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【感想】アンジェリーク ルミナライズ
SFC版アンジェリークよりも長い7000文字超えの感想です。というかもう8000文字近いかも。追記修正してたら8000文字越しました。
ロッキンオンジャパンのちょっとした特集の文字数だ…。大丈夫ですか?私は大丈夫じゃない。
全体の感想
申し訳ない事に私はほとんどゲームをしない…。なので、ルミナライズが恋愛シミュレーションとしてどのような立ち位置なのか全く想像が出来ない。SFC版アンジェリークとの比較が主になると思う。他のシリーズの名前を出すときは最低限のことを調べて書くようにしているのだが、的外れな部分も多いだろう。ご寛恕いただければ幸いです。
SFC版アンジェリークは終始「無垢な女子高校生のシンデレラストーリー」であるのに対し、ルミナライズは「妙齢女性の一時的なキャリアブレイク」を見せてくる作品だった。
恋愛シミュレーションであることは間違いないのだが、同じくらいに「何を選択するのか」「選択の先に何があるのか」ということを始終問われる。
現実的な事を意識をさせられるストーリーが骨子にあるのが意外であった。
周りに流されてなんとなく過ごす時期が終わり「自分はどうしていきたいのか」を振り返るタイミングが人生にはある。
そのタイミングで主人公は女王候補として選出された。
確かに、現代の25歳はこの時期だろう。
女性の初婚年齢が29歳、初出産が30歳と言われている昨今、25歳は「キャリアを積むのか、結婚(出産)するのか」と言う事を考え始め計画を立てる年齢だ。
結婚はともかく出産をしたいのであれば、このくらいの時期からパートナーを探したほうが今後の人生の計画が立てやすいだろう。また、結婚や出産によってキャリアの選択が阻まれる可能性がある事も認識しなくてはならない。社会人3年目は所属する会社のことや自身の能力、給料の天井などもだいたい見えてくる頃だ。自分が望んだ結果、手に入らなくなるものがある。女性のライフプランとキャリアについて言及・改善されるようになってきたとはいえ、まだまだ行き届かない部分がある。2021年にライフプランについて真剣に棚卸しする事を念頭においた恋愛シミュレーションゲームを出した光栄は、さすが乙女ゲームの開祖だな⋯⋯と思った。気概がある。
またルミナライズでは「理不尽にどうやって折り合いをつけるか」がフィーチャーされた。
「理不尽」というのは、SFC版アンジェリークでも取り上げられていたテーマだが、ここ数年地球規模での「理不尽」が蔓延っている中で、過去作の踏襲として「理不尽さ」に焦点が当てられたわけがないだろう⋯と私は思っている。SFC版において理不尽の象徴は鋼の守護聖ゼフェルだった。彼の出生は平民だ。普通の生活を送っていた中、突然鋼の守護聖に抜擢され「今までの生活をすべて奪われて」女王試験に参加させられる。
SFC版のアンジェリークにならいルミナライズでも、女王候補・守護聖共に様々な「理不尽」を抱えている。
天災のように訪れた抜擢、どうしようもない現実の問題から脱出するための手段、社会と適合できない資質、などなど。守護聖も主人公も「個人の力ではどうしようもないこと」に翻弄され、決断し、あるいは流されて、女王試験に参加している。
2024年12月の今、コロナ禍を経て能登半島地震や豪雨、またガザやウクライナの情勢などを見てきた今、かなり考えさせられるテーマだ。
「それでもやっていくしかない」
と、ゲームはプレイヤーに言い続けてくる。
執事サイラスも、守護聖も、ゲームの脚本も、常に主人公に
「おまえは本当に女王になるのか」と問い続ける。
そして主人公(プレイヤー)は最後の最後まで選択しなくてはならない。
カナタについて
今回、最も目立つ「理不尽」の象徴は水の守護聖カナタだろう。
ルミナライズは知らなかったが、カナタだけは知っていた。
Twitterの一部界隈で話題になっていたからだ。
SFC版アンジェリークのゼフェルに近い立ち位置の彼なのだが、なんとこのキャラ、リアルタイムで拉致(守護聖として招致)される瞬間を観測できたのである。ルミナライズが発売される10か月前に唐突に以下のアカウントが現れた。
test
— kanata (@kanata_1202__) July 2, 2020
今日は晴翔と海斗とズーム勉強会だけど、オレはなんとなくゲームすることになる予感がする
— kanata (@kanata_1202__) February 19, 2021
としまえんは小学生のときに何回か連れて行ってもらったけどいい思い出しかないな。閉園悲しいけどたくさん楽しませてもらってありがとうございました。ハリポタも小学生のとき読んで楽しかったから、それはそれで楽しみ。
— kanata (@kanata_1202__) August 19, 2020
としまえん跡に「ハリポタ」、西武が描く将来図 https://t.co/3eOJdjDmm6
ツイートは池袋付近に住む受験を控えた男子高校生の日常だ。
この文章もすごくないですか⋯?句読点が少なく、感嘆符もほとんどない。
ツイッターそんなに使わない普通の人って感じだ!
