マレーシア移住にビザは必須?
海外に移住する場合、ビザの問題があります。マレーシアなら、労働ビザ等を除くと、MM2Hというリタイアメントビザが一般的です。リタイアメントと言っても、実際に退職した人である必要はありません。
つまり、MM2Hというリタイアメントビザを取得しても、マレーシアに移住してから働くことが可能です。では、どのような条件で取得できるかというと、一定の資産と、銀行への預入が必要です。
具体的には、50歳以上の方は35万リンギット(約900万円)、50歳未満だと50万リンギット(約1500万円)の資産が必要です。これがないと、MM2Hは発行されません。つまり、マレーシアのビザを取得するには、一定以上のお金を持っていることを求められます。
犯罪の防止や国が潤うことを考えれば、こうした取り組みは当然です。世界各国を見ても、当然に行われているので、お金の有無が住める地域を決めてしまうのは、マレーシアに限った話ではありません。むしろ、MM2Hはハードルの低いビザの部類に入ります。
ただし、MM2Hや労働ビザを持たなくても、日本人の場合、3ヶ月までは滞在できます。しかも、3ヶ月経過前に一度タイやシンガポール等、近隣の国に出て日帰りで戻っても、次の3ヶ月がスタートするので、MM2Hを取れないとしても、事実上、マレーシアに移住し、そこで住みつくことは可能です。
実際、私はビザなしの状態でマレーシアに移住しました。当初はそれでも問題はありません。ただし、1年が経過する頃から、入国審査で時間を取られることが増えてきました。
つまり、制度上は3ヶ月ごとの更新が回数無制限で可能とされているものの、現実的な運用は不自然になった段階で止めるようになっているわけです。幸い、これまでに入国できないという事態に陥ったことはないものの、マレーシアに来て1年半ほどが経過した段階で、20分ほど止められたこともあります。
この時は、上級審査官(と思われる人)が出てきて、マレーシアに来た目的、現地で何をしているのか等、様々なことを聞かれました。
ただし、審査官によって個人差が激しいため、その後には何の質問もなく入国できたこともあり、具体的にどれだけの期間なら、ビザなしで住み着けるということは言えません。陸路よりも、空路で入国した方が審査がゆるいという話もあります。ただの都市伝説かもしれませんが。
私は、現在MM2Hビザの申請中であるため、前回の入国の時には、マレーシア政府に必要書類を提出した際の申請書の控えを見せて、ビザ申請中であることを伝えたら入国できました。
本格的にマレーシアに移住するのであれば、やはりビザは必要と考えておいたほうがいいでしょう。1年程度のロングステイなら、なくても大丈夫だと思います。
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