![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/132354501/rectangle_large_type_2_73e1edcc99b0d79bb27a13ab5384bab2.png?width=1200)
バッハを聴く トン・コープマンのリサイタルがきっかけでnoteを始めました
今、こうしてnoteにJ.S.バッハのエピソードと絵を描いているのは、トン・コープマンのパイプオルガンリサイタル(2023.2.18)がきっかけです。
パイプオルガンはこれまでサントリーホールやオペラシティの入場無料ランチタイムコンサートは行ったことがありましたが、リサイタルは初めてでした。すでに満席に近い状態で3階の最終列でしたが、オルガンとの高さは同じくらいで、演奏者が良く見える席でした。
実はそれまでトン・コープマン氏がどんな方なのか全く知りませんでした。バッハのパイプオルガンの曲といえば、誰もが知っているBWV565だけです。
ミューザ川崎のパイプオルガンを聴くのは初めてだったので、どんな響きかな?とそんな気楽な気持ちで出かけたのですが、
このリサイタルで雷が落ちたようなドドーンという衝撃を受けました。
![](https://assets.st-note.com/img/1709119351496-8WqhDZoeaE.png?width=1200)
最初から最後まで、これでもかというくらいダイナミックでいきいきとした演奏。ヘビメタもびっくりな音圧で、体中に響き渡り、眠っていた毛細血管の隅々までが目覚め、滞っていた血液が一気に流れたような、まるで、滝行でもしたような体験でした。そしてパイプオルガンが「楽器の女王」と呼ばれている理由があらためてわかった次第です。
1700年代、教会でこのような演奏がなされていたと想像しただけで、感動です。
![](https://assets.st-note.com/img/1709116580782-N0L7eDKW4C.png?width=1200)
トン・コープマンに感激。
帰り道も「すごかったね!」「素晴らしかった!」と
ザワザワザワザワ....。
それからは、バッハについてどんな人だったのかを知りたくて本や漫画を読み、youtubeやコンサートで色々な楽曲を聴くようになって、現在に至ります。
学校の音楽室にあったあの白いカツラを被った肖像画の方が、いったいどんな人生だったのか、子供もわかる簡単な言葉と絵で表したら、より彼の音楽を身近に感じられるかなあと思い、noteを始めた次第です。私自身も描きながらどんどんバッハを好きになっています。ちょっとしたエピソードをきっかけに、あなたもバッハを好きになるかもしれません。
バッハの音楽が、人の耳のみをめざすのではなく、つねに神を見据えつつ作曲されている。
まなざしを高いところに向けて、一歩一歩登り、バッハとともに山頂に登ってしまえば、どんな価値観に立つ人でもひとつところに出会って、バッハの偉大さを分ちあうことができるのではないだろうか。
そう考えなくては、キリスト教文化にこれほどの影響を受けながら、なおキリスト教そのものをほとんど受け容れていない日本で、バッハが求められ愛され続けていることの説明がつかないと思う。
バッハの本質を理解する鍵は、信仰の有無や宗派の種類ではなく、その人の人生経験の質であると思う。
<曲目・演目>
ブクステフーデ:前奏曲 ト短調 BuxWV 148
ブクステフーデ:いざ来ませ、異邦人の救い主よ BuxWV 211
ブクステフーデ:われらが神は堅き砦 BuxWV 184
ブルーナ:聖母の連祷による第2旋法のティエント
コルネ:ファンタジア
W.A.モーツァルト:自動オルガンのためのアンダンテ K. 616
C.P.E.バッハ:オルガン・ソナタ イ短調 Wq. 70-4
ダカン:スイス・ノエル
J.S.バッハ:アッラ・ブレーヴェ BWV 589
J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ短調 BWV 546
J.S.バッハ:バビロン川のほとりに BWV 653
J.S.バッハ:パッサカリア BWV 582
<トン・コープマン プロフィール>
オランダのオルガン奏者、チェンバロ奏者であり指揮者。
J.S.バッハを中心としたバロック音楽の研究で、オーセンティックな演奏の第一人者。
バッハ・カンタータ全集の録音は大事業として、ドイツ・シャルプラッテン・ベルリンのECHOクラシック賞やBBC音楽賞、エクトル・ベルリオーズ賞などを受賞、またグラミー賞やグラモフォン賞にノミネートされた。国際ディートリヒ・ブクステフーデ協会の会長を務め、2012年には、リューベック市のブクステフーデ賞とライプツィヒ市のバッハ賞、2014年には英国王立音楽院のバッハ賞を受賞。(ウィキペディアより)
![](https://assets.st-note.com/img/1709117272439-781GBuDNzz.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1709117054087-GC9ElJwx87.png?width=1200)
さて、突然ですがアンクルバッハからクイズです。
Q: ミューザ川崎シンフォニーホールのパイプオルガンのパイプの本数は何本でしょう?
1. 5,248本
2. 5,898本
![](https://assets.st-note.com/img/1709117146136-h0ak6hkkRw.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1709117110846-nXcnh89IVm.png?width=1200)
A: 答えは 1. 5,248本 です。
ストップ(音色)の数は71、パイプの総数は5,248本。スイスの名門オルガンビルダー、クーン社製で、バッハ以前の曲から現代曲まであらゆる作品の演奏に対応する日本最大級のもので、その音圧はすごいものでした。ちなみに5898本はサントリーホールのパイプオルガンの本数です。
私が今まで行ったコンサートの中では、このトン・コープマンのリサイタルが今のところダントツ!です。
トン・コープマン氏は79歳。この年齢でこれだけパワフルな演奏をしてくださったことに感謝しかありません。秋には指揮者としても来日していました。また、日本に来ていただけたらと思います。