(私はバカクソ「!!!!」を使います)
カナタは日に2~3度ツイートする。しかし時々様子がおかしい。体が発光したり、透けたり、熱が出たりしている。
熱い、すごいあつい、汗でない、なに?オレかかっちゃったの?熱ないんだけどどうしよう、母さん起こす?
— kanata (@kanata_1202__) March 30, 2021
顔洗ってるとき指の先が光った感じしたけど、なに...?カメラにして待ってても何も起きない
— kanata (@kanata_1202__) April 1, 2021
これがファンの間で審議となった。
名前がルミナライズで発表されている守護聖と同じ、またアカウントに記載されている数字がルミナライズのカナタと同じ誕生日(12月2日)いうことで「このアカウントは光栄の公式で、新作アンジェリークに出てくるキャラのなりきりアカウントなのは…?」とファンの間で話題になったのだ。
「フォローしているのは友人だけでいかにも連絡をSNSでする高校生っぽい」
「しかしカナタという名前は、令和といえど現実では少数派なのでは?」
「もしこれが光栄の宣伝の一環なのだとしたらフォロワーに公式アカウントがあるはず」←ない(ってことは本当にただの高校生?)
「本当にただの高校生なら、彼の生活を守るべき。芸能人でもないアカウントをファンは好奇心でフォローするな」
ファンたちを混乱させたKanata_1202__だが、アンジェリークの公式アカウントからは何の告知はされなかった。
正体がわからないまま半信半疑・興味本位でフォローしているファンたち。だが次第にこのTwitter上にいるKanata_1202__に感情移入しはじめる。「(現実かフィクションかわからんが)普通の受験控えた高校生なんだから……女王試験に巻き込まないで上げて欲しい…」と言う人が現れ始めた。
わたしもその一人である。
リアルかフィクションかわからんが、高校生には普通の生活送って欲しい…!
ファンたちが固唾をのんでツイートを見守る中、Kanata_1202__が不穏なツイートをしはじめる。
0731すごい視線、電車なんだけどなに?
— kanata (@kanata_1202__) April 26, 2021
0739多分あいつ、赤い髪ででかい、多分男、ターミネーターぽい
— kanata (@kanata_1202__) April 26, 2021
ちなみに出てくる4桁の数字は不審な出来事があった時刻らしい。
インターネットリテラシーと防犯意識に長けた令和っ子やね……。
目立つのに誰もあいつ気にしてない0743きた
— kanata (@kanata_1202__) April 26, 2021
このツイートを残した後、Kanata_1202__の更新は途絶える。
のち、公式HPのキャラ紹介のカナタのページに、Kanata_1202__のリンクが貼られたのだ。
そして2021年5月20日。
ルミナライズ発売。
令梟(れいきょう)の宇宙の女王試験のはじまりとなる。
凝りすぎ!!!!!!!!!
発売日10ヶ月前からしれっとアカウントを作るな!
拉致から発売日まで2週間もあけるな!
ちなみにカナタEDを目指してプレイしていくと、Twitterでの出来事と一致するエピソードが出てくるので一度カナタのアカウントを眺めてからカナタEDを目指すことを薦める。
何と言うか、立体感というか実物感が出てくるんだよな⋯⋯カナタに⋯⋯。
DLC版でゲーム前日譚としてカナタ誘拐直後のシナリオがあるのでプロモーションであったことは確かなのだろうが、それにしても10か月前から…やる?!
プロモーションだったとしても…なんかこう……しれっと始めるなよ…!
tweetを追っていくと分かるが、どの発言もゲームのカナタ感からズレがないのがすごい。キャラが一貫している…!
光栄の本気が…ここにある!!!!!!!
