つらい思いをしているときは、SEKAI NO OWARI の「Dropout」を聴いてほしい
【つらい思いをしているときは、SEKAI NO OWARI の「Dropout」を聴いてほしい】
(この記事は 2020年 4月 4日に書いたコラムを、こちらのブログに移したものです)
最近、、
なにげなくインスタをパラパラ見ていて、さおりさんの投稿に目が止まった。
「新曲 Dropout 配信スタートしました。
英語だけど、SEKAI NO OWARI らしい歌詞になっているので読んでみてください」
「Dropout」 とは、配信限定でリリースされた SEKAI NO OWARI (以下、セカオワ) の新曲だ。
これは聴かなければ、、、
ジャケットだろうか?
大きく描かれている蝶の絵と 「SEKAI NO OWARI らしい歌詞」 というところが気になった。
私は、のんびりしている性格のわりに、忙しい生活をしているため、
セカオワの情報をマメに発信してくれるさおりさんには本当に助かる。
メンバーの男性陣3人は、(いい意味で) マイペースに音楽を追求しているように見え、
しっかりしたさおりのプロモーションに支えられているように、私は感じている。
それもセカオワの魅力の1つだろう。
〈 Dropout, SEKAI NO OWARI 〉
なんて美しい曲調だろう。
いつまでも聴いていたい。
それが私が最初に、この曲を聴いたときの感想。
テクノ調なシンセサウンドが胸につきささるような、印象的な楽曲。
何度でもレピートしてしまう。
最近は、EDM (エレクトロニック・ダンス・ミュージック) という言葉がよく使われるようになった。
EDMとは、、
シンセサイザーなどのエレクトリックなサウンドで、クラブなどで、
その場の人々を躍らせるという目的のもと作られたダンスミュージックのこと全般を指す。
厳密には、、、
EDM は、テクノ、トランス、ハウスなどとは違う音楽ジャンルらしいが、
私はそのようなことをあまり気にしないようにしている。
目の前の 「音」 だけを聴いて、ハートで感じるようにしているのだ。
この曲は英語詞のため、私は歌詞を調べた。
サビは次のような歌詞になっている。
胸に染みる歌詞だ。
深瀬さんは、自分のことを歌っているのだろうか?
「僕はドロップアウト大通りから来た」 とあるが、
ドロップアウトには、
脱落
落ちこぼれる
などの意味がある。
「最も暗い日々を通り抜けて」 と続くが、
つらく暗い日々が長く続いたのだろうか?
深瀬くん自身は、この曲について、
「今までの自分と、未来に対する自分のことを歌っていて、
サビは今から進んでいく未来について歌っています」
と説明している。
また、次のようにコメントしている。
変わっていく景色と変わらない景色、
そこに自らの人生を重ねる深瀬さん。
深瀬さんにはつらい過去がある。
つらい過去から始まり、
長く苦しかったけど、
自分を信じて、
逆境に打ち勝った深瀬さん。
つらい日々があったからこそ、、
こんなにも愛されるバンドになった。
そんな想いが、
「とても遠かったけど
僕らが今いる場所をよく見てごらん」
という歌詞にこもっているのだろう。
あなたはどうですか?
普段の生活で、つらいと思うことはありませんか?
しんどい気持ちを抱えていませんか?
そんなときは、この曲を、歌詞をかみしめながら聴いてほしい。
深瀬さんが、つらく暗い日々から、前を向いて進んできたことを感じてほしい。
印象的な蝶の絵は、深瀬くんが書いたもの。
蝶が大きく描かれている。
オフィシャル You Tube では、動画ではなく、この蝶の写真がずっと映っている。
セカオワのオフィシャル You Tube では、毎回、趣向を凝らした動画も楽しみなだけに、今回のシンプルさには驚いた。
と同時に、「これはどんな意味があるのだろう」 と考えた。
この蝶の絵は、この曲のジャケットをイメージしているのではないだろうか?
今は、配信によるリリースが当たり前で、CD の 「ジャケット」 という概念が、
だんだんなくなってきて、私は寂しく思っている。
私は音楽を聴くとき、ジャケットや歌詞カードも含めて、1つの作品と見ているからだ。
そんな中、今回の楽曲 「Dropout」 では、
You Tube で聴いている間、ずっと映っているこの蝶の絵が、
ジャケットのように感じ、セカオワのアーティスティックな感性を感じた。
次に、「蝶」の意味が気になった。
蝶は「変化」の象徴と聞いたことがある。
ネイティブアメリカンの言い伝えでは、
蝶に願いと託すと、部族の神様に伝えにいってくれるという。
蝶には、「再生」や「復活」の意味もある。
新しい自分になれる
美しく、強く変化する
そんな思いを込めて、深瀬さんは蝶の絵を描いたのだろうか。
蝶の絵を見ながら、そんなことを考えさせられた。
偶然か必然か、
今回の新曲は、新型コロナウィルスが猛威をふるい、
世間が騒然となっている2020年4月1日にリリースされた。
この曲は深瀬さん自身の体験をもとに書かれているが、
暗い日々から前向きな未来へ向けた歌詞が、
不思議なことに、今の社会の状況とも一致する。
この先、世の中はどうなっていくのか分からない。
不安だ。
そんなとき、このタイミングでリリースされた本作を聴いて、
「何が起きても、そこからが始まり」
そんな言葉が思い浮かんだ。
そうだ、たとえ何が起きても、そこから始めていけばいい。
セカオワを結成する前、
深瀬さんはパニック障害を起こして入院した。
精神をやんでいた。
高校も中退した。
何もかも失くし、 深瀬さんにとって、世界は終わっていた。
そんなどん底のような状態から、
終わりから始めよう
という意味を込めたバンド名。
「世界の終わり」
決してネガティブな意味のバンド名ではない。
終わりから始めるというポジティブなバンド名だ。
コロナ騒ぎがいつまで続くか分からない昨今、
部屋にこもってこの曲をじっくり聴いてほしい。
何が起きても、またそこから歩めばいい。
私自身、そんな勇気をもらったような気がした。
胸に染みる素晴らしい楽曲をリリースしてくれて、ありがとう。
〈 Dropout, SEKAI NO OWARI 〉
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