チック・コリア追悼コンサート/最終回
チック・コリア追悼コンサートを伝えるために、色々書いてきましたが今回がその最終回です。
2024年11月8日旭川市大雪クリスタルホール音楽堂においてチック・コリア
追悼コンサートが開催されました。
この企画は旭川市に5度来旭し縁のある街、その街の関係者が企画しました。
追悼コンサートを彩るメンバーは椎名豊(Pf)、マレー飛鳥(Vin)、
近藤和彦(Sax)、パットグリン(Bass)、山木秀夫(Dr)、ヤヒロトモヒロ(Per)の国内外から集まった優秀な音楽家6名。
今回の企画の特徴はチック・コリアの曲をセッション的になぞるのではなく、新しい解釈で曲に光を当てることを目的としました。
編曲を担当したのは旭川在住の作編曲家&演奏家の佐々木義生。
彼は40年間自己のジャンルMIND JAZZを創作していることでも有名です。
佐々木音楽制作ノートの言葉から。
曲はアンコールを含め10曲。
チック・コリアは作曲家&演奏家として、本当に沢山の曲を書きました。その中から20曲を選び、最終的に10曲ほどに。もう1曲あったが、コンサート冒頭に映像を流すために割愛された。
今回の一番の苦労は音響です。
クリスタルホールは小編成の弦楽器が最も良い状態で聴けることを目的に建設されました。そのため残響が非常に長い。その残響は弦楽器には利点となるが、打楽器が入ると音がホール全体に回るのです。
最初、私は編曲した立場からステージ上に。時々会場に降り、音を聞いたがどうも音が回って楽器の特性が見えない。ホールの音の作り方にはPAとSRの2種類あり、PAは(拡声)、SRは(補正)と定義されている。今回の音響オペレータは全部を拡声するPA(拡声)をやっていたわけである。それをSRに切り替えるため会場に出る音を一旦全部切り、必要なものだけを足していく方法に切り替えた。その判断は間違っておらず、見事に会場内の音にスペースが生まれ、ホールの長く美しい残響が各楽器を彩る方向に動いていったのです。
以下当日の写真より。
この3ヶ月余り、この追悼コンサートのために時間を割いてきました。
やり残したことはあるが、チックさんが愛したホールでチックさんの曲を演奏し、新しい光を当てようとした今回のコンサート。
チックさんはなんと思っているだろうか。チック・コリア日本プロデューサーの小高さんが言葉にしてくれた。
Hey Yoshio, you did it ,man ! Thank you for a hard work to let Asahikawa people to feel my spirit.
なんてチックさんが言ってるでしょうね。
最高でした、great music, great arrangement with great musician.
そう遠くないうちに私も天上に行きます。
また、チックさんと交流が持てたらこんな嬉しいことない。
ありがとう!チックさん。また会いましょう!