ゲームシステムについて
私はゲームほとんどやらないので(恋愛)シミュレーションのゲーム性について語れない。
が、体感的にルミナライズはシミュレーションゲームの中では簡単な部類に入るような気がする。
クイックセーブ、クイックロードがあるのでやり直しが何度もできるし、育成も補助の要素がある。親密度上げも条件が揃えば体力消費なしでもすることが出来るし、何のリスクもなく体力が回復できるアイテムもある。SFC版よりも1日にできる事が増えている。
大陸の様子や親密度の確認がSFC版よりも簡単にできるようになったので、行動のハードルが大分下がった印象だ。
反面、恋愛EDへ移行するための段階が多い。
守護聖との親密度を上げ、恋愛イベントを8つ発生させなければならない。
恋愛EDだけでも複数用意されている。
(自分から告白した場合、告白された場合、女王にも恋人にもなれる場合)
もちろん、このほかに勝負に負けてライバルキャラが女王になった場合、女王になるのを辞めて帰郷した場合…などのパターンも存在している。
恋愛ED達成のための条件がすこし厄介だ。
8回目の恋愛イベントを発生させるためには、「平日」に「無人」の「森の湖」で「ハートを5つ消費して祈り」、「意中の守護聖」を呼んで「8回目の恋愛イベントを遂行」をする必要がある。
森の湖が有人/無人はランダムで決まり、また祈って招致される守護聖もランダムなのである。
そして、EDは任意で選べない。
親密度に関係なくランダムでどれかに移行するのである。
そのため、自分の目的の守護聖&目的のEDが来るまでセーブとロードを繰り返さなくてはならない。
条件を揃えるためのアイテムがゲーム内にあるのだが、ポイントを消費して買わなければならず、どれもが高い。ポイントは育成行動のみで付与されるため、アイテムを買うためにポイントを集めていたらいつの間にか女王になっていた…ってこともありえなくない。
なるほど…これはDLCセットを買おう!と思える内容である。
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DLCの相場がわからないのだが、この4つのセットが入っていて1000円未満なのは正直安い。
安いと……思わさせられる…!!
消費者に安いと思わせる商売、ルビパ⋯⋯⋯強い⋯⋯⋯!
最良EDについて
アンジェリークは恋愛シミュレーションゲームなのだが、恋愛のドラマ性やロマンティシズムを高めているのは「恋愛EDか女王EDのどちらかしか選べない」というシナリオに寄るところが大きいだろう。
今作、はじめて「恋も仕事も選べる」という仕様になった(らしい)。
他の恋愛シミュレーションゲームでは割とあるとのこと。そうなの?
最良EDが採用された経緯をしらず、歴代プレイヤーの思うところを私は知らないのだが、この最良EDがかなり好きだ。
最良EDは、女王戴冠式典中、サポートしつづけてくれていた執事のサイラスの発言から始まる。
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試験中に女王候補に恋人が出来た事、相手が守護聖である事がサイラスから周知され、該当守護聖から現在でもその関係が続いている事女王候補が女王になった後でも恋人関係を続けたい旨が語られる。
ストーリーの中で、女王が恋愛禁止である事は言及されており歴代の女王には恋人(伴侶)はいなかった。女王には宇宙以上の特別があってはいけない。
だから過去作では「恋人を取る場合、女王を諦め補佐官になる」というEDがあったのだ。これがまた悲劇性を高める。恋を選んだらこれまでの努力を捨てなければならない。捨てられるからこそ「恋愛」が特別となる。逆もまたしかりで、女王になるためには恋人を捨てなければならない、だからこそ女王は人ならざるもの「神聖」なのだ。
前代未聞の事態に沈黙する一同。
その沈黙を破るのもまた執事であるサイラスだ。
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一番身近で女王候補の活動を見ていたサイラスには、女王候補がどれだけ試験に尽力していたかが分かる。分かるがゆえに「両方を取る事の妥当性」を説明できるのだ。
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「努力したらそれが報われる世の中であるべきです」
「そうでなければ次に続きません」
私はこのサイラスのセリフに感動した。
アンジェリークにおける最良エンディングはただの「ご褒美ED」ではない。
今の世の中にはびこる「犠牲賛美」(何かを得るためには何かを捨てる必要がある)にルビーパーティーは真っ向から意見しているのだと思った。
その通りだ。
努力しても実らない、選べるものは一つしかない。
そんな未来いったい誰が望むのか。そんな選択しか無くて、どうして頑張ろうと思えるのか。
頑張ったら頑張った分だけ報われるべきだ。
それは人が生きていて一番大切にしなきゃいけない、けれど忘れられがちな価値観だ。
翻って、これは妙齢女性にも言える。
出産・育児を選んだら、介護を選んだら、皆んなが走る道を一度でも離脱したら、キャリアは捨てなきゃいけないものなのか?
