【家づくり】1-3 そうはいってもハウスメーカーはつまんねぇ
住宅展示場はずるい。
何故かというと、住宅展示場の家はとにかくデカくてインテリアのセンスもよく、生活感皆無で夢いっぱいだからである。
当たり前だ!展示物だからな!
そこへTシャツGパンというラフな格好で現れた我々、いかにも「ドーモ!遊び半分で見に来ました~!」という体だったので、はじめはろくに営業もされなかったのだが、「実は家を建てる土地がありまして」と話してからの食いつきがすごかった。
で、営業さんに招待状をもらって住宅設備の展示会にも足を運び、そこで簡単な地質検査と初期プランの作成をお願いすることに。これの費用はたしか5万円ほどだっただろうか。どちみち地質検査は必須だろうから、必要経費と割り切って申し込んだ。
ハウスメーカーにとっては有力顧客候補いっちょ上がりである。
さて、そのハウスメーカーにはヒアリングを経て家の設計プランを提出してもらったものの、見た瞬間から盛り下がってゆくような普通の家で、そりゃハウスメーカーの工法では一般的な家しか出来ないわけだから仕方ないのだが、営業さんもうろたえるほどガッカリした顔をしていたことだろう。本当にすまんかった…。
でもさー。
うちはテレビ見ない、ゲームが生活の中心だっつってんのに、リビングで家族団らんしましょうねーみたいなスペースがあるし、パソコンルームは家のすみっちょの残念なところだし、台所には奥様のちょっとした手作業のための小洒落たスペースがあるし、風呂は狭いし、部屋はやたらに区切られてて狭いし、周囲の景観悪いんですよと話してるのに外に向けたテラスがあるし、なんというか、面白みの欠片もないんである。
家に面白みを求めるほうが頭おかしいというのは承知の上だが、一生に一度のデカイ買い物で自分の希望を通さないでどうするよ?
そもそも間取りがライフスタイルに合ってないんですって。こんな平凡な家を建てたいわけじゃない。わかるか?
「なんかつまんないプランだったねー」
ツレも同じくガッカリした様子であった。
それはそうだ。建てるなら面白い家がいいと日々プレゼンして洗脳してきたからだ。
「まぁ待て。まだとっておきの策がある…!」
だがこのゲーマー、計画性皆無なくせに動きだけは素早かった。
すでにめぼしい建築プロデューサーにアポをとっていたのである。
INTとDEXだけは高いこそ泥タイプといえよう。
こうして、大本命である建築家との家づくりが幕を開けるのであった。
そこの君! 応援してくれても良いんだぞ?