十字食パンは映えのためか
結論からいうと違う、そうじゃなかった。何の話かというと私が苦手な食パンと耳について。
既に世の中にある方法だ。よくCMにでてくる食パン。十字に切り込まれてて、真ん中にバターを乗せてそのバターがじゅわわーと溶けているやつ。
または、昔ながらの喫茶店の分厚いトーストで出てくるタイプ。最近は『カフェ』には行くことはあっても『喫茶店』に行くことが少なくなったので、トーストを食べる機会もなく、大抵がサービス満点で分厚いので考えたことなかった、そうそうあの十字。
食パンは昔から朝食にでてくる家庭だった。食パンと母が大好きだったコーヒー。だけど私は朝から乾いた食感の食パンが苦手で、特に耳、固い耳をのぞいて真ん中だけくり抜いてたべていたのでよく怒られていた。
行きたくない学校に行くために起こされるのに、朝からさらに憂鬱にさせてくれる食パンは、つい最近まで完食攻略ができなかったものの1つ。
きっかけは、マーガリンを卒業しようと買ってきた雪印10gに切れてるバターだったが、その日は夫が間違えて切れてない外国産のバターを買ってきていたため、ブツクサいいながら包丁で10g位にカットしてた。
ついでにあの映える十字切りを食パンにやってみた。真ん中にバターを置きトースターのダイヤルを捻る。トーストされていく。かっこよく見えるか?遊びのつもりでやってみたが、これが自分の食パン人生を変えることになるとは、この時は思いもよらなかった。おおげさ。
食パンをガラス扉から焼けるのを見るのが好きだ。ずーーっと、なかなか焼き色がつかないくせにある時から急に焦げてくるから目が離せない手のかかるそれが食パン。夏は気がつくと日焼けしてるけどこんな仕組みなのだろう。UVケアって大事。知らんけど。
焼き上がりはヘッダーのとおり。この食べ方が自分の人生で一番美味しい食パンとなった。理由は以下である!
①四分割にしたことで真ん中に置いたバターが深くじゅわわーと染み込み、高い満足感。
②食べる時は分割して少しずつ食べるので、どの角にも深く溶け染み込んだバターがあり、あの苦手な耳に挑む時まで味が持ち美味しく食べれる。
③初めにバターをのせることで、焼いてからすぐにあっつあつのまま食べれるので、食感がカリッと美味しくなる。(パンを取り出す前にトースターを予熱すると、安いパンとトースターでもカリッとなるよ)
今までの私の人生では、食パンは袋からだしてトースターへ放り込み、焼いてからバターやマーガリンを塗り、食べる、というものであった。
この食べ方は切り込みを入れる面倒くささを上回る、至福の食パンという私の中の新常識という岸辺に辿り着いた。さようなら昨日までの私と昨日までの食パン。
映えるかどうかは別にしても…。
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