名曲221 「太陽がまた輝くとき」【高橋ひろ】[幽☆遊☆白書]
ーーエンディング曲の神秘性を教えてくれたアニソン代表曲ーー
【高橋ひろ - 太陽がまた輝くとき (幽☆遊☆白書のエンディングテーマ)】
幽☆遊☆白書シリーズから2作目。アンバランスなキスをしてに続いてまたもエンディングテーマから。それだけエンディングの質が高いのだが、それは高橋ひろのおかげなのかもしれない。
{手紙が届いたら 封を切らずに そっとしまっておいて 時がたてば 僕の今の気持ち きっとわかるはずさ 最初で最後のお願い}
イントロがまさしく神秘的。それでいて流れるようなAメロ。そしてそしてなんだこのイケメンな歌詞は。「最初で最後のお願い」のあとで一瞬無音になるのがたまらない。鳥肌ポイントだ。
{優しくなれるほど 強くもなくて ひたむきに愚かに 抱きしめあったね 黄昏せまる頃 ここを去る背中に 遠くの窓から勇気の矢を射るよ}
切なげな飛影を思わせる。いや蔵馬だろうか。ともかく世界観に合うというか、キャラクターのもう一つの顔を見ているような気分になるのだ。いわゆる妄想が捗るというやつだ。
{外は雨が まだやまずに 濡れてる人々と街が それでも太陽信じてる 古いメロディー にじむシルエット やわな生き様じゃとても 絵にはならないね}
秀逸なサビである。高橋ひろのセクシーさが隠し切れない。というよりあふれ出ている。
{マーキュロ塗った後の しみる感じ そんな懐かしさに あふれた日々 でも振り向かないで 君が決めた道は 君しか知らない夜明けに続いてる}
{忘れないで 忘れてくれ 今も君への想いは 嵐が逆巻く夜の海 むせび鳴いて 群はなれた さまよう2人の道標は “希望"の2文字さ}
忘れないでほしいという思いと忘れてほしいという思いが渦巻くまさしく嵐のような感情。荒れることなくしっとりと思いを馳せているさまが大人の余裕。見かけだけの。
{愛する人にはいつも照れて言えないけど 本当は誰もが伝えたい心の声よ 今こそ届け}
そして最後に想いが大爆発だ。
最後の大サビは必聴。転調に合わせるかのように高橋ひろの歌声にも力が入っている。アウトロも延々と雨の降り続くさまがあって、物語が続く意味深な構成に仕上げた。
作詞作曲ともに高橋ひろということで、この曲は最高傑作級といえるだろう。ミリオンヒット級の完成度ながらそれほど伸びなかったのは切ない。
【今日の名歌詞】
手紙が届いたら 封を切らずに そっとしまっておいて 時がたてば 僕の今の気持ち きっとわかるはずさ 最初で最後のお願い