【10/2広島戦◯】青木の好きなところ、がむしゃらなところ。
いつかこんな日が来ることはわかっている。誰もが引退の日を迎える。それは、青木だって同じだ。青木だって、引退をする。わかっていたけれど、わかっていたつもりで、やっぱりわかっていなかったことを、私は痛感する。
カツオさんは、マウンドで青木が来るのを待っていた。泣きそうな表情が、なんだか子供みたいに見えた。二人はそこで抱き合って、しばらく動かなかった。おじいちゃんたち泣いてるよ。と、言いながら、私はまた泣いた。
いつも思うのだけれど、ほんとうに寂しいのは、去る方より見送る方だ。