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夢の自宅サウナ生活 ③サウナのそろえかた

前回、泉興産への愛を語っている際、うっすらと他社に対するディs……もとい不満が見えた気がしなくもないけど、あれは架空の人物が話していた内容だから。私じゃないから。それにオフラインでの私はあんなもんじゃないから。もっと言うから。


さて、自宅サウナ連載もいよいよ最終回! と思ってたんだけど……もうちょっとだけ続くんじゃ。サウナをそろえただけで、相当文字数いってしまったので。

今回はサウナのそろえかた、次回でサウナのつくりかたを書きます。

なお、twitterで「泉興産 サウナ」で検索すると、私のツイートばかりが出てくるのはどうかと思う。もっと有名になってよ、泉興産! むしろ私が有名にする!!!(※ 何度も言うけど私は一般消費者です)


● 家の中にテントサウナを置こう

とりあえず木で固定のサ室を作るのは大変だから……と、まずは部屋の中にサウナテントを設置して仮で使っちゃおう、と先走ることにした夫婦。「川とサウナ」の時はコンパクトに見えてたけれど、実際に置くと相当アレなものだった。

[ 野外での印象 ]

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[ 部屋のなか ]

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バアアアン。扉を開くと巨大なドラえもんが占拠している4畳半。自然って大きいんだね……と思い知らされた瞬間。サウナにすべてを捧げた部屋。なんだこりゃ。

ちなみに、屋外電気サウナは何組かいる。TTNEのイベントがまさにそうだし、あとは実際Twitterでもう一人、すでに全く同じことをやってた人からリプが飛んできて驚いた。

でも、室内にテントサウナを張っちゃったのは世界でも我が家くらいのもんじゃないかと。

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サウナ内。家の中です

珍妙な我が家の室内テントサウナ。だが、これがとても快適で汎用性も高く、なにより、安上がり!

機能などの説明は一旦あとまわしにして、先に費用についてご紹介しようと思う。


● 電気ストーブ × テントサウナの設置費用

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さて、誰もが気になる設置総額は……?


【サウナストーブ】
泉興産 misa Kolibri :42万

【サウナテント】
MORZH トリコロールカラー(本体€399+輸入送料€137): 6.5万

【電気工事】
本体コンセント10m取り付け・点検口開け・配電盤系統増設):8.5万


約60万(税込)


METOSのサウナ室セットが2人用で約150万のパッケージ+施工費で200万ほどになるのに対して、相当安く抑えられたし、インテリアデザインの自由度は無限大。


この60万円って額を外のサウナに換算すると……


銭湯サウナ 800円 × 2人 で 375回分!!!

ラクーア 2,900円 × 2人 で 103回分!!!


銭湯なら毎日、ラクーアなら週2で通う想定にしても、約1年で元が取れる。むしろ夫婦で毎日銭湯サウナすると2人で年間60万かかる、って事実に震える。

ここではラクーアを例に挙げたけれど、サウナにどハマりしてる人は週2くらいでサウナ施設行くから、年に100回は行ってるよね?

ちなみにmisaストーブは、前章でも書いた通り、上手に使えば一生モノ、とされている。毎日使用しても10年なんの故障もないとされている。

要するに、驚異のコスパである。


何より、ホームサウナでは、

・家から出ない!

・好きなときに気兼ねなく!

そして

・夫婦で楽しく全裸混浴!

こんな施設、日本のどこにもない。幸せ・くつろぎプライスレス。

「毎日お風呂夫婦で入ってる」って言うと、え……、と思われる気がするけれど、「毎日サウナ夫婦で入ってる」と言われたら、微笑ましく仲のいい二人に聞こえる気がするのも、サウナのいいところ。

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ひたすら眠れる映画「サウナのあるところ」より

実際サウナ内の我々は、ロウリュの音を聞いては「ああ……」「いいね……」「この音……」「最高……」くらいの会話しかしない。毎日毎日、飽きもせずに。我々はサウナにテレビも音楽も要らない派。夫はサウナで本を読むのが好きみたい。そんなこともできるのが自宅サウナ。

猫も時々テントの周りをうろうろ。冬になったらぜひ一緒に入りたいんだけど、来てくれるかな。サ猫になるかな。こたつみたいに。

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ヘルシンキ市内のサウナHermanniのサウナ犬、ミロ(写真は公式Twitterから)


「サウナあっためといてー」と、「お風呂沸かしといて」のノリで伝える。実際、スイッチ入れて15分くらいでロウリュできる温度にはなるので、本当にお湯をはるのと同じ感覚。だんだん温まるサウナの中で過ごすのも、またオツなものです。


● 気になるランニングコスト

少し前のデータだけど、サウナ完成2日目(6月)の電気使用量がこちら。

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浮かれすぎて、朝・昼・晩にサウナしたのが一目瞭然

8時、12時、17時台にそれぞれ突出してるのがサウナに入った時間。まだクーラーは使ってなかった時期。17時台の電気代が他より高いのは、温度を70℃くらいに上げたからで、朝昼は4〜50℃で使用。なお、それでも湿度で十分熱く思えるのが、ロウリュサウナのいいところ。

後に、室内テントは、野外に置くよりも冷めにくく、熱効率もいいと気づく。

1回につき150円程度。2人で入れば1人75円。なお、我が家は楽天エコシステムに完全に飲み込まれており、サウナ備品などを買ったポイントでサウナ電気代を払ったりして、この時期はサウナだけで全てが循環していた。

電力はMAXで4500W。これはドライヤーを3本同時に回しているようなもの。ゆえに、真夏に2部屋でクーラーをつけ、さらに衣類乾燥機や食洗機が回っていると60Aでもブレーカーが落ちる。サウナ稼働して2ヶ月で、3回落とした……。

近ごろはストーブのつけっぱなしは無駄と考え、水風呂に行く前に、その都度電源を切っている。つけたり切ったりは意味がないとよく聞くけれど、のんびり外気浴してる間に電気メーターがくるくる回ってお金が無駄に溶けていくのを気にしていたくないし、また、かなり安全なストーブではあるとはいえ、無人のときは切っておいたほうがベターだと思っている。

一度切っても余熱はかなりあるので、また入るときに電源を入れればすぐ温まる。公衆サウナでは絶対になかった習慣が生まれた。


● なぜテントを直輸入したか

テントサウナにはmobibaMORZHSAVOTTAがあるけれど、室内でも建てられるテント(ガワだけ)となると、前者2つ。とくにMORZHのデザインがシンプルなので気に入った。

MORZHは日本の代理店SaunaCamp.が取り扱っているが、薪ストーブとのセット販売しかないのがネックだった。我々夫妻はキャンプをしない。車もない。なにより、薪ストーブはマンションでは使えない

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それで、ロシアのMORZHから、直接輸入をしたのである。

※ 2020.9月現在、MORZH公式サイトからは日本への直接発送ができなくなった。日本の代理店SaunaCampがより関係性を強固にしたようで、ガワだけ売ってもらうのは可能か、SaunaCampさんにガワだけ売ってくれと相談してみる価値はあると思う……。(下に追記あり)

ちなみにSaunaCamp.は黒一色オンリーなのに対し、ロシアにはトリコロールver.があった。

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私は、結婚記念日をドラえもんの誕生日100年前にしたほどには藤子・F・不二雄の信者なので、正直このトリコロールはドラえもんにしか見えず、それで購入を決めた。ある種のビョーキである。それに、サウナ室は、私たちのどこでもドアであり、四次元空間だから。

……私たちがこれが単にロシアの国旗色だと気づいたのは、買ってからだった

窓が2つついている種類もあったが、一番安かったこちらをチョイス。ロゴもMORZHだけだし。


直輸入のデメリットは、コロナの影響で輸入に1ヶ月半ほどかかったことと、1ヶ月経っても特になんも連絡なくてちょっと不安になったことくらい。まあ海外ショップなんてそんなもん。

テントは金属の骨組みが2本、通すだけで自立する。

高さ190cmあるので、てっぺんのところのジッパーを閉めるのにやや苦労するが、家の中だから椅子に乗って閉めれば簡単。慣れてくると15分ほどで設営できる。


薪ストーブではエントツ穴をガイドに沿って自分で切り開けて使うようだけど、電気サウナは、そもそも一酸化炭素が出ないのでエントツ不要。そのまま開けずに使っている。


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買ったままで何もしていない煙突孔

薪ストーブの場合は、テント出入り口すぐの煙突孔真下位置に置くしかないが、電気ストーブならばその制限もなく、さらにコンパクトなのでテントを広く使えるのもポイント高い。

4畳半の部屋に無理矢理テントを置いているため、出入り口は壁際30cm。テントの窓を部屋の窓に向けたかったから。2つ窓があるテントを買えばよかったかな、とも少し思うけれど特に支障はないので。

たまにベランダに出して楽しむ!この部屋を使うときは畳んでしまっておける! この汎用性は、木で作ったサ室にはできない芸当ではある。

デメリットは、耐久性と、部屋の中で使うには木のサウナよりはるかに場所をとることかな。


[2020.9.24 追記] 実際にSaunaCampさんに問い合わせた方からの情報がありました。現在、SaunaCampでもカラーは全色取り扱いがあり、9万円+税+送料2,500円だそう。ちなみにストーブだけだと7万ってストーブの方が安いのか……。なお、純正ストーブ以外での安全検証ができないので自己責任でうまく使ってね、とのこと。薪ストーブに比べたら電気のがはるかに安全だとは思うけどな。それにしても元値を知ってしまってる身からすると、ガワだけで10万円は正直高い。私ならロシア行って買うね。なので、最初から小屋を作ることを検討したほうがいい気はします。それか、mobibaのガワだけとか。


【※ 2022.3 追記】 最近はいい国産サウナテントもいろいろ出ているから、高いMORZHにこだわる必要はない。詳しくはこちらを。



● 絶対ストーブは直輸入しちゃだめ

テントは直輸入の裏ワザがあったけれど、電気ストーブはそうはいかない。

泉興産は、misaがフィンランドの工場で日本規格に合わせて作られたストーブを輸入しており、日本の電気用品安全法PSEマークもついてて安心の商品だ。

(まあ、PSEマークがストーブ本体にないと違法商品なんだけど)

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ところが過去に「泉興産から買うよりも、フィンランドから直輸入すりゃストーブ安いじゃん!」と、買ってしまった人がいたそうな。実際届いたはいいが、電気屋に「日本の規格をクリアしてないから使えない」と一蹴。そこでこの人は泉興産に相談してみたものの、技術をすべてフィンランドにお任せしている泉興産には残念ながら手立てがなかった

一体その人はどうなったのか。考えるだけでつらい。目の前にサウナストーブがあるのに使えないなんて……もう、フィンランドに引っ越すしか。

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しかしそんな泉興産、ほんとにサウナ一本でやってる会社??と疑いたくなるくらい、前章でも書いた通り、ごくごくふつうの小規模な会社。でも、それが逆にアットホームでいい。あの、書類が積み重なっているふつうのオフィスの中に電話ボックスみたいなサウナ室がちょこんとあるギャップ。最高におもしろい。

気になる人は、ぜひ一度見学を。ロウリュさせてもらえるし、ムロタのnoteで見たと言えばきっと話が早い。実際、ムロタのSNSで知って見学に行ってる人、何人かいるようで……。

誰ですか!名乗り出てください!misaの話してキャッキャしましょう!


【※2022.3 追記】2021年夏ごろから「日本の規格をクリアしてないから使えない」ストーブを、個人で改造するか、改造すらせずに勝手にフリマサイトで販売する人が現れた。PSEマークがストーブ本体にないものを継続して販売している場合、違法となる。当然ながらそれらストーブについては泉興産は一切保証しないし、MISA社も関与していない。安さにつられ、どこの者ともわからない人が販売した違法商品を購入する事故リスクについて、ここの賢明な読者は理解してほしい。詳しくは以下の続編に記載している。


● 電気工事について

前章でも触れたとおり、このストーブを使うために発電機を買ったという人もいるそうだけれど、我が家は幸いにして持ち家なので、電気工事をした。

今回電気工事を依頼したのは、misaストーブ工事経験のある阿佐ヶ谷のマルツルでんきさん。

当初、地元の電気工事屋に見積もりを依頼したら、下見にえらい時間かかった挙句「12万+税、サウナストーブ未経験」と言われ。高いし技術もなんか不安だなーとなり(これで10日ほどロスにした)、結局、泉興産に紹介してもらった。

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このザ・街の電気屋さんがフィンランドサウナ設置スキルを持ってるので侮れない

マルツルさんは過去に阿佐ヶ谷駅前のイルミネーションも施工してたらしい。だいぶ長く続く、技術の確立した電気屋さんである。

手際もめちゃくちゃよくて、ぱっぱと配線を見て、「まあ7〜8万てとこですかね」と口頭で見積もりしてくれた。プロだ!! 施行中「天井見てみる?」って裏を覗かせてくれたのも楽しかったし。


なお、依頼した仕事は以下の3つ。


・点検口開け
我が家はちょっと古い家のつくりだからか、これが欠かせなかった。(やらなくていい家もある)

・配電盤系統増設
たくさん電力を消費する(単相200V)ので、クーラーみたいに単独で動く系統が必要。

本体コンセント取り付け(10m)
misaのストーブは、電圧は日本仕様になっているものの、コンセントコードとプラグは別で作ってもらう必要がある。特殊なコンセントプラグ(長さはお好み)はだいぶでかいしゴツい。

長さ10mにしたのは、ベランダでも使いたかったから。コードは雨に濡れても大丈夫な仕様なので安心。

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こんな形はじめてみた。直径8cmくらい。

9時〜15時くらいに終わる予定が、我が家が複雑で17時半までかかってしまって、暑い中、申し訳なかった。


なお、マルツルさんでなくとも電気工事の仕組みやノウハウについては、泉興産さんが施工業者に伝えてくれるので、東京以外の人も安心。

ちなみに最初に頼んだ地元の電気工事屋は「技術については泉興産に聞いてくれ」と再三伝えたのに、泉興産には確認取らず、フィンランドのmisa公式サイトを見てた旨を言われた。ダメダメすぎた……。


(2021.1月追記)あと、これ結構重要なんだけど、電力会社との契約アンペア数は60Aはあったほうがいい。というのも、40Aだとブレーカーが落ちる、という情報が。我が家はもともと60Aだったので盲点だった……。これは電力会社に電話して、契約を変更するだけなのですぐできる。工事の日取りがきまったら、すぐ電話しよう!


なお、コンセントは、いつか木材でサウナ室を作りたいと思っている部屋に施工。今後どんなサウナ室にしようかな、妄想は膨らむばかり。。。

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フィンランドのホテルでのインテリアは、ダークウッド調で理想のひとつ

日本は浴室といえばヒノキな国なので、その分、明るい茶色が多い。なにより、METOSのシェアが大きすぎるため、METOS基準でサウナがつくられがちな気もしていて、私はそれがとても不満。

銭湯とかはともかく、ラグジュアリーな施設とかは、もっといろいろやっていいと思うんだ。あと、電気もできるだけ暗い方がいい。自然光だけとか最高だ。

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Pinterestでsaunaで検索すると、サウナはもっと自由かもと思わされる


今はこの室内テントサウナで相当満足している。そのため、ちゃんとしたサ室を作るのは何年も後になりそう。ゆっくり木材を調べたり、照明について勉強したりして、いいものを作れたらと思っている。DIYはど素人、インテリアデザイン経験なしだけど、なんとかなるんじゃないかな、と。


さて、次章最終回。

実際にテントを張ったり、床を工夫したりな室内と、ベランダでのサウナ設置方法について書いていきます!

乞う、ご期待。



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ムロタマユ
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