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【AI実話小説】「そうして咲く」DAY.9

「夫に静かに迫る影…小さな兆候。『何かの歯車が狂ってしまったかのように』 次回、衝撃の展開へ。40代女性に贈る、共感と涙の実話、第十二話。」

 昨日、処方された薬を飲んで、夜中汗をかいたおかげで、熱も下がり何とか動けるまでに回復することができた。
 
 夫の父が、昨日自宅へ戻っていったのと入れ替わりで、今日から私の父が週末を利用して、手伝いに来てくれることになった。
午前中の見舞いは、父と夫の母に任せ、私と子供たちは、衣類を買い足しに出かけることにした。
 
 こっちに来た時は、薄手のジャケットで十分だったのに。

 季節の変わり目で、急に肌寒くなってきた。
子供たちには、おそろいのダウンベストを買い足した。
本格的にダウンジャケットが必要になるころには、いい加減自宅に戻れるように…。
願掛けも兼ねて、私は厚手のインナーを数枚購入するにとどめた。
 
 
 午後病院へ行くと、夫は、鼻からチューブを入れられ、食事が開始されていた。
 
 連日の強い薬で、肝機能の数値が悪化していることから、点滴ではなく、けいれん止めの座薬を開始したらしい。

眠っている夫を見ていると、また、あの時見たけいれんが起きていた。
 
 顔が歪み、ひきつる。

私がいる間だけでも、たびたび細かいけいれんが起きている様子が見てわかる。
 
 目を開けても、焦点が合わない。
 
 一瞬、目が合ったかと思っても、
 
「あーーー」
 
 と大声を発し、また眠ってしまう。
 これまでの状態とは、なんだか様子が違うのだ。
 
 夜になり、夫の母が面会へ行った。
夫は、目を開けることもなければ、意識もないという。
何度も細かいけいれんを繰り返し、たまに、じーっとカーテンを見つめては眠る。
 
 鎮静剤の投与量が増えたためなのか?
 
 それとも…
 
 この日を境に、まるで何かの歯車が狂ってしまったかのように、
 夫の病状は、
 坂道を転がり落ちるように、
 悪化の一途をたどることになる。


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muruのひとりごと
ウィークリーマンションの近くに、安く衣類を扱っている店がありました。
お散歩がてら買い物に行って、気持ちよさそうに歩く上の子と、
ベビーカーにちょこんと座って揺られる下の子。
お揃いのダウンベストを買って、撮った写真は今でもリビングに飾られていてます。
どんな困難でも子供の笑顔に救われるmuruです。
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