を与えてくれるこの作品は、すごいなあと思います。
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