見出し画像

フレキシブル・アンサンブル

昨今すかっりお馴染みとなったフレキシブル・アンサンブル
流行り始めた当初から作編曲している私にとってはとても嬉しいことです。
ところで、
フレキシブル・アンサンブルの楽譜ってどういう時に使用しますか?

「アンサンブル」って言っているのだから当然アンサンブルで出来ます。
特に同属(金管だけとかサックスたけとか)で組めなかったところが使うイメージが大きいのではないでしょうか。

しかしですね

実はもっと利用して欲しい編成があるのです。

それは

「10人前後の(吹奏楽)小編成」です。
各楽器が1人ずつしかいないとか、楽器によって人数が偏っているとか。そんなバンドです。
フレキシブル・アンサンブルはこういったバンドのために書いているといっても過言ではありません。

あと選曲の仕方ですが、バンドの人数が例えば8人の時に
「8重奏」の曲を探しがちですよね?
実は音は重なっていたほうがサウンド感が出るので
8人だったら「3~4重奏」あたりをチョイスして欲しいのです。
「8重奏」は15-6人のバンド向けのイメージです。

よく「使い方が難しい」との声も聞きますが

フレキシブルは各パートに木管群(A)、サックス群(B)、金管群(C)の楽器がいるようにしてあります。
振り分けのコツはこの(A)(B)(C)が各パートにいるようにする事です。
なぜなら(A)同士(B)同士(C)同士であれば音量のバランスが簡単に取れるからです。

そんなに人数がいないよ、って時は

主に旋律、ベースをとっているパート、つまりは曲の輪郭部分になるパートに(C)(B)の優先順位で振ってください。(A)は単体にしないのがコツです。

何故なら音量が
(A)<(B)<(C)
となっているため

聴こえてきたいフレーズに(A)がいて他の伴奏パートに(B)(C)がいると音量バランスが取れず良いサウンドにならなるわけです。
(A)で主旋律を取りたいときは
・主旋律をたくさん重ねる
・伴奏パートを(A)にする
・(C)の金管にミュート付けて調整する
などすると上手くいきます。

まとめると

・アンサンブルというよりは小編成の合奏に使用する
・人数よりも少ない編成のものを選ぶ
・音の輪郭部分に(C)パート(いなければ(B)パート)を持ってくる

たったこの3点です。

楽器をうまく吹くとか、音程や縦の線を合わせるなどを
する事はもちろん大事ですが、まずバランスとってみましょう。
格段に良いサウンドが短時間で手にはいります。

良きアンサンブル(合奏)ライフを!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?