「Museumソムリエ」入門 ④ 「創造」とは「組み合わせ」~レシピとメニューとレストラン~
「Museumソムリエ」入門 ④
はい、本日のお題はこれ!
「創造」とは「組み合わせ」
~レシピとメニューとレストラン~
🌑〈AC〉
案内人のACです。
〈S〉さん、「創造とは組み合わせ」って聞いたことありますか?
🌕〈S〉
はい、どこかで聞いたことがあるような気がします。
🌑〈AC〉
もう、だいぶ前になりますが、
テレビ東京の番組「カンブリア宮殿」が、ホームレスから年商120億円の社長になった男、株式会社生活創庫社長堀之内九一郎氏を取り上げた回(2008.2.11)で、
司会の作家、村上龍さんがこんなことを言っています。
「創造は組み合わせである。作家は言葉を組み合わせて創造的な世界を構築する。堀之内九一郎氏はゴミを組み合わせることで新しいものを生み出している。」
🌕〈S〉
実際に「創造」している人たちには、よくわかることなんでしょうね!
🌑〈AC〉
村上龍は、別の回(2013.9.19良品計画)では、こうも言っています。
「小説が普段誰もが使う言葉を組み合わせて書かれるように、創造とは組み合わせであり、空想的で身勝手なアイデアなどではない。」
🌕〈S〉
「組み合わせ」によって「新しい価値」が生み出されることこそが「創造」だと言ってるんですね。
🌑〈AC〉
レストランでいただく「料理」も、自宅でつくる「料理」も、「組み合わせ」によってできています。
🌕〈S〉
「食材」や「調味料」などから「料理」を生み出す「創造」ですね。
レシピを見れば、料理が組み合わせでできてるってすぐにわかります。
🌑〈AC〉
料理のレシピは、以下のような要素で構成されています。
・料理の名前
・必要とする食材とその分量
・必要とする調理器具や道具
・調理する順番にそった手順一覧
・レシピで出来上がる料理が何人前か
・調理に必要とする時間
🌕〈S〉
同じレシピを見て料理をつくっても、美味しくできる人と、そうでない場合があるのは、何故なんでしょうか?
🌑〈AC〉
食材の質もあるし、段取りとタイミング、料理のセンスの有無みたいなものの違いなんでしょうね。
🌕〈S〉
一つひとつの料理が「組み合わせ」なのはわかりましたが、
「料理」を組み合わせると「献立」や「コース料理」になりますよね!
🌑〈AC〉
なるほど、
「創造するもの」は、
二重三重に、「組み合わせ」が「組み合わせ」られているのかもしれませんね。
🌕〈S〉
そう言えば、
コース料理を頼んで、ワインを選ぶというのも、
コース料理の「最後の組み合わせ」を決めることなんじゃないですか?
料理人が選ばずに、お客様が選ぶというのが面白いです。
🌑〈AC〉
料理人は、
「食材」の組み合わせで「料理」をつくり、その「料理」を組み合わせた「コース料理」をつくる
と考えると、
最後に「ワインの組み合わせ」を決めずに残していることになりますね。
🌕〈S〉
最後に選ぶワインの種類の数だけ、コース料理のバリエーションがある。
そんな「豊かな選択」を用意してくれているような気がしてきました。
🌑〈AC〉
さて、問題です!
ワインを選ぶ時、
ソムリエは、
「料理人」と「お客様」どちらの側に立っているのでしょうか?
このつづきはまた次回。
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