どうやら母になったらしい ①妊娠1ヶ月
※これを書いているのは2020年5月です。
ここの公開は今のところ出産後の予定だけれど、無事、予定通りにできているだろうか。イエーイ。未来の私見てるゥ。あなたが人の親だぞ。
さて。この度、妊娠しました。これを書いているのは、まだ妊娠2ヶ月の状態。
現在36歳。現実的に考えて、妊娠という経験は、人生でこれが最後かもだし、多くて3回もしない体験となるだろう。
自分は、生理周期が14歳で迎えた初潮のころからすごくしっかりしている。そして、排卵日も大体わかるほどには自分の体の変化に敏感だ。(あまりそういう女性は多くないらしい)。
そんな私が妊娠した。つまり、これから起こる体の変化についても、きっと敏感であるに違いない。しかし妊娠というものは未知すぎるし、出産なんて恐ろしくて今はあまり考えたくはない。
でもそれは、要するにわからないから不安なのである。
だが幸いにして、それらの変化などについて、細かーく表現する能力が私には備わっている(と自負している)。
だから、絶対記録しとかなきゃいけないなと思った。というか、ネタとして書かずにいられない!
これからご予定のある方々には心の準備のために。経産婦の方は懐かしさとともに。男性には女の身体のギミックすげー、なんて思ってもらえたら幸い。
産後にいきなり知らされたSNSでのフォロワーさんたちは、この時こいつこんなことしてたのか、なんて思ってもらったらおもしろいかと。ちょっとしたミステリー小説かなにかみたいに。
● こればっかりは「神のみぞ知る」
私は28歳で大学に通い、秋に結婚。33歳で勤めをはじめ、34歳で個人事業主になった。
……と、遠回りしてポヤポヤ暮らしていたら、結婚して丸7年がすぎていた。36歳。おそらく周りからは、不妊か、子どもを欲していない夫婦だと思われていたことだろう。
実際は、海外旅行にも行きたいし、イベントもやりたいという、ただの私利私欲でずるずるとつくってなかっただけであった。
自分は正直、熱烈に子供が欲しいと思ったことがない。夫も同様だ。にも関わらず今回妊娠に踏み切ったのは、自分に備わってるこのギミックを使ってみたい、知らない世界を覗いてみたい、という好奇心ゆえ。5年くらい後には、その世界への扉がぐっと重くなるのであれば、なおのこと。
そもそも、乳幼児をカワイイと思ったことがないのだ。そのうえ何かの世話が苦手なので、歩いて喋れるようになってから目の前に現れろ、とすら思う。
ああ、なぜヒトはあんなにも不完全な姿で生まれてくるのだ。ウマは生まれたら30分で立ち上がるというのに。第一、どんだけ痛い思いをしたところで、猫みたいにふわっふわでキラキラなカワイイのは産めないしなあ……。
ふわっふわでキラキラなカワイイの
しかし、そんな私同様、アンチ乳幼児だった友人たちは、子供を持った途端つぎつぎと「自分の子供はまじかわいい」「待受にしてるの、見て〜」などと手のひらトルネード返しを決めまくってきた。は、まじで言ってんの? 親ってほんとにそんななんの? うそでしょ?
はたして自分にもその感情が本当に生まれるのだろうか。 だとしたらどういうメカニズムで、どんな感覚? それは非常に興味深い。もしそうなったら、ぜひ自分の言葉でその心境を表現してみたい。
ガチのサウナアンチから全力転換した過去の例もあるし、性格上、私が手のひら竜巻き返しをする可能性は非常に高い
● 子供を持つことへのスタンス
結婚8年め。私たちの生活は中高生時代よりも長くなった。私たちはふたりでそれなりにうまくやってるし、このまま終える人生もとても魅力的に思えた。
子を成す人生と、ふたりきり(+猫)の人生。どちらの道を歩むかはギリギリまで悩み続けていたから、もし不妊だったとしても治療は一切しないと決めていた。多額のお金と痛みを伴ってまで、子供を産み、育てたいとは、私にはどうしても思えなかった。何より自分は、絶対に高額課金のガチャに向いている性格ではない自覚が嫌というほどある。(ガチャやったことないけど)
ただ、試みるだけ無駄でした〜という状況は避けたかったので、一応妊娠できるか検査だけはいった。この時点でダメだったらさくっと諦めるつもりだったが、自分にも配偶者にも、能力はばっちり備わっていた。
なので、自然に望んでもうまくいかなくて、その後どーーーしても子どもが欲しくなったら養子をもらうって選択肢もあるし、くらいのことを夫と話していた。
むしろこっちの方が、乳幼児期の世話が省略されるから性格的に向いてるかもしれない。猫だって養子みたいなもんだけど、めちゃくちゃ懐いてるんだし……。
(猫と一緒にするなと怒られそうだが、現時点で自分の中に比較対象がない)
スネ夫もニューヨーク行きたかったんじゃないかな
「養子もらえばいいじゃん」という発想は、間違いなくこれが起因してる。スネ夫の弟スネツグは、作者に忘れられて慌ててこの設定になったキャラクターである。
実際、私の亡き祖母(大正生まれ)も、親類の家へふつうに養子として入っていたし、ひと昔前にはごくスタンダードな制度だったように思う。
ただ、子供がいる人生といない人生、どちらも同じくらい刺激的な世界があることには変わりないと思うし、妊娠した今でもその気持ちは変わらない。
実際、まだ猫のが圧倒的にかわいいし。
● 不真面目な妊活
24歳くらいから低容量ピル(マーベロン)を、PMSや肌荒れ防止といった副効用めあてに服用していたのだけれど、33歳で閃輝暗点の見える偏頭痛が出て、服用を中止した。
閃輝暗点、まじでこんな幻覚が見える。脳ってすごい
これを機にそろそろ子どもでも作る? というフェーズにさしかかったところで、2019年にイスラエルからの海外アーティストを招聘するイベントなんてひとりで企画しちゃったから、やっぱり作っていなかった。
Garden City Movementの招聘企画。めちゃ大変だったけれど楽しかったなああ
そしてその直後、中銀カプセルタワーで2ヶ月暮らす、なんて楽しいことがまたはじまって……。
これも最高に楽しい体験だった。ここでTwitterのフォロワーが4倍に
ここから半年後、仕事も辞めたし、いい加減真面目に妊活すっか、と夏頃からなんとなくトライしてみたものの、11月にフィンランドへ行き、マイルが貯まったからニューヨークも行って……とかなんとかやってたら、36歳に。
フィンランド楽しかったな〜
前に知人が「いざ作ろうとするとぜんっぜんできなくて。大学時代あんなにビビってたのはなんだったんだ」と言ってたのが、めちゃめちゃ身にしみる。夫婦ともに妊娠可能で、血液検査も異常なしなド健康でもこんな感じ。これが30代半ばの現実なのか?
