🟠利用するとは選ぶこと【B-010】～Museumソムリエ★インターン集中講義（５）

Museumソムリエ⭐インターン集中講義は、利用者視点(利用論)の獲得により、「ミュージアムにおける新たな視界」にアプローチするための準備プログラムです。インターンの皆さんはもちろんですが、一般の皆さんにも〈ご閲覧・一部参加〉していただくことができます。また、より深く実践的に考える「Museumソムリエ基礎講座」(メンバーシップ形式)は、2023年１月の開講を予定しています。

🟧Museumソムリエ⭐インターン集中講義
【第５回】利用するとは選ぶこと

「利用する」とは、どのような行動なのか。
「目的としての利用」か「手段としての利用」かにかかわらず、利用を実行するには、当然のこととして必要な「当たり前の前提条件」があるはずです。
その「利用の前提条件」について整理します。

(2022.11.14)

🟡利用の前提条件＝選べなけらば利用できない
Museumソムリエの高山です。
人気曲の歌詞に、こんなフレーズがあります。

「生きるとは 選択肢 たった一つを選ぶこと」

　(乃木坂46「きっかけ」　作詞：秋元康)

「生きる」ことと「選ぶ」ことは切り離せないことであり、「選ぶ」には「選択肢」が必要だと言っています。

少し考えるだけでわかることですが、
じつは、「選ぶ」ことなしには、いかなる行動もとることができません。
例えば、
コンビニでの中心的な利用は「商品の購入」ですが、購入したい商品を選ばなければ、商品を購入することはできません。
レストランでも、メニュー表の中から食べたいメニューを選べなければ、注文すらすることができません。
「選べなければ、購入できない」のです。
広い意味で言い換えると、
「選べなければ、利用できない」
となります。

これを、運営の視点から言うと、
「選ばれないと、購入されない」
広い意味では、
「選ばれないと、利用されない」
となります。
もし、
選ぶことなく利用していることがあれば、
おそらくそれは、
「利用」ではなく「強制」です。

🟡選ぶのに必要なもの＝選択肢
「選ぶ」のに必要なものが「選択肢」です。
「選択肢」とは、
「選ぶことが可能なもの」として、２つ以上提示されているもののことです。

私たちにとって重要なのは、
◯「選択肢」があること(=なければ選べない)
◯「選択肢」に魅力があること
◯「選択肢」の数が十分に多いこと
です。

コンビニでは、
商品陳列の全体が「選択肢」ですから、「品揃え」が選択肢の豊かさの指標となり、利用の豊かさにつながります。
レストランでは、
「メニュー」が「選択肢」ですが、それを書いてあるのが「メニュー表」です。「メニュー」が選択肢の豊かさの指標ですし、豊かな利用につながります。

🟡選択肢に必ずあるもの＝利用単位
それが選択肢なのか、そうでないのか、簡単に確かめる方法があります。
「利用単位」が付いていれば「選択肢」です。
例えば、
買い物をした時に受け取るレシートには、つぎの３つが書かれています。
◯メニューや商品の名前
◯単価(一つあたりの値段)
◯数量
メニューや商品の名前が「選択肢」です。
「選択肢」には、数えることができるように必ず、◯個、◯品、◯回のような「利用(購入)単位」が付いています。
この「利用(購入)単位」は「数える」ために付いています。
逆にいうと、
「数えられない」のは「選択肢」になっていない。
ということです。

さて、
ミュージアムを利用しようとする場合はどうでしょうか。
◯選ぶための「選択肢」はありますか？
◯利用単位の付いた「選択肢」はどのくらいの数が揃っているでしょうか？
◯また、その「選択肢」は、どのくらい魅力的でしょうか？
※言ってる意味がよくわからないと感じたら、こちらもどうぞ⬇️

🟡利用を阻む２つの「壁」
ミュージアムに限りませんが、
「選択肢」がどのようになっているかの前に、
私たちの「利用」に立ちはだかる大きな「壁」が２つあります。

次回、時間の壁 と 空間の壁 につづきます。
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Museumソムリエ基礎講座(2023年4月開講)｜Museumソムリエ～利用論が変えるミュージアム｜note

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