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名曲135 「「またね」」【橘いずみ】
ーー幼稚園生だって歌える感動の卒業別れソングーー
【「またね」】
私が幼稚園に通っていたころ。この曲を卒園式で歌ったのを覚えている。妙にいい曲だと感じたのは感傷的になっていたからかもしれない。それからずっと頭の片隅に残っており、今回取り上げることにした。
私と世代の近い20代後半は歌ったことがあるかもしれない。私の同級生に聞いてみたところ、知っていたり歌っていたりする人が多かった。覚えていない人もいたが、メロディーを聴くと思いだしていた。
{桜の花びらみんなで集めて さよならいえたらお祝いしましょ}
なんとなく、園児たちが声を合わせて(半泣きで)歌っている様子が目に浮かぶ。
{はしゃいだ時も泣き虫の時も ひとりぼっちじゃなかったから}
幼稚園って、本当にひとりぼっちではない空間だと思う。友達がいなくても先生が寄り添ってくれるからだ。
{またね 会えるよね いつか おとなになって またね 花束 夢にかえて}
サビはきれいなメロディーである。ちょうど歌いやすい伸びがあって不快感はゼロ。非常に秀逸といえる。
{またね 会えるよね 今日の さよならはきっと 明日の宝物}
こうして別れを経験していく。名曲127でも取り上げたが、幼稚園は最初の別れを迎えるのだ。
幼稚園の卒園式ってどんな光景だっただろうか。
お母さんが「ほら、もう最後だよ。バイバイして」なんて惜しむ横で、きょとんとしている子。別れの儚さを知るにはまだ幼すぎたかのような。
もう先生に会えないとわかって号泣する子。だが、一ヶ月後には小学校のことで頭がいっぱいになっている。
遊びたがっている子。せっかくの立派なお洋服でも関係なしに鬼ごっこをしようとする。
すぐに帰りたがっている子。いつもと違って大人が多いしどこか先生たちの雰囲気も違う。安心する場を求めて家に帰ろうとお母さんにせがむ。お母さんは「もうちょっと待ってて」なんてほかのお母さんと話したりして。
人にはそれぞれ「あの曲を聴くと懐かしい光景が浮かぶ」のがあるだろう。この「またね」もきっとそうなのではないか。
【今日の名歌詞】
またね 会えるよね 今日の さよならはきっと 明日の宝物