チョコっと面白いチョコレートの話
皆さんこんにちは。
今日は2月14日。
世間はバレンタインデーですね(私は昨日バイト先でチョコレートをもらって気づきました)。
皆さん、チョコはお好きでしょうか。
日本のようにバレンタインにチョコをあげる国は珍しいみたいですが、それは置いておいて…。
私はカカオ80%ぐらいのチョコが大好きで、バレンタイン関係なく、ほぼ毎日食べています(ちょっと変わってると言われます)。
やめられない止まらない。チョコレート大好きです。
でも、よく食べる割に、チョコレートの実情はあまり知られていない気がします。
カカオを収穫してから私達の口に入るまで、何が起こっているのか、スラスラと答えられる人は少ないと思います。
私もそう思って、最近『チョコレートの手引き』という本を読んだのですが…
これがめちゃくちゃ面白かったのです。
「そうだったんだ…!」「自分チョコレートのこと全然知らなかったんだ。」
と、驚きっぱなしのまま読み終えました。
そこで今回は、「意外と知らないチョコレートの話」をしようと思います。
この面白さを分かち合っていただけると嬉しい。です。
①カカオの外観、個性的…!
まずご紹介したいのが、カカオの見た目です。
ご存知の方も多いかと思いますが、チョコレートは、カカオという植物の豆から作られます。
↑「カカオポッド」と呼ばれるカカオの果実。これを割ると…
↑中から果肉とカカオ豆が出てきます。この状態ではチョコレートの面影もありませんね。
注目したいのが、このカカオの実の大きさです。
なんと、長さ15~20cm、直径10~15cm。
例えると、ラグビーボールかそれ以上の大きさだそうです。
お、大きいですね…。(いらすとやさん、定期更新お疲れ様でした。)
この大きなカカオの実1個の中には約20~50粒のカカオ豆が入っていて、
板チョコ1~5枚分ほどのカカオが取れるそうです。
そしてこのカカオの実、木への生(な)り方もかなり印象的です。
普通、果物って、幹があって、上の方に生(な)りますよね?
↑こんな風に。(いらすとやさん、まだまだお世話になります。)
ですが、なんと、カカオの実の生り方がこちら。
わぁ。
わかりますか?枝だけでなく、幹からも直接、ぼこんぼこんと実が生っています(写真はありませんが、枝にも生ります)。
私は最初にこの写真を見た時、自分の常識の狭さを感じました(笑)
ちなみに、幹にも直接花や実を付ける植物には、カカオの他にもパパイヤやドリアンなどが挙げられます。
どちらもなかなかインパクト大なので、ぜひググってみて下さい。
では「チョコっと面白いチョコレートの話」、次にいきましょう。
②実は発酵食品!?
皆さん、“発酵食品”と聞くと何を思い浮かべますか?
ヨーグルト、味噌、キムチ、納豆、チーズ…。
沢山ありますが、「発酵食品=チョコレート!」と答える人は、かなり少ないのではないでしょうか。
私も知らなかったのですが、チョコレートは実は発酵食品のようです。
「発酵」とは、微生物たちの力を借りて食品を作ることですが、
チョコレートも、カカオを収穫した後に発酵の段階を踏んでいます。
詳しくは書きませんが、発酵の過程によって、チョコレートの味や香りが形作られるそうです。
余談ですが、「発酵」と「腐敗」はほとんど同じ原理で、
微生物の働きが人間にとって有益なら「発酵」、有害なら「腐敗」と呼ばれます。
お腹を壊す食べ物と、お腹の調子が整う食べ物がソックリな原理でできているなんて、不思議だなぁといつも思います。
発酵食品の話題になった時に、「チョコレートって発酵食品らしいよ!」と言うと、ちょっと驚いてもらえるかもしれません。
それでは「チョコっと面白いチョコレートの話」、最後はこちら!
③チョコレートはもともとお薬だった
今ではとっても身近なお菓子として親しまれているチョコレートですが、
なんとその起源は、中南米で滋養強壮に良いとされた、健康のための飲み物だったようです。
しかも、当時の中南米にはお砂糖は無かったそう。
カカオ90%以上のチョコレートを食べたことがある人なら想像が付くかと思いますが、甘くないチョコレートって、かなり食べにくいですよね…。
実際に、当時その飲料を飲んだイタリア人は
“人間のためというよりも豚のための飲み物”と記しているとか…。
(豚に失礼、というツッコミは今は置いておきましょう。)
今でこそ、“ポリフェノールたっぷり!”と謳われ、健康機能が注目されているチョコレートですが、もともとは健康飲料として重宝されていたんですね。
一周回って戻ってきた、とでも言いましょうか。なかなか興味深いなぁと思った次第です。
さて、バレンタイン特集「チョコっと面白いチョコレートの話」、いかがだったでしょうか。
バレンタインデーにしてはロマンチックさに欠ける(?)記事だったかもしれませんが、
「へえ~」という発見を共有できれば嬉しいです。
誰かにチョコをあげる人も、ドキドキワクワク待つ人も、バレンタインなんて関係ないなぁという人も、
素敵な週末をお過ごしくださいね。
またお会いしましょう!
参考文献
蕪木祐介. チョコレートの手引. 雷鳥社. 初版第1刷. 2016.