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お前はなぜそんなことを……

今年は冬が来ないものだと油断していたらしっかりと冷えるようになってきた。日が落ちるのも早い。今年ももう終わりか。陰鬱な気分が襲ってくる。すべてがすでに手遅れであるかのような。

そんなことを考えていた矢先、忍び寄る冬の気配が肩透かしだったかのように再度気温が上昇した。10月ももう終わるというのにいまだ半袖で過ごせている。ビーチ・ボーイズの曲で例えるとしたら、「キャロライン・ノー」を聴いて喪失感に打ちのめされて落涙していたところに、「オール・サマー・ロング」のマリンバが聞こえてきて脱力……といった感じだろうか。わざわざビーチ・ボーイズの曲に例える必要があったかどうかはよくわからない。

カード会社から来月の請求額が確定したというメールが届いた。この間、アメリカ行きに向けて、キャリーケースのようなサイズの大きいものから、トラベルポーチ、スマホ充電用のケーブル、栓抜きなど、細々としたものまでたくさん買い揃えたうえに、アメリカでは常にカードを切って買い物していたから、きっととんでもない額になっているに違いない。ログインして恐る恐る請求額を見てみる。息を呑んだ。まさしくとんでもない額だ。心臓が止まるかと思った。

利用明細を見ると、やはりアメリカでの買い物がかなりの出費になっていた。ヴルフペックのチケット代は別としても、コンビニで水やコーヒー、軽食などを買ったり、お土産を買ったりしたぐらいで、そんなに大きな買い物をしたつもりはない。それなのにどうして。

どうも円安を甘く見ていたようだ。しかもレートにタイムラグがあり、お店で実際にカードを切ったときよりも高いレートで換算されていた。ショック。さらには海外でカードを使用すると手数料がかかることも知らずにいた。これもショック。とんでもない請求額を目の当たりにすると「一刻も早くアメリカに帰りたい」という気持ちもすこしクールダウンしてしまう。でも、やっぱり早く帰りたい。

がんばって稼がねば、と思う。しかし、稼ぐために何を頑張ったら良いのかがわからない。そして、37歳にしてこんなことを言っている自分が心配になる。生きていけそう?

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