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フランス音楽への誘い vol.7 心に佇むインテリア
芸術は意識と無意識の融合である -ジャン・コクトー
「意識的には聞かれることのない音楽」にしては、あまりにも美しい音楽を生み出した、それがサティという人だ。
《家具の音楽》はその通り耳障りになることがなく、心地よい空間をもたらしてくれる。その音楽は目にこそ見えないものの、心の中に、だれにも邪魔をされることのないインテリアを添えてくれる。
Je te veux,
濃厚な愛の詩は「シャンソンの女王」のために作られ、頽廃的に「疲れてふり切れた」社会のバーで奏でられた。
「自分のなか」だけで完結され、他者の邪魔をしない愛の叫び。
脆さという抒情があり、切ない優しさがあり、どうしようもない溢れる想いを命がけで絞り出すその姿。
それは生きる心そのもので、不思議な吸引力を持っている。
詩のなかから、
dans un rêve d'amour
だけを抜き出した。
-愛の夢のなかで
まっすぐ想い、嘆き、愛し、生きる。
人生の彩りを、いつもまっすぐ味わいたい。
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