【7/26広島戦◯】明日は晴れますように、と。

にしうら！！！と、友達からLINEが来ていた。私は宮古島中をあちこち歩いていて、まったくスマホを見ておらず大事なニュースにもまったく気づいていなかった。そう、私はいつだって、大事なことに後から気づくのである。

特別な選手だった、と、思う。私にとって、私たち家族にとって。たいしやなおみちは、なんだか、とても特別な選手だったのだ。

松山でどろんこになる姿を見ていたからかもしれない。そのあと、あの時必死でがんばっていた走塁が、実際の試合で生かされるところを見たからかもしれない。ボロ負けしている試合で、謎ホームランを打つところについ笑っちゃいながらも救われたからかもしれない。なおみちが抱えるしんどさが、なんとなく、こちらに伝わってくるような気がしていたからかもしれない。

「うまくいく」ことよりも、「うまくいかない」ことの方が、人生には多いと思う。いや、私がそうなだけかもしれないけれども、私はとにかく、うまくいかないことの方がずっと多い。旅に出ようとすると直前に体調を崩したり、いつもなにかをなくしたり、天気がずっと悪かったり、行こうと思っていたお店はいつだって閉まっていたり。そして今私はこれを宮古島のビーチに簡易テントを立てて書いているわけだけれど、なんとさっきから大雨に打たれている。ビーチ沿いでのんびり仕事しようと思っていたのに、それどころの話ではない。ほんとうに、うまくいかない。そんなことばかりである。そしてだいたいいつも、その旅の間ヤクルトは負けている。

だけどそれでも私は旅に出るし、なおみちは試合に（それが二軍の試合だったとしても）出続ける。ショートでゴールデングラブを取る後輩が現れたとしても。

うまくいかないこと、に直面するたびもしかすると私は、少しだけなおみちのことを考えていたのかもしれないな、と思う。今頃、戸田でなにをしているかな、どんな気持ちでいるのかな、でもそれでも、打ちまくっているかな、謎ホームランを打っているかな、と。そしてうえええええーい！と、たまに、あの大きな声で掛け声をかけているのかな、と。