頑張ったらその分だけ報われる。そうでなくっちゃ誰も「次も頑張ろう」なんて思えない。
「恋愛と女王」この二つを応援してくれる一方でサイラスはこんなふうにも主人公に語る。
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これもまた重い言葉だ。
新しい道は自分が進んだら終わりではない。後に続く者がいて、その子たちも安全に通れるようにしなくちゃいけない。
つまり規範を外れる事、諦める事をしてはいけないのである。
最良EDは現代女性の可能性を推し進め、同時に新しい道を作る事には責任がセットであることを語るEDだ。ただの「ご褒美ED」では無い。
この重さ含めて私は最良EDが好きである。
ちなみに最良EDにたどり着くためには、一度「女王ED」を達成する事が条件となる。
ここら辺のバランス感覚(安易に「恋も仕事もぜ~んぶ叶えちゃう!」というEDに行かせない)が光栄ならではだな~と思った。
恋愛イベントに関して
私は最良EDが女王EDを達成してから、という事を知らなかったので一番最初にユエに振られた時にめちゃくちゃショックでした。親密度が199とかそこらへんだったのにふ、振られる…?と混乱したまま女王EDを迎え、放心状態のまま実績解除的なメッセージを見て「そういうことね…」と納得した次第です。
恋愛イベント(ED)はそれぞれのキャラごとに違った趣や厚みがあるので、書きたいな~と思っているのですが、別の機会に書きます。
このnoteの文字数、5000文字超えてるので、キャラ別の感想を書いたら10000文字越す。
ちなみに恋愛EDに行った順番は
ユエ
カナタ
ヴァージル
シュリ
ミラン
ロレンツォ
です。
未がノア・ゼノ・フェリクス
未が居たの?!?!(スチルを見返した)
ロレンツォあたりで周回を挫折したんじゃないかな。
ロレンツォ攻略と並走して土の曜日にある大陸監査の会話イベントを全キャラ回収しようとしていたのですが、失敗してしまい周回プレイ辞めたんじゃないかな。
めちゃくちゃ大変なんだよ~大陸監査の会話イベントの回収。
ロレンツォのスチル「恋人状態でミスティックカナルに2回目の監査に行く」も失敗しました。これで心折れた。
めちゃくちゃ笑ったシーン。
シュリと恋人状態になった後、別の守護聖と森の湖に行き、レイナとデートしていたシュリと鉢合わせてしまった時の会話。
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ゴメンね…。
この後、シュリの執務室に行ったら「お前に会いたかった云々」みたいな会話が発生して爆笑してしまった。レイナデートバッティング前のイベントに起因して発生した会話なんだろうけどタイミング的が悪すぎて、ロミ男みたいな事になっちまった。
炎の守護聖がロミ男メールみたいな台詞を言わんでくれ。
しかし~…同時にとても申し訳なくもあり。
何故かというと、この時のレイナとシュリは相性がかなり良かったのだ。確か70とか80くらいあった気がする。私は20くらい。
なので、この二人はほおっておくとガンガン親密度が上がる。
その間に割って入ったのが私。
つまりお邪魔虫なのは私の方なんだよね~。
レイナとシュリ、結ばれるべき相手と結ばれるべきなのでは…?と考えてしまった。
ルミナライズは恋愛が8段階に分かれているのだが、8に入る時に「最良EDを目指すのであれば、他の人との恋愛段階8の並走はできません。他のキャラで恋愛段階8まで行くと最良EDを目指すことができなくなります」という警告がされる。
この警告時に「他の守護聖との恋愛イベントを中断する」という選択肢が出てくる。「はい」を選ぶと、以降(目的の守護聖と恋愛イベント8が失敗しても)、他の守護聖との恋愛イベントを進められなくなる。
「いいえ」を選んでもストーリーを進める事はできるのだが、前述したとおりうっかり他の守護聖との恋愛段階が8まで行ってしまうと「恋も仕事もぜ~んぶ叶えちゃう!」にはなれなくなっちゃうんだよね。
つまり「恋愛イベント8に進む」=「婚約」なのだ。
恋人状態は「婚約」している状態だから守護聖と別れることは出来ない。
女王をめざすか、レイナに勝たせて補佐官になるかしか選べない。(恋人状態の守護聖が居る状態で元の世界に戻った場合、どうなるのか知らない…)。
「別れる」みたいな選択肢ってこれから先出来ないのかな~とぼんやりと思いました。
締め
な、長い…。しかしこの長さを書くだけの熱量がルミナライズにはある!キャラを攻略していくと、それぞれの人生があり、守護聖の立場について、女王について、恋愛や人間関係、出自や気質への葛藤…等々が見えてくる。
これが熱いんだよな~。
なにせ知る段階(恋愛段階)が8つもあるので。
この段階を踏んでいく間に攻略対象の守護聖と別の守護聖の人間関係なども見えてきて面白い。この面白さが光栄…ってかアンジェリークっぽさがあるな~って思ってしまう。初代しかプレイしておりませんが…。
守護聖同士の相性、初代から踏襲されている部分があるのだが、この解釈が初代とルミナライズで違っていてそれがまた面白い!
