宅墓(というもの)
最近、宅墓というものが売り出されているようです。
部屋に「お骨」を置けるので、寂しくなく、何よりも、お墓が要らないという、一見便利グッズなのですが、これについて、私見ですが述べてみようと思います。
そもそも、なぜこんなものが出てきたかと言いますと、「お墓が高すぎる」というのが一番の理由だと思います。
お墓の値段というのは、いろいろありますが、素人には判断がつかないですし、石材店も「これくらいのお墓が…」と言って、ある程度の値段のものから勧めてくるというのが実態のようです。
その金額が安いのならいいのですが、かなりの高額のようです。
日本は生命保険の加入率が高いので、その保険金で払える人はいいのですが、リーマンショック以降、保険の加入率が落ちたり、解約が増えているので、そうもいかない家庭も多くなっているようです。
もちろん石材店というのも職業のひとつで、そこに利益が発生しているのも当然のことなのですが、石材店によって、あまりにも差が激しいですし、石のランクなんて素人にはわからないので、法外な高額を要求されてもわからないようです。
師匠が数年前に、お坊さんの結婚式に招かれたことがあったそうですが、そこは大きなお寺なので、出入りの石材店も3軒くらいあって、そこで(酔ったからでしょうが)お墓の値段の話を始められたそうですが、あまりにも酷くて、ちょっと聞かせられないような内容だったそうです。
都心部では、さらに土地代も高いので、新規でお墓を建てると、数百万円というのが実態のようです。
そうはいっても、お墓の一区画なんて、1.2m四方か、大きくても1.5m四方なので、やはりその値段は異常だと思います。
そこで登場したのが植物葬、お骨だけを置いておく浄廊、何軒ものお墓をお寺が管理する合祀墓なのですが、これらの共通したメリットは「価格が安い」ということです。
それはそれで確かにメリットですが、果たしてそれを「お墓」と言っていいかという問題があります。
以前からコラムで書いているように「お墓がない」家が栄えないという意味から「儚い(はかない=墓ない)」という言葉が生まれたということなのですが、いくらお墓があっても、お墓の条件を満たしていなければ、お墓がないのと同じです。
前述してきた新しいお墓(これをお墓と言っていいかは疑問ですが)は、そこが疑問で、そこに宅墓という形態も加わってきたというわけです。
私どもは、事業のご相談を受けますと、家相だけではなく墓相も観ます。
そうしないと、風水が発動しないからです。
それだけ金運に縁があるのです。
それに、お墓がきちんとしていないと、必ず子孫に問題が出ますが、それは三代か四代後になりますから、そんなときに出たって、その原因を「お墓」と断定できる人は少ないですし、その頃になって断定できても手遅れですから、意味をなさないわけです。
ここでお墓の影響力について書いてもいいのですが、それに該当している人は必ずいますし、すべての人が改善するわけではなく、そういう人は怒るだけですから、聞きにこられた方にだけお話します。あとはいつも通り、悪用されてもいけませんしね。高額ですから。
お墓は、一応先方のいう値段を聞いておいて、そこからいろいろな条件を指定すれば、安くすることは可能だと思いますが、「ウチでは、そういう墓は建てません」という業者がいることも事実なので、困ったことになってしまうわけです。
これは、お寺とか墓苑が、お抱えの業者を決めているから起きることなのですが、新しい墓苑は「業者の指定なし」というところも出てきておりますので、そういうところを探すことも必要だと思います。
武蔵野算命塾では、お墓のご相談も承っております。