No.16 八ヶ岳 蓼科山
地獄ってこんな感じかな……?
こんな不謹慎な言葉が過った山頂でとても印象に残っているのは
ガスに包まれた八ヶ岳連峰の北端に位置する火山、蓼科山(2531m)だ。
訪れたのはまだまだ登山歴が浅い2012年の夏。
実はこの8年の間に色々と環境が変わってしまい、
写真データが残っていなかったり、
(当時のブログからひっぱり出してきた当時の加工済みの写真しかなくサムネが今までの雰囲気を壊してしまいツライ…)
どこから登ったのか記憶が曖昧なところもあったりして
ご覧頂く皆さんにはちっとも参考にはならないと思うが、
その中でも印象に残っている蓼科山の思い出を
記録として残しておきたい思う。
茅野駅からバスに乗り登山口へ。
緑ゆたかな胸の高さほどあるクマザサロードから始まり、
徐々に歩きやすい岩場に変わって行く。
この日は、生憎
標高が上がれば上がるほどガスに包まれ展望はイマイチ。
しかし、
夏、真っ只中の8月登山。
これくらいが涼しい方が歩きやすかったりする。
少し視界が開けると私はすっぽり雲の中。
天然のミストを体一杯に浴びる。
真夏の登山とは思えないひんやりと気持ちの良い空気に包まれる。
天然のミストを浴びて生き返るのは私だけではないようで
少しずつ森林限界に近づき姿が見えなくなる植物たちも気持ちが良さそうだ。
ガスが濃くなり、
植物たちもいつの間にか姿を消した頃、
約2時間ほど歩いた頃だったと思う。
霧に覆われた厳かな雰囲気の山頂に到着。
中央に蓼科神社奥宮の石祠があり、神々しさもあり、
冒頭で出た言葉が頭を過ぎったのだ。
晴天だったらまた違う感想を抱いただろう。
天気や季節、時間帯によって全く景色が違うのだから。
これも山の面白さだ。
山頂は岩でゴツゴツしているが広々としている。
お気に入りの場所を見つければ
多少混んでいても静かな山頂タイムを楽しめるほどの余裕はありそうだ。
晴れていれば360°の展望を思う存分味わえて
帰りたくない山頂だろう。
ガスの中、そんな想像をしながら歌ったのをよく覚えている。
いつかまた晴れた日にもう一度登りたい。
ガスの中の景色を味わった故に、その違いへの感動は一入だろう。
日帰りで行ける山だが、贅沢に山頂ヒュッテで一泊すのもいいなぁ。
二度目だからこそ夢が広がる。
写真は集められなかったがその時の動画を貼りつけておこう。
若かりし山ガール感と、
登山歴の浅さがなんとも初々しく笑えるので
暇に任せて是非。
地上と山の上が同じ日でこんなに天気が違うのも
なるほどな、と思ってもらえるだろう。
霧に包まれ、一瞬でも晴れて欲しい。と願いながら孤独に歌い上げた山頂。
天気はイマイチだったが、なんとも気持ちよかったあの風が忘れられない。
それが八ヶ岳 蓼科山だ。