NOと言えない日本人の魅力
近年、日本人の良くない所のひとつに、
NOとはっきり言えない。
というのをよく聞く。
海外でNOをはっきり言えない事で、トラブルに巻き込めれたり、ぼったくられるというものだ。
海外で生活してると、確かに日本人は比較的、はっきり物事を言う事よりも、少し遠回りな言い方をしてる人が多いかもしれない。
日本語という独自の言葉のせいもあるだろうし、民族性もあるのかもしれない。
海外の子供達が、道でお土産などを売り歩いてると、ついつい売り言葉に便乗して、買ってしまう事もあるかもしれない。
でも、それって本当に悪い事なのだろうか。
公園でほっこりしてると、隣でカモにレタスをあげ始めたおじさん。
たまにこっちを見てにっこりしてくれるのが可愛い。
駅では時間がない人が多いのか、よく店員とお客で揉めてる所に出くわす。
どっちも強い。
ドイツに住んでいて、例えばこないだ郵便局へ行った際、ハガキを日本に送りたいとドイツ語で言えないと、受付のおばちゃんはとても機嫌が悪くなってしまった。
もうあからさまに、目の前でため息ついちゃってる。
ドイツ語で色々質問されても殆どわからないので、ともかく英語で対応しようとすると、話してる最中に、NO!!を被せてくるくらい、なんか怒ってる。
道で前を歩いてるご婦人が、レシートを落としたので、拾って渡そうとしたら、NO!!と怒ってしまい、早足で去ってしまった事がある。
空港で並ぶ列を間違えてたら、NO!!と、別の列の最後尾にまた並び直さなければいけなかった事がある。
てかさ、、
はっきりNOって言い過ぎじゃね?
こうもNONOと毎回冷たい顔で言われると、僕は結構傷つくのだ。
こういう経験をする度、僕はつくづく日本人て良いなあと思ってしまう。
多くの日本の人がNOをはっきり伝えないのは、ともかく相手を嫌な気持ちにさせたくないという配慮が、無意識のうちに働くのだと思う。
それってお互いを支え合う愛だ。
なんて良い文化だろう。
きっとドイツではこれくらいはっきり主張しないと、何かがうまくいかない文化なのかもしれない。
それは仕方がないと思うし、もちろん優しい人だって沢山いる。
電車待ちの間、スマホゲームを一緒に始めた子供達。
音楽をシェアして聞いてるのだった♡
ケルンで最初に仲良くしてくれた人は、ほぼホームレスの人達だった。
いつ訪ねて行ってもとても親切にしてくれて、本当に嬉しかった。
そんな人達が日本へ行くと、みんな口を揃えて、
日本人て超絶親切!!
なんであんなに優しいの?
英語がわからなくても、笑顔で対応してくれて嬉しかった!
なんて言葉を本当によく聞く。
シベリア生まれのビエラも、日本が大好きな一番の理由は日本の人のそういう所なんだそうだ。
ソビエト時代には、とても親切な人達が多かったのが、ソビエトが崩壊してロシアになった後、冷たい人が増えいったように感じると教えてくれた。
(最近また、おおらかな人も増えて来てるように感じるとも)
シャイで、とりあえず笑顔でトラブルを乗り切るスタイルって、僕は全然悪いと思わない。
もちろんそれを逆手にとって悪い事を企む人もいるかもしれないから、注意は必要だ。
けども、もし日本人みんなが何にでもはっきりNO!!と怖い顔をして言い出す姿を想像すると、なんか似合わない。
それに実は世界を見渡すと、はっきりNOと言わない国の人達の方が俄然多いとも思う。
メキシコやジャマイカ、キューバなどのカリブの国々や、インドネシアなんかもそうだ。
ヨーロッパだって、国や地域によって全然人の感じが違う。
アフリカだって、思ってた以上に物腰が柔らかい。
困った時にNO!と冷たくぶった切られるより、寄り添ってくれる人や国の方が、僕は断然好きになる。
もう一度言うけど、ドイツにも親切で優しい人は沢山いるよ。
海外ではこうした方が良い!!的な情報はあまり鵜呑みにしないで、ゆるく行こう。
そんな日本人をリスペクトしてくれる人って大勢いるよ。
しれっと並んでる順番を抜かして僕の前に立ってる一見紳士風のおっさんを横目に、そんな事を思うのです。
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いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!