大きなことを成し遂げる組織づくりに「システム工学」が使える #ターゲットは長万部 第44号
前回は拡大に向けたプロセスのマネジメントの変化について書きました。
今回は、大きなことを成し遂げる技術について。
このメルマガ読者さんたちはきっと、一人では到底できないような大きなことをやりたいですよね。私もそうです。
経営者としてマジで凄いなと思っているユニクロ柳井氏。彼の本を読んでいると、井深さんからよく学んだとあり、読んでみた。
すると、SONY創業者の井深氏がNASAや東海道新幹線をよく研究していたそうです。音楽のようにdigっていく。
参考:
そこでポチってみたのがこちら
めちゃめちゃ面白かった。宇宙開発や新幹線のように、一人では到底できない、大きなことを成し遂げる技術について理解が深まった。
とくに共感したのが「システム工学」の考え方。
重要なのは
・体系で全貌を掴む
・抽象化で取り扱える情報量にする
・サブシステムを掴む
なのだなと。
こういうシステム思考とはちょっと違っているのだと学べたのが大きな収穫だった。
大きなことを成し遂げるチームの構造
大きなプロジェクトには、面白いタッグも存在する。
Appleのスティーブ・ジョブズと、スティーブ・ウォズニアック。
ソニーの井深さんと盛田さん。
HONDAの本田宗一郎と、藤沢武夫さん。
東海道新幹線は、十河さんと島秀雄さん。
トップマネジメントというか、経営チームがマジでしっかりしてる。推し進める人と、作る人。面白い組み合わせの観点だなと思うのが、強みを発揮しあってるし、お互いをリスペクトしあってること。どちらがトップかも明快であること。
プロダクトだったら、こんな世界を作りたいという思想やビジョンのリーダー。それを現実に実装する技術のリーダー。ものづくりのリーダー。経営マネジメントや商売寄りのリーダーなど。
他の観点では、Facebookのマーク・ザッカーバーグと、シェリル・サンドバーグのように、同質ではなく異質の組み合わせだからこそのチームワークがあること。
思いっきり任せるからこそ、マーク・ザッカーバーグがプロダクトと戦略に専念できるように。
執念の才能集め、組織づくり
これらの本を読んで思った共通点。
・一流が一流を口説く
→ここの才能ある人材を発掘し目をつける能力と、口説き落す執念よな。。
・世界中からヒントを集めて、試行錯誤してプロトタイプ作ったりして、試行錯誤する
・技術者の力を引き出す、才能を解き放つ
→ソニーの「自由闊達」の文化、とても共感。
・仕事をするのは組織ではなく、組織で働く人
→だから人に投資なんよな。なにごとも空虚なフレームワークだけなく、人中心で組み立てること。
・明確な目標は一つでも、目的はいくつあってもいい
→これは膝を打った。ワンピースと同じ。現実世界としては、目標に到達すればいいのだからね。目的は観念の世界だし、そこをむりに誰しも同じものを掲げなくていいという指摘はなるほどなと。(もちろん、細かい仕事の手段にとらわれるのではなく、目的をすりあわせようねという低いレイヤーだったら同じ目的を見る大切さはありますが。どんな行動をとるべきかが絞られる下位レイヤーの注意点ではなく、上位レイヤーにおいては意義づけや、関わる個人が組織の目標にどんな意味を見いだせるか、エネルギーは引き出せるのか、という観点だと思います。)
・サイロでは大きな問題は取り扱えないので、サイロを束ねられるゼネラリストの存在がある
・言われてみるとあたり前だけど、やりきるのが普通はできない。
・トップマネジメントになれば全体を見渡す必要があるのでそこはシステム工学で。
・サブシステムには有能人材を口説き落して配置。
・遠くの目標を見つめるにも、成し遂げたい真の目的は人によって変わってもいい。
助言をくれる人の存在
メンター役の存在も大きい。SONYの創業にはベテラン勢が支援していたし、Googleも同様だ。
また、貞観政要でもあるとおり、耳に痛いことを言ってくれる存在も大切。
「見込みのあるヤツだから手を差し伸べてやろう」
「この人なら耳を傾けてくれるだろう」
そんな信用・信頼があるからこそ。人格もなにより大切だよなと思った。