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チュニジアに行った話し6

🇹🇳チュニジアに行った話し6🇹🇳
最終回

前回の最後
エッフェル塔までついた‼️


仁也さんがカード決済しようとするもスマホケースに差してあったクレジットカードが・・・

ない‼️‼️‼️

なんでや

どこを探してもない‼️‼️

もしかしたらさっきまで動画撮影などしてはしゃいでたから窓の外にでも飛んで行ったか?

思えばチュニジアのチュニス空港でも現金をポケットから落としている仁也さん

その時は2秒で俺が気づいたから良かったが
今回ばかりはみつからない

いよいよタクシーの支払いになったが見つかるのはシートの隙間のゴミぐらいのものだ
タクシーの運転手も一緒になって探してくれる
なかなかの良いやつである

しかしいくら探しても見当たらない

支払いは65ユーロぐらいだったと思う
だいたい一万円ぐらいと言った所だ

仕方がないから持っていたドルで支払うことになった(チュニス空港で落としたが拾った金)

よしとりあえず外の空気でも吸おう
素晴らしいロケーションだ

公園には絵描きさんが何人もいる

写真には写っていないが絵描きさんがいっぱい


エッフェル塔も天気も素晴らしい

しかし問題は全く解決していない
テンションはダダ下がりの中のエッフェル塔だ
さっきまでとは大違い

しかし俺は初めてのエッフェル塔
多分東京タワーを初めて見た時の5倍ぐらい感動してる


なんか歴史ある色味だったりする

ようやく来れた‼️
という感じすらしてる
おまけについ先週ぐらいまでオリンピック&パラリンピックがあった訳で五輪マークまで付いてるのだ

そりゃ俺じゃなくとも普通ならテンションが上がるだろう


どーーーん

いくら仙台で飲食店を10店舗近く経営している仁也さんでもクレジットカードを落としたともなるとテンションが低くなっている

しかしこのエッフェル塔には素直に感動してる様子だ

10分ほどウロウロした時だろうか

「室田さん、やっぱ俺空港戻りますわー」

と仁也さんは言うのだ

え?

空港でクレジットカード使ったんで、その時に落としたんじゃないかと思うんですよ
だから一刻も早く確認してきます
無いなら無いで諦めつくし

と言うのだ

あ、室田さんはあと2時間ぐらい観光しといて下さい
ルーブル美術館とかいっぱいあるし
帰りは電車で帰っても良い経験になるんじゃないですかね

と正論を言うのだ

正直言ってセーヌ川もチラ見しただけで
橋の上にすら立ってない

まぁ汚いでお馴染みだからそんなに川を見たいとも思わない訳だが
せっかく50分かけてタクシーで来たのに滞在時間10分なんて観光客は誰1人ここには居ないだろう

いや、本当にマジで俺1人で空港行きますんで室田さんは観光して下さい
責任感じなくて良いっすよ‼️
と言うのだ

さっそくガラの悪い奴しかいないエッフェル塔沿いの白タクの運転手の若者に声をかける

声をかけるが120ユーロじゃないと空後までは行かない
とか130ユーロなら行くとか

そんな奴等ばかりだ

さぁどうしたものか
考える仁也さん


ぼったくる白タク

俺達は65ユーロでここまで来た
だからなんとか安くならないか?
などと言うていた所
向こうで吉田秀彦風のガッチリとしたあんちゃんが「俺は100ユーロで行ってやるよ」と気さくに声をかけて来た

なら俺も100ユーロで行くよ
など
こいつらも必死だ

セーヌ川の流れる橋に立ってみたいというちょっとした野望もあったが
俺は若干の責任も感じてたのもあって一緒にタクシーに乗って帰る選択をした

後ろ髪を引かれる想いでエッフェル塔を後にしたのであった

しかし嬉しいこともあった
さっそく車に乗り込むと縦乗り系のBGMを大きめに流しながら誰かと電話をしながら走る運転手

その脇にはカーナビがあるのだが現在地からどう行こうとも凱旋門を通過しそうだ

もしかしたらこのパリの吉田秀彦も気を遣ってくれたのかわからないが凱旋門をガッツリ通ることになった‼️

ラッキー✌️


凱旋門
車から降りこそしなかったものの車内から撮れた

これには先ほどまでテンションが低かった仁也さんも嬉しそうに見えた

窓をあけて腕を伸ばし動画などを撮りまくった

感動だ
噂通りの凱旋門、さすがや綺麗すぎる〜

再び俺達は窓をあけて腕を伸ばし動画などを撮りまくった

あ、これだ‼️
きっとこの動きで途中でクレジットカードを落としてしまったんだ・・・

そう俺は改めて思った

きっと空港に行ってもカードは見当たらないだろうなとも思った

あーぁ

まぁ良い方に考えたら飛行機に乗り遅れるのが1番最悪な状況であるのだから俺の目的だったエッフェル塔が見たい、凱旋門が見たいってのはめちゃくちゃ叶ってるではないか

よし、そうだそうだ

そもそもここに居ること自体がサプライズなんだからこれで良かったんだ

俺はそう思うようにした

そう切り替えてからはパリの吉田秀彦が流しているこのカーステから流れるうるさめのBGMも心地よく感じるではないか

などと外を見ていたら

でかい森が側道に現れた
あれはさっき見た娼婦がいた森の仲間かもしれないなー
きっとあそこも夜は娼婦がウロウロしてるんだろうななどと思ったりもしながら車に揺られていたら
ウトウトすらして来た

胸糞悪いけどノーメンの顔などを思い出したりもしていた

同じタクシーでもチュニジアの夜乗るタクシーと
パリで乗る昼間のタクシーじゃ全然違うものだ

結果、思った以上に早く空港に帰ってこれた

まずは先程、座席を変える時に使った小さな箱型の機械に向かう

しかしあの機械を使ってからざっと2時間は経過している
普通ならもうそんな所にある訳はないだろう

あったとしたら誰かに使われているだろうし絶望しかない

そしてまずは軽く迷う

ターミナルだが逆のターミナルに来てしまっている
失敗した!
タクシーを降りた所を間違えた
ちくしょーめ

なるべく早く辿り着きたいのに!

その間も

「あーーあーー
ある訳ねーよなー」などと話しながら歩いた

そして例の機械に辿り着いた

あーぁやっぱり無い

・・・

・・・・

え!?

ある

カード挿さってるやんか‼️‼️‼️

あった‼️

嘘だろ

カードがしっかり挿さってる
なんならガッチリと挿さり過ぎてる

だから誰にも気づかれなかったのかもしれない

仁也さん本人も一瞬わからなかったぐらいだし


俺は子供が産まれた時ぐらい嬉しかった
(二人とも子供はいません)

うおおおおおお‼️‼️‼️

俺たちは森で娼婦を見た時の3倍ぐらいの雄叫びをあげた

俺たちはかなり強めのハイタッチをして喜んだ

パリの俺達

こんなことってあんのか?
日本ならまだしもここはパリやぞ

最近治安が悪いでお馴染みのパリやぞ

ありがてーーー

とにかくラッキーだった

とりあえずスタバのコーヒーで乾杯だ

心なしかより美味しく感じるスタバのコーヒー


ここからは時間もあるし
心の余裕もある

買い物が出来るのはDFSしかないけど
残りの3時間ばかしを楽しむことにした

エルメスで目的の品物を探したり、配る用のお土産をいつもの買い物よりもルンルン気分で楽しんだ

仁也さんはラッパーもやってるらしく
ステージングの時にかぶる帽子などを購入していた
エルメスのハットはマジで似合いすぎてた

一方の俺はと言うと、いつかは手に入れたいと狙っていたシェーヌダンクルも当然売り切れ、そして見つけたら買っても良いと思うよーと言われていた
ロデムはおろか、狙っていたものは全て売り切れ、ディスプレイにも無いとかそんなレベルであった

売り切れ
これも売り切れ
もちろん売り切れ


旅での最後の飯を仁也さんと食った

なぜかわからないが、このゲートの中にはレストランとかそうゆう店は全くない
飲食物はコンビニみたいな所でしか買えない


こうゆう飯しかない
ノーメンの悪口が止まらない仁也さん

この時ばかりはカード紛失のテンションの反動なのかベラベラ喋りまくっていた
ほとんどノーメンの悪口ばかりだw

いや、そうだね
あいつは本当に悪かった
もう会いたくねーよな
などなど話しながら

そして買い物もバカみたいな量を買っている

さすがや‼️
さすがクレジットカードを取り戻した漢だ

DFSの金髪美女の店員さんにも話しかけまくっている

本当さすがや‼️

何度も言うが、こうゆうアグレッシブさは見習うべき所であろう

俺はというと年齢のせいか別に知らない女に話しかけたりはもうしたくもないし

それよりも帰りのエコノミー席のことで頭がいっぱいだ

帰りはエコノミー席の通路側ではあるが

あーぁ隣が可愛い子だったら良いなー
とかは思うが
そんな事よりもめちゃくちゃ痩せてる人だったら窮屈じゃなくて良いなーとかである

どっちかと言うと楽なフライトだったら良いということばかり考えていた



偏西風の関係だろうか
今回は13時間程のフライトで済むそうだ

ラッキー✌️
とは言えかなりの長時間だよな

どんな人が隣かどうかはかなり運の要素があるが今回はどんな人だろう
と飛行機に乗り込む

隣は・・・

フランス人黒人男性

デカい!!
身体がデカい!!

期待しすぎてたせいもあって
この人が北斗の拳の山のフドウぐらいでかく感じる


山のフドウ

やばいぞ
やばいぞ
しかもなんか風邪引いてるのか咳をしまくっている

こいつコロナなんじゃねえか?って感じだ

えーーー
それは本当に嫌だ

なんてツイてないんだ
これも普段の行いのせいだろう

まぁ仕方ない
この人も

「うわ〜最悪だ‼️」

と言った顔をしてる
なんなら舌打ちもしていたかもしれない

この人の俺を見る眼が臭いもの、汚いものを見る目だったことはハッキリと覚えている


こいつがフドウなら、さしずめ俺は水をくれて騙し討ちをするデカいババアと言った所か


有名なでかいババア

いつの間にか隣の大男と肘置きの取り合いになってしまっているが
行きの時にエコノミーを経験している俺からしたら隣のこの人にも気をつかい優しくしてあげるのが義理人情であろう

「よぉトイレに行きたくなったら遠慮なく言ってくれよブラザー」

とにこやかに話しかけたが

「へぇ〜」

とよくわからないリアクションをしてくる

いや、どうゆう事やねん

へぇ〜ちゃうねん
お前に言ってんのよ

なんやこいつ
伝わってんのか?
リアクションが悪い

伝わってるはずだが、まぁ体調も悪そうだから仕方ない

こんな会話をした直後から

この大男はかなり俺のゾーンを侵食して来た感じがする

しまった‼️
話しかけなければ良かった
大失敗や‼️

俺は左側が通路だから足を伸ばしたり出来るが真ん中のこのフランス人大男はじわじわとHPが削られてきてるのか先程よりかなり辛そうだ

俺もこいつのせいで右肘は変な体勢になってるからめちゃくちゃ右半身が痛くなってきている
これはやばい

とにかく体調が悪そうな隣の大男は映画を見たり、ゲームなどは一切せずに基本的に寝ているがたまにもぞもぞと大きく動いて嫌な顔をしたりしてくる
当然ながらトイレに行ったりもするので俺もおちおち寝てられなくなってる

足もどんどん俺の方のゾーンを侵食している

しかも途中でデカい屁をこいてる様子だ

こいつがこいたかどうかははっきりと確証はもてないが

くせえ、マジでくせえ
気圧の関係なのかマジで気絶しそうだ

それだけは記憶に残ってるし、今後飛行機に乗ったら思い出すかもしれないトラウマだ

しんどい、辛えよ、エコノミー席

右の肘を良い位置に置けないのもあって眠れないほどに苦痛を感じてきている
めちゃくちゃ身体が痛え

無理な体勢で本当にしんどい
たまに席から立ってストレッチしたりするが痛え

マジで辛い(この右脇の痛みが三日間ぐらい続いた)

よく見ると
この大男、右側の女性の肘置きも我が物にしている

つまりダブル肘置きにして寝ている

ちくしょー‼️
負けた
完全に負けた

なんかそう思った

そんな折、よく見ると

大男の右隣の日本人女性とおぼしき女性が元彼女にちょっと似ててジロジロ見てしまった

こんな時も仁也さんならすかさず声を掛けているだろう
見習うべき所である

もちろん俺は一言も声はかけてねえ

ろくに寝れないまま
たいして面白くも無いゲームを真剣にやって時間を潰した

飛行機以外では絶対にやらなそうなゲームである

アングリーバードというゲームを真剣にやった


どうやら飛行機はパリから東に飛んでるようだ
(ロシア上空だけは避けて飛んでいる)


いざ東へ

思えば行きも東に向かって飛んだので、これで地球一周した事になる

㊗️㊗️㊗️地球一周㊗️㊗️㊗️

めちゃくちゃ嬉しい‼️

すげー経験してるよな
一度はやってみたかった‼️
ありがてぇよ‼️
SUMOエージェンシー最高‼️
田代社長ありがとう‼️


こちらSUMOエージェンシーのURL

引退した力士の働き口、受け皿を作りたいとの話を聞いた事がある
とても素晴らしい会社なのだ


辛い身体をごまかし、ごまかしで
なんとか羽田空港に到着した

左足だけは異常に伸ばしていた分
右側にストレスが掛かりっぱなしの状態だが無事に到着した時はめちゃくちゃ嬉しかった

いやー
長かった
本当に長かった

そして臭かった

長時間のフライトはやはり俺みたいな体型の人にはしんどいな〜
英語ももっと喋れるようになりたいなとかなんとか思った

羽田空港に到着しても隣の大男は寝たきりで起きない

そうとう体調が悪いらしい

おーい大丈夫かよ

「ヘイ、ブラザー大丈夫か?なんなら降りるの手伝いましょうか?」


「へぇ〜」と言ったリアクション

なんやこいつ‼️
ずっとどんなリアクションやねん

お前はノーメンか‼️
もうええわ


そして無事税関を通過して帰国

約束通りチュニジアのラハマに連絡をしてこのチュニジアの大仕事が終わった‼️

いや、まだだ

俺が持ってるこのギャラを会社に手渡した時がこの仕事の本当の終わりである

チュニジアでの映画撮影とノーメントラブルを共にした仁也さんと最後に熱いハグをして別れた

また会おうぜ‼️

仙台に遊びに来て下さいね〜
絶対行くよ


無事帰国した我々

普通に生きてたら行けるような場所じゃないチュニジアまで行かせてくれたお仕事と

こんな素晴らしい経験をさせてくれたSUMOエージェンシーと

チュニジア映画に感謝

ありがとうチュニジア🇹🇳

ありがとうキャスティング担当のラハマ

ありがとうSUMOエージェンシー

ありがとうノーメン・・・お前のことは特に忘れないよ


チュニジア国旗


これが俺の「チュニジアに行った話し」



余談だが
また仕事しましょうね、と口約束していたラハマから帰国して二日後にさっそく連絡があった

「ドバイで1カ月、某撮影あるから来て」

早っ!!

って、おいおいおい

なんだか面白そうじゃねえか


チュニジアを取り巻くこの物語はまだまだ終わりそうにない・・・


最後まで読んでくれてありがとうございました

室田真宏

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室田真宏
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