例えば、鋼と地の守護聖の人間関係。初代アンジェリークでは鋼の守護聖にとって地の守護聖は「一番仲が良い守護聖」だった。
ルミナライズでも鋼の守護聖にとって地の守護聖は「信頼している守護聖」だ。
初代の鋼の守護聖ゼフェルとルミナライズの鋼の守護聖ゼノは守護聖として招致された経緯が似ているのだが、ゼフェルは突然の招致に対して怒りを感じているため守護聖の輪に入れない。
そんな彼を庇護し、時に諫めていたのが地の守護聖ルヴァだった。
ある種、保護者の役割をしてくれていたのがルヴァなのだ。
それゆえゼフェルはルヴァの事を「仲が良い守護聖」として認識している。
ルミナライズの場合、ゼノは才能があるものの出生地では評価されていなかった。彼よりも優れている者が多かったからだ。
そのためゼノは劣等感が強い。
劣っている自分がなぜ?自分より優れている人がいたのになぜ?という疑問が常にあり、自己評価が異様に低い。
自己評価が低いゆえに、社会貢献に重きを置いている。
発想力があり、実現する技術力もあるのに、ゼノは常に「誰かの役に立とう」(せめてそのくらいしなければ)という意識がある。
しかし飛空都市において彼の能力を高く評価する人物がいる。
地の守護聖ロレンツォだ。
ロレンツォは実業家でありながら発明家でもある。また現実主義だ。
彼にとって「過去にこういう人がいた」だとか「もしここに自分よりも優れた人がいれば」という仮定は意味をなさない。そこに発生する情緒があることを認識してはいるが、彼の価値基準では下位にあたる。
今、ここで、出来る人が居る…という事が彼にとって意味があるのだ。
そして彼は技師・技術に対してのリスペクトがある。
そのためロレンツォはゼノに対してあれやこれやと自分の発想を実現させるための相談を持ち掛けるのである。
ゼノにとってロレンツォは「今、ここにある、自分の知識と技術」を欲してくれて「発想」を与えてくれる相手なので一番親しみを感じている守護聖なのである。
初代の鋼と地の守護聖の関係が「親子」であったのに対して、ルミナライズの鋼と地の守護聖の関係は「能力の合致」だ。
しかし、この二つはどちらとも「自分を受容してくれる相手に親しみを感じる」と言えるだろう。
背景も人格も似ても似つかないのに、関係性に説得力がある…っていうのが面白いよな~って思ってしまう。
そういや、ロレンツォにとって信頼できる守護聖がフェリクス(夢)なのはなんでなんだろ。ルミナライズの「信頼できる守護聖」の一部がうまく理解できないんだよな~。
ヴァージルとミランとか。
フェリクスとロレンツォとか。
特別仲が良い理由が思いつかない。
言及されている所は見た事あるけど、イベントで取り分け仲がよい描写があった気がしないんだよな。
性格的にもこの二人って気が合うのかな~?とも思うんだよね。
まあ、ルミナライズは個人主義が多いからな…。
それにしても、私、ノアとゼノとフェリクス攻略してなかったんだ!ゼノはめちゃくちゃ意外だな。何週目でも常に親密度を100以上に保っていたキャラだったからどっかの拍子に攻略していたかと思っていたのに。
→思い出した。ゼノは恋愛段階8まで進んだんだけど、相性200行く前に告白してしまい、振られてしまったのだ。
ゼノは…なんかあれだ。
彼にとっての特別(恋人)になるよりも、嫌い枠の中に入れられてしまうほうが悲しいかも。
締めなのに長い…。
ルミナライズ、本当に面白いゲームだったな~。他の乙女ゲーやってみよっかな?!と思ったのだけど、多分、ルミナライズが乙女ゲーの中でちょっと特別…というか異様なのではないかな…と思う。
次にやるとしたらコルダかな~!
遥かは3だてプレイさせてもらった事があるのだが、私の性にあわなかったのだ。
尾張!