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新・オーディオ入門21 モノラルレコードの再生
1950代半ばステレオレコードが発売されるまでレコードはすべてモノラル録音でした。 完全にステレオ化したのは1960年代後半で、ビートルズの初期のレコードにはモノラルのものもあります。 1948年にLP盤が発売されてから1960年代前半までの僅か15年程がモノラルLPの時代なのですが、この時代のレコードは現代でも人気です。 クラシックなら、フルトヴェングラーやトスカニーニ、ワルターといった往年の名指揮者やバックハウス、コルトーといったピアニスト、JAZZではブルーノート盤等名盤だらけです。
モノラルレコードはステレオカートリッジでも再生することは可能ですが、モノラル盤専用のモノラルカートリッジを使用するとさらに深みのある音で再生することができます。
また、ステレオ盤の溝には2チャンネルの信号が録音されていますので縦方向と横方向の振幅て音楽信号が記録されています。 しかし、モノラル盤は横方向の信号のみ。レコードを再生すると気になるスクラッチノイズ(プチプチノイズ)は縦方向のノイズですので、モノラルカートリッジで再生するとスクラッチノイズは驚くほど少ないです。
モノラル盤の再生で注意が必要なのは再生特性です。レコード盤には低域を信号レベルを低く、高域は高く録音されています。 この再生特性はRIAAという世界共通の規格で決められています。 ところが、RIAAが決められたのは1954年。概ね1960年位までのレコード盤はレコード会社によって異なる再生特性で録音されていました。代表的な再生特性は以下の通りです。
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● old RCA(1954年までの米RCAレコード)
● ffrr(1945~1958の英デッカレコード)
● Columbia(1948~1960コロンビア、デッカ、HMV)
● old AES(Capitol、Mercury)
● old NAB(Westminster、VOX)
これらを無視してRIAAで再生すると正確な音を再生できません。
一部のフォノアンプにはこれらの再生特性が搭載されています。 当社のフォノアンプではCuculo-pho2-monoとpho64sが相当します。