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【オフシーズン・ヤクルトエッセイ】野球選手と、金髪。

髪を染めた。いや、そんなことはしょっちゅうだけれど、ここ2年ほどは、カラーをせずに地毛の黒髪で過ごしていたのだ。自粛期間に美容院に行けなくて、髪はどんどん伸び、そしたらその黒髪がまあ結構新鮮で、これはこれで良いなと、しばらくそれで過ごしていた。

が。私はほんとうに、元来、ものすごく、飽き性のニンゲンなのだと思う。性懲りもなく、毎朝走ったり筋トレしたりしているけれど、はっきり言えばランニングにも筋トレにも、飽きている。ぜんぜんやりたくなんてない。それでもまあ、ある意味「飽き性」であることはプラスになることもあって、例えば筋トレにしろランニングにしろ、「毎日同じ」ことを繰り返していても、成長は止まってしまう。これは、走ったり筋トレをしたりする中で学んだとても大切なことの一つだ。同じ繰り返しでは、ある一定以上は成長しない。これはきっと、筋トレやランニング以外にも当てはまるのだろうなと、最近特にそう感じている。

とまあそういったわけで、飽き性の私が、なんの変哲もない(いやそれなりに変哲してたのだけれど)黒髪で2年間過ごし、飽きないわけが、ない。

もうこのまま黒髪のままでいっかーやっぱり何事もナチュラルが一番良いわよーとか思っていたはずなのに、もう、すっかりと、飽きた。

飽きた。と思ったら最後、もうすぐに髪型を変えたくなる私は翌日の美容院を予約し、いつものスタイリストさんに告げた。「金髪にしてください。」

だいたいやることが極端なのだ、と、よく夫に言われる。私も、そう思う。これと決めたら何を言われてもやらないと気がすまないし、やるなら、もうとことんやりたい。

とまあ、ここまでがえらく長くなりましたけれども、勢いあまった私は、黒髪から金髪に、した。

ヘアカラーはもう、高校生だった頃から何度も繰り返しているわけだけれど、この金髪というのは、私にとって初めての経験だった。初めてだから、ブリーチしてそれから好きな色を入れるのに、トータルして4時間半くらいかかることも初めて知った。でも美容院の椅子に座ってわけのわからない薬剤を塗りたくってもらって数時間待つ間、私はなんだかめちゃくちゃ、ワクワクしていた。それはなんだか、とても新鮮な気分だった。

その時にふと思ったのだ。ああ、野球選手立ちがみんな金髪にするのは、これかもしれない。と。その時の私の頭には、オフに明るい髪にする若き村上くんや、一体誰なのかよくわからなくなっていた濱田くんの顔が浮かんだ。そういえば、若きぐっちが、金髪にしている写真も見たことがある気がする。

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