春の気配
ここ数日、急に春が近づいてきた。
凍てついていた大地が緩んで、土の上を歩くと、むにゅっと滑る。靴が泥だらけになるなんて、普段アスファルトの上しか歩かない生活では、きっと想像もつかないよね。
借りている今のおうちは、西向きにある玄関を出て、100歩進んだ田畑の向こうに北アルプスの大絶景。
200歩進んでみつけた福寿草。嬉しくて、思わず声をあげた。2月、とても寒かったもの。冬も好きだし、待ち侘びてたつもりもなくても、やっぱり春が来ると思うと、一気にこころもひらいてくる。
ん?オレンジ色の変異種?これは、秩父紅(ちちぶべに)という秩父山系で見られる福寿草らしい。安曇野にようこそ。
あぁ。。春。春。春。春がくるー
火曜日の朝は、ラジオパーソナリティのお仕事。生放送を担当している。今日は、交通情報と天気予報の言葉のひとつひとつの音を、より丁寧に発声することを意識してみた。
安曇野には毎年白鳥が飛来してくる。今年も北帰行が始まった。例年より半月ほど遅いらしい。今朝スタジオ入りの際、お日さまが顔を出す前、長峰山の稜線をなぞるように、8羽の白鳥が飛んでいた。「(コっ)コウコウ」と呼び合いながら、北へ、向かっていった。
北へと帰る白鳥をみると、わたしもその一員になったような気持ちになる。飛べないわたしは、この地に残る。
遠くの何かとも、今ここで全てがつながっていること、言い換えれば、今ここしか、ないことを、そんなことからも、思うのです。
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