そんな折、コロナ禍に突入し、夫がリモートワークに。
これは正直、いいタイミングだった。なぜなら、もし今妊娠したら、終電当たり前だった夫がずっと家にいてくれることになる。それってめちゃくちゃ頼もしいことでは?
……でも、やっぱり何も変化はなかった。まあ、できたらできたで! くらいの気持ちで日々は過ぎていったし、ふたりきりの生活への未練も次第に強まっていった。
● 【0〜2週目】 月経から排卵日まで
よく十月十日と言うが、実際は、受精から9ヶ月と10日くらい。最後の月経開始日が妊娠0日にあたる。
つまり、すべての月経がある女性は、精子の有無に関わらず、毎月2週間は妊娠しているのである。意味わからん。多分、一旦部屋掃除して(=月経)これからまたベッドメイキングしますよ、って日だから0日カウントなんだろうけど……考え方が独特すぎて。
小学生のときに男子が「お前のとーちゃんとかーちゃんこの日にセックスしたんだな!」みたいな計算してたけど、あれ、大幅に間違ってた。
ちなみに私自身は、12/16を予定日としてたのに1/1の元旦に爆誕したので、受精からは本当に十月十日くらいかかったかもしれない。それにしても予定日より2週間遅れるって母側からしたら最悪だろ……。しかも第一子。きっと気が気じゃなかっただろうな。(私の母はもう亡くなっているので、そのあたりの話をリアルに聞けないのが残念)
さて、私のこの頃の変化と言ったら、コロナ禍でヒマすぎて、まさかの筋トレにハマっていた。
コロナで閉鎖してるサウナたち。引きこもり生活でだらけはじめる私の肉体。
次にサウナで見られても恥ずかしくない身体でありたい、ってのと、中学生の息子がいるのにスーパーモデルやってる冨永愛(同世代)すげーって、ふと思ったから。
この人の身体、かっけーなあ
結局筋トレは「こうなりたい」というロールモデルがいないとモチベーションなんて上がらない。なれるなら、冨永愛みたいな身体とかになってみたいじゃあないか。
そんなわけで毎日朝、人生で一番まじめに筋トレしていた。
同時に部屋のDIYも始めた。
18日かかったガチDIY。今思えばホルムアルデヒド対策品を選んでてよかった
DIYしながらかけてた音楽は色々あるけど、ベランダにプールを置きたいって話をしてたから、久しぶりにHARCOのアルバム「POOL」をよく聴いていた。この中には「妊娠」って曲があって……ってなんだよ、この伏線回収。
さあ ぼくはどこまでいくんだろう〜
実はこのころ、すでに卵子と精子は出会っていた。
● 【3週目】 排卵日から月経予定日まで
しかし、まだ自覚はなし。どーせまたできてないでしょアハハ、のモード。
2週間続けてる筋トレの成果は早くも出てきて、腰にはくびれ、お腹にはうっすらとタテ線が。胸の形もなんだか綺麗になった気がするぞ。イェイ。などと浮かれていたが、今思えば、胸は筋トレじゃなくて妊娠による張りだった説。
あと、排卵日以降は酒を飲まない、ってのを妊活はじめのころは徹底していたけれど、思っていたより案外できないからって、もう普通に飲んでた。
この間、飲んだ酒の数々がこちら……(真似しないでね)
証拠だけでも最低4杯は飲んでる。というか、ほぼ毎日飲んでた。
でも、飲んじゃったものはしょうがない。時間は戻らないし。泥酔するほどは飲んでないし。みんなそんなもんだっていうし。
すべて、自覚のない時期。筋トレしてるから腹も堂々と出せるし、「わーい! コロナのせいで生ビールなんて久しぶりだァー!」って2杯も飲んだ記憶が。
まあ、知り合いには「妊娠4ヶ月で知らずにバンジージャンプしたけど、その時の娘もいまや無事ハタチ超えて……」なんて人もいて、ほんと個体差あるからこればっかりは。
……つづく。
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