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2章第7話 「遺物」と「宿命」

 ポルチーノくんがムッシュと出会い、意気揚々と旅立ったその頃――どこかから地下世界を見渡すひとりのキノコがいました。

「ついにこの世界の遺物も動き出したか……」

 謎のキノコは暗い空間に浮かぶ数々のスクリーンを眺めながら、誰に話しかけるでもなしに呟きます。
 『遺物』――。
 彼(?)はスクリーンに映る、ポルチーノくんやムッシュの村を滅ぼしたあの『化け物』のことを、そう呼びました。

「もう時間がねぇな……間に合うか?」

「頼りないのが少々気になるが……」
 少し考えてから、ふぅと一息。考えても仕方のないことだ。
「これもアレと関わった者の宿命。
 まずは彼らを鍛え上げるか……」

 そう、これは宿命。
 どのような結果を迎えるとしても、選択肢などないのだ――。





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