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「不動産をホビーに!」 noteはじめます

こんにちは、室田 啓介(ムロタ ケイスケ)です。

2020年5月、見通しの悪いアフターコロナ時代を自分のポジションを明確にすることから歩みだしていきたいと思い立ち、noteをはじめることにしました。

自己紹介します

まずはかんたんな自己紹介を。

普段は東京R不動産という不動産サイトで仲介をしたり、リノベした古ビルの大家をしたり、沖縄に宿を経営したりしています。

僕の所有する物件のことや、ライフワークである「不動産をホビーに!」の活動については、今後のnoteでご紹介していけたらと思います。

まずは、おまえ誰やねん?というところからご説明が必要だと思いますので、初の投稿となる今回は、僕が東京R不動産で働きはじめたキッカケからお話しさせてください。


東京R不動産に入ったのが2006年4月。つまり仲介スタッフとして丸14年が経つ僕ですが、実はもともと仲介がしたかったわけではなく、大家さんになりたい!という想いがこの仕事をはじめる原点でした。

当時26歳の若者だった僕が、なぜ突然大家さんを目指すことになったのか?

それは、東京R不動産のディレクターである馬場正尊の2002年の著書、「R the transformers」に登場するシカゴの建築家のインタビューを読んだことがキッカケでした。


その建築家は、インタビューでこう述べていました。


『私自身がこのビルを買い、コンバージョンし、設計を行って、そして賃貸までを一貫して行っているので、私は建築家でありデベロッパーでもあるということになる。

22年前、古くて小さな工場を買い、それを4つの住居にコンバージョンし、そのうち一つに自分が住み、あとの3つを賃貸にした。それが最初のトライアルだった。』


この、「私は」「デベロッパーである」という言葉の組み合わせに衝撃を受けてしまったのです。

デベロッパーという単語からイメージする像は大きな企業体であり、デベロップされる対象も、そこそこ大きな建物だと信じて疑わなかった僕には、私という個人がデベロッパーになれるという価値観が衝撃でした。


そしてその次の、古くて小さな工場を4つに分けて、のくだり。

この建築家が小さな工場を見つけた時の興奮や、自分だけでは手に負えない大きさだけど、4つに分けたらなんとかなるんじゃないか?と企んでいる時の脳内の、ドーパミンがドバドバ出ているであろう感じ。そして実際に自分の目論見が現実になった時の喜び。

想像するだけで、僕の脳内によだれが垂れてくるのがわかります。

この短い文章に僕は、まるで自分のことのような興奮を覚えてしまったのです。僕が人生を通じてやりたい仕事は、これだと。つまり、マイクロデベロッパーなんだと。


この仕事であれば、社会の歯車として生きるのではなく、自分自身の見立てと企てによって、小さいながらもまちの景色を変えられるかもしれない。みんなが当たり前だと思っていた建物の使い方や、住まい方、働き方を変えられるかもしれない。

大企業ゆえの様々なしがらみに囚われることのないマイクロデベロッパーとしての個人は、小さいがゆえに針の先のような鋭さを持ち、価値観を共有できる誰かの心に深く刺さるものを作り出せるのではないか?

そんなことを考えだすと、もはやこの仕事こそが自分の天命にも思えてくるわけです。


東京R不動産で働きはじめた理由

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しかし、そこで僕は気づきます。自分には不動産の知識も建築の知識も、お金も人脈もメディアもなにもないというショッキングな事実に。

まるでネバーエンディングストーリーで、本の主人公のアトレイユになりきって読書に没頭する映画の主役バスチアンが、本を閉じて日常に戻るやいなや、いじめっこに追いかけ回される悲しい現実。理想と現実のギャップ。

目の前に横たわるこの大きな溝を埋めるために僕が選んだのが、本の著者である馬場正尊が立ち上げた東京R不動産で、仲介を仕事にすることでした。


とはいえ、僕の目標はあくまでもマイクロデベロッパー、大家さんです。そのため東京R不動産で働くにあたり、かならず身につけようと心に決めたスキルがいくつかあります。

センスのいい人たちがどんな空間を求めるのか、そのニーズや、アリとナシの間にある微妙な線引き、ニュアンスの違いを肌感覚として掴むこと。

エリアによる客層の違いや、家族構成や職業により必要とされる間取りの違いを理解すること。

改装をするにあたっての工事の基礎的な知識や、できることできないことの判断や予算感。信頼してデザインや工事を頼める設計者、工務店のネットワークを持つこと。

将来、自分がマイクロデベロッパーになった時に必要となるこうしたスキルを身につけながら、不動産を購入する資金を貯められる環境が、東京R不動産にこそあると考えました。

そしてその後14年間の仕事を通じて見聞きすることのすべてをデータと捉え、そのすべてに「なぜそうなのか?」の分析というひと手間を加えてから脳内に収納することで、不動産についての解像度を上げていく日々を送っています。


2020年5月現在の僕は、念願叶ってマイクロデベロッパーとなり、山手線の内側に所有する区分マンション1室と古ビル3棟15室の賃貸と、沖縄で一棟貸しの宿をひとつ経営中で、ホビーとして心から楽しんでいます。

自宅含