【家づくり】3-2 地鎮祭とか知らん
プロデューサー、建築家両氏より「地鎮祭どうします?」というのはもちろん聞かれたのだ。
地鎮祭とは土地の神様に対して「今からここに家たてますんで!」とご挨拶を申し上げながら土地を清め、ついでに工事関係者や近所の人にいろいろ振る舞ったりして工事の安全を祈る儀式のこと。
しかし自分は教会の日曜学校に通い、賛美歌を歌い、子どもバイブルで育ち、クリスマスはとにかくめでたい日であると教わってきた人間である。
敬虔なクリスチャンではないが、しきたりだからと急に宗教儀式の話をされても「は???」みたいな感覚である。
形式的なもので、そこまで宗教色は強くないと思うけどね。
ぶっちゃけ肝心なのは予算のほうだ。地鎮祭は金がかかる。
「金かかるし地鎮祭はパスってことで!」
「そうしましょっか」
やらないと決めたら話は早かった。
しかし、いざ着工してみたらさっそく大量のガラが出土して処分費用が余計にかかることがわかったし、結果論として事故なども起きなかったので、やらなくて正解だったのである。
神よ、貴方のおかげです。
さて、新居はその頃暮らしていた賃貸マンションから車でだいたい30分、しかも義実家の隣という立地だったもので、毎週末工事現場に足を運んでいた。
じわじわ進んでいく工事の進捗が面白かったのである。
義父さんも毎日チェックして楽しんでいたそうなのだが、まさか窓ひとつない謎の秘密基地を建設しているとは思わなかっただろう。
もともとありえないほど善人の義両親であったが、資金まで援助してくれて、なおかつこちらの計画に一切口を挟まないとか、これはもう聖人として列せられるべきではないだろうか…。
さて自分はというと、義実家の2Fから工事の様子を隠し撮りしていた。
施主なんだから堂々と見学すればいいのに、なにやってんだ。
こちらは砕石敷き(基礎内部に砕石を敷きこんで基礎が沈まないようにする)の作業風景。
こちらは捨てコン(地盤の上に打設されるコンクリート。人工的に水平面を作るためのもの)を打って墨出し(コンクリート上に線・形や寸法を表示すること)したところ。
捨てコンの下にビニールを敷いて防水しているのだが、地面からあがってくる湿気で中がびっしょりになっていた。
Oh…これだけの湿気が床下から上がってくんのか。知らなんだ。
で、ここまで来ると家の大きさが感じられるようになってくるのだが、地面しかない状態だとありえないほど小さいのだ。
これが上棟式のときには「でけえ!」となるので、人間の感覚というものはだいぶ適当なものだなと思った次第。
それと、うちは土地があったので工事車両も問題なく入れて置き場所にも困らなかったのだが、狭小地に家を建てる場合、工事車両の駐車料金なども費用として乗っかってくる。
もはや地鎮祭がどうのこうの言ってる話ではないので、「現実的にかかるお金」のほうを優先して考えよう。
そこの君! 応援してくれても良いんだぞ?