名曲651 「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」【中原めいこ】
ーー天才の作品としかいえない、30年以上たっても未知数の評価ーー
【君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。(1984年)/中原めいこ】
迷曲の定義は自分でもよくわかっていないが、芸術性が高すぎて理解が追いつかないものを選曲していることが多いか。今回もまさにその類である。
イントロはノリノリで秀逸。いかにも当時の80年代チックだ。しかしポイントはやはり歌詞。これが難解なのだ。
{ドライなシェリー ちょいと誘われて 灼けつく恋の食前酒 本気か噓つき シャイなまなざし 憎いカサノバ fall in love}
{太陽に虹をかけたら 抱かれてもいいわ じらせば 最初のkissが アナタを熱くする}
{君たちキウイ パパイア マンゴーだね うれしはずかし真夏の噂 君たちキウイ パパイア マンゴーだね 咲かせましょうか果実大恋愛}
うーん、雰囲気的には伝わるのだが、細かく見ていくとどうも難しい。やはり最も気になるのはキウイ、パパイア、マンゴーの3種。当時(1980年代前半)としてはまだ日本に定着していなかった南国系のフルーツのようだ。流行の最先端をいっていたということか。
スキャンダルというのもなかなか深い。3種の刺激的な味、見た目とぴったりだ。どこかエロさもある。深く考察したくもなるが、案外パーッとただ盛り上がっているだけなのかもしれない浅さも見えるのがうまいところ。だんだんそっちの雰囲気がしてきて、シンプルにメロディーを楽しむことにした。
たまたま発掘したこの動画は個人的にクリティカルヒット。私と同趣味な方は必見ですぞ。えっ、これ個人で作ったのだろうか。とんでもないセンスの持ち主だ。
こちらもいい。中原めいこはこの曲の作詞作曲を務めている。類まれな才能の持ち主であったことがわかる。そしてこの歌唱力。素晴らしい。
これほどキャッチーなメロディーで中毒性高い曲はなかなかない。現代でも通用するのはさすが当時のクオリティ。いまこそTikTokで流行してもおかしくない。ん、もしかしてもう流行ってますかね。現代の流行には疎いもので……。
ちなみに今回の曲は、半年以上前に迷曲として取り上げる予定だった。冒頭の部分だけ、あえて当時のまま残している。ただ、普通に名曲として取り上げても違和感がなく、どっちにしようか迷っていたら夏の終わりを迎えてしまっていたわけである。出だしのイントロとサビが不定期に頭に流れ続けていたので、忘れてはなかった。まあ、こんだけインパクトがあれば名曲でしょう。
【今日の名歌詞】
君たちキウイ パパイア マンゴーだね 咲かせましょうか果実大恋愛
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