【自己紹介】私を構成する20枚
今回は、自己紹介代わりになるような記事を書いていければと思います。
その内容は単純明快、ただひたすら私が最も好きなアルバムを20枚紹介するというものです。
ルールはただ一つ、1アーティストにつき1枚まで。
では早速、スタートしていきます。
1.Elliott Smith『Figure 8』
My Best アルバム。一生聴き続けるであろう、唯一無二の作品です。彼の歌声の繊細さと優しさ、そしてどこか達観したようなクールさは、いつも必ず心に寄り添ってくれます。彼の音楽を、「暗い」「悲しい」というイメージだけで片付けてしまうのは本当に勿体ないことだと思っています。彼のキャリアの中でも最もキャッチーで、バンドサウンドが前面に出た本作では、エリオット節とも言うべき、捻りの効いたメロディラインも冴え渡っています。
2.Kent『Vapen & Ammunition』
再生した瞬間から、バンドの世界観がその場の雰囲気を支配してきます。2016年に惜しまれつつも解散したスウェーデンの国民的ロックバンド、Kentが残した数々のアルバムの中でも、この作品は特に"支配力"の高い、お気に入りの一枚。圧倒的な存在感を持った名曲たちが揃っています。初期のギターロック期と、後期のシンセポップ期、その過渡期とも言えるジャンルレスな時期にあたる本作は、どことなく不気味な雰囲気も魅力的。スウェーデン語の独特の響きもカッコいいです。是非とも多くの方に知ってほしいバンド。
3.Starmarket『Sunday's Worst Enemy』
どんなに憂鬱な時でも、これを聴いている間は色んなことを忘れさせてくれます。それほどまでに、ストレートで熱いロックサウンド。熱いんだけど、クール。行ったことはないですが、"北欧の空気感が漂うアルバム"と評したくなるようなクールさを持ってます。EMO好きなら誰もが知る、スウェーデンのEMOレジェンド。そんな彼らの作品群の中でも、最もドラマティックで深みがありつつ、疾走感と激しさも併せ持った90'sEMOの金字塔。2019年の奇跡の再結成&来日は最高でした。
4.Oasis『(What's the Story)Morning Glory?』
万国共通、全人類必聴の、言わずと知れた不朽の名作。もはや説明不要ですよね。青春時代でも、大人になってからでも、いつ聴いても印象の変わらないアルバムって凄いと思います。どんな場面においてもオアシスは欠かせません。1st派と2nd派に分かれがちなオアシスですが、私は2nd派。
5.Death Cab for Cutie『Transatlanticism』
デスキャブのアルバムはどれも高いレベルで拮抗していますが、本作はその中でも特にお気に入り。遠距離恋愛をテーマにしたコンセプトアルバムとあって切ない雰囲気を纏っています。繊細なサウンドプロダクションと、ダイナミックかつ強靭なバンドサウンドを併せ持った、00年代USインディーロックの金字塔。フジロック'19での豪雨のホワイトステージは最高の思い出。
6.Copeland『In Motion』
00年代のEMOを代表するフロリダ出身のインディーバンド、Copeland。Vo.アーロン・マーシュの歌声の美しさ、その一点だけでもCopelandの音楽を聴く価値は十分にあります。特に"Kite"は、アーロンの歌声をじっくり堪能することができる大名曲。耳に心地よく響く、アーロンにしか出せない魅力的な声だと思います。そしてそのハイトーンボイスが、激しいバンドサウンドと融合することで、その存在価値を極限まで高めてくれています。
7.Mae『The Everglow』
Copelandと並んで00年代のEMOを代表する作品ですが、ドラマティックさではMae(メイ)が一番でしょう。至福の音楽体験を与えてくれるコンセプトアルバムに仕上がっています。曲同士がシームレスに繋がれているので、是非、曲順通りにじっくり聴いてみてください。一人の少年の冒険と成長を描いたストーリー仕立てになっており、アルバム独自の世界観への没入感が得られます。
8.Stars『Set Yourself On Fire』
基本的に、男女ツインボーカルというものに弱いのですが、その中でも特に、カナダを代表するインディーポップバンド、Starsのハーモニーの気持ち良さは群を抜いています。ツボを的確に抑えてきます。どの作品も本当に素敵ですが、特に本作は一曲一曲のキャラクターがしっかり立っていて、飽きさせない構成に仕上がっていると思います。
9.宇多田ヒカル『Heart Station』
日本語のポップスを聴きたい気分というのは定期的に訪れますが、そんな時のお供はいつも彼女に託すことにしています。もっとも、近年の彼女の音楽はもはや、単なるポップスの域を超えてきていますが。先日リリースした「BADモード」もそうですが、「Fantôme」以降の作品群は本当に音楽的進化が目覚ましく素晴らしいですよね。ただそんな中であえてそれ以前の本作をチョイスした理由は、何も考えず気楽に聴ける、ポップでキャッチーな方向に突き抜けている所に良さを感じているからです。一番、"ポップス"感がある作品な気がします。思い入れの強い作品。
10.Mew『And The Glass Handed Kites』
この、一体何がしたいのか分からない、気持ちの悪いアートワークだけは本当に頂けませんが、それでも音楽の良さはホンモノです。デンマークが誇るオルタナティブ・ロックバンド、Mew。楽曲同士がシームレスに繋がれており、その繋ぎ目部分のカッコ良さは鳥肌の連続です。一曲一曲の質の高さではデビュー作のFrengersも素晴らしい出来ですが、私は、コンセプトアルバムとしてあまりにも完成度の高い本作をフェイバリットとして挙げたいと思います。
11.Asian Kung-fu Generation『ソルファ』
困った時はアジカンに頼ります。世代なので、特に。沢山の作品をリリースしている彼らですが、「ソルファ」は絶対に間違いようのない鉄板です。青春時代を懐かしがりたい時にも最適な一枚。"オーソドックスに良い曲"が詰まった、日本のモーニンググローリー的名盤。
12.Buddhistson『Buddhistson』
MineralやBoys Lifeなどの90'sEMOをルーツに持つ、知る人ぞ知る日本のインディーバンド。このアルバムに特化して言うと、MineralよりもThe Gloria Recordから色濃い影響を受けていそうな、煌びやかで豪華絢爛なサウンドプロダクションが魅力。鍵盤とチェロが深みと奥行きを与えてくれています。プログレッシブな要素もあり、聴き応え十分な内容です。冬に合うアルバム。
13.Andy Shauf『The Party』
過去の記事でも何度か書いてますが、私はどうしても彼(=アンディ・シャウフ)をElliott Smithに重ねてしまいます。彼自身、エリオットからの影響を公言していますが。現代のシンガーソングライターの中で、一番メロディセンスあると思ってます。アレンジ、歌声、佇まい、全部含めて好きだなあ。ずっと追いかけ続けていきたいアーティストです。
14.The Get Up Kids『Something To Write Home About』
90'sEMOの金字塔。毎回聴くたびにガッツポーズが出てしまうアルバムというのはそう無いです。1曲目Holidayから2曲目Action & Actionへの流れはあまりにも完璧。Holidayの最後のサビ前の間奏は何度聴いても興奮します。少年の頃を懐かしむというよりも、いま本当に少年になったような気分で聴ける、青春のアルバム。
15.Eastern Youth『Don Quijote』
カッコ悪くたっていい。周りに合わせなくたっていい。自分は自分。Eastern Youthが、剥き出しの日本語で歌い続けていることは、20年以上もの間、何ら変わっていないと思います。本人達からしたら、決して、希望となるような歌を歌っているつもりはないのだと思いますが、そこがいいんです。掴み取るのは自分自身。とりあえず前に進んでみよう。そんなエネルギーを貰えるバンドです。
16.The Strokes『Is This It』
アークティック・モンキーズやコールドプレイ等、00年代に登場した大物が他にも居る中で、個人的にはストロークスを贔屓しています。21世紀のロックはここから始まりました。復活を印象づけた、2020年の新譜も嬉しかった。"ロックンロールのバイブル"と言ったら、自分の中ではコレ。
17.Last Days Of April『Angel Youth』
普遍的で良質なメロディメーカーと言えば誰を思い浮かべるか?私の場合はこの人、LDOAのカール・ラーソンです。スウェーデンのEMOバンドの3作目。本作に限って言えば、オーケストラを取り入れたりと結構重厚なアレンジになってますが、根底にあるのはやはり普遍的なグッドメロディ。私の中で、シンプルisベストを体現する代表格的存在です。
18.Phoenix『Wolfgang Amadeus Phoenix』
キザでカッコつけで、洒落た雰囲気を漂わせてて、だけど嫌味を感じさせない。そんな彼らの音楽が私は大好きです。やっぱり、世界的人気に火をつけた本作が、素直に一番良いと思います。定期的に聴きたくなる、フレンチポップの最高峰。
19.The Cribs『Men's Needs, Women's Needs, Whatever』
不器用で勢い任せなところもあるんだけど、ポップセンスがあまりに素晴らしいので、どこか憎めない。そして皆いつの間にか彼らを好きになってしまう。そんなUKの愛されバンドThe Cribs史上、最もポップでキャッチーな、彼らの出世作。やっぱり良い作品です。
20.Oceanlane『On My Way Back Home』
高校生の時にこのバンドに出会ったことで、その後の私の音楽性が決定づけられました。00年代の日本インディーシーンにおいて、最も洋楽的エッセンスを吸収していたバンドの一つ。グッドメロディと美しいハーモニー。シンプルに磨き抜かれた音楽がいかに素晴らしいかということを教えてくれました。高校生の頃の私は、彼らの音楽だけでなく、彼らが影響を受けたという様々な洋楽アーティストもとにかく聴き込みました。ありがとう、オーシャンレーン。
以上の20作品です。
少しでも興味を持って頂ける作品があれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。