ローマの「凄み」永遠の都ローマ展
こんにちは!ミュゼさぽで代表を務めております、中尾です!
今回は最近行ってとにかく感動し、すごいパワーをもらった美術館展、
永遠の都 ローマ展
を紹介したいと思います!
この記事では、専門的や学術的な観点から展覧会を紐解くのではなく(まずそんな技量ありませんから)ローマ展の個人的な楽しみ方や、感じたことを中心にご紹介します!
ぜひこの記事を読み、ローマ展の存在感たっぷりの歴史的な重みを背負った文化の「凄み」を感じ、実際に足を運んでいただければ幸いです!
よろしくお願いします!
美術展構成
今回の美術展は五章構成です!
美術を介してローマ建国の神話から歴史を追っていくように展開し、美術展全体を通してローマの歴史を追っていくことになるため、先に進むにつれローマの壮大なストーリーにドンドン引き込まれていきます!
何より面白かったのは、展覧会チケットにも載っている、ローマのシンボル≪カピトリーノの牝狼≫についての作品群。
入り口を入ってすぐにブロンズの精緻な彫刻が!!たてがみの一本一本から狼の表情、全体の迫力まで、ブロンズならではの重厚感と繊細な技術の上に絶妙なバランスで成り立った美しい作品です。やはり特に彫刻は生で見なければと実感させてくれる美しさ、ぐるぐる何回も作品の周りを回って細部に至るまで味わいつくしました…。
そんな≪カピトリーノの牝狼≫についてのストーリーは第一章を中心にまとめられているのですが、最終章である第五章で改めて≪カピトリーノの牝狼≫を主題として用いた絵画が展示されていたりします。第一章のストーリーを思い出しながら、表現の違いやメインで描く箇所の違いなど、時代の違いを一つ一つ見比べて楽しむことができます。
まさに、時代を超えた主題の連続性や相違点、そこに潜むローマ史のスケールを数点の作品で味わえるわけです。美術を飛び抜け「時間」の雄大さにまで思いを馳せることができる、そんな展覧会構成だと感じました!!まだまだ初学者ながら美術史を学んでいる身として、やはり歴史と美術の関わりって最高な気持ちにさせてくれるなあ…とほれぼれしてしまいました。
キャプションもローマの歴史を何も知らなくてもスッと内容が把握できる簡潔さと丁寧さで、疲れることもなくスイスイ進んでいけます!
ローマ展を通して感じるローマ美術の魅力
タイトルにもある通り、今回私がローマ美術に魅力を感じたポイントは何より、
「凄み」
「存在感」
にあります。
私は大正昭和の少女趣味絵画、抒情画に対して一番関心を抱いており、そういった絵画に「凄み」などがないというわけではないのですが、やはり抒情画の魅力の一つである「繊細さ」を強く感じます。表情の儚さや線の機微に無限の魅力が詰まっており、だからこそ私は普段絵画鑑賞の際そういった細かいところを探るクセがあるのですが、今回の展覧会ではそういったクセを通して作品を見る以前に、圧倒的な質量感、存在感に圧倒されました。
極端化に理想化されていない為政者の厳しい表情の頭部像、洗礼者ヨハネの絵画、果ては肖像モザイクにおいてまで、豪快な曲線美と妥協のない表情づくりがなされていて、自然と引き込まれます。
特に彫像に関しては、不確定であったりうやむやにしているように見えるところがなく、魂を削って作成したのであろう作者の執念も含め、無駄がなく完全なバランスで成り立っています。そういった「完成された迫力」、「凄み」が何よりの魅力だと感じました。
ただ、この美しさに関しては私の拙い文章で表現できるものではなく、なんとも歯がゆい思い…。
とにかく見に行ってほしい!!実物の一切無駄がない美しさ、迫力は一度見に行けばものすごい衝撃を与え、絶対に後悔しない、、と思います!!
おわりに
今回の展覧会はほぼ写真撮影不可ということで、文章でとにかく自分の感じたローマ展の魅力を、できるだけ私の目線で綴らせていただきました!楽しんでいただけたなら幸いです…。
西洋美術に全く明るくない私でさえ、丁寧な展示構成と圧倒的な迫力を持った作品たちにハートを掴まれ、普段あまり買わない図録まで買ってしまうほどの無限の魅力!!ぜひローマ展で歴史と美術の途方のない旅路のスケールを浴びるように体感してみてください!12月までやってます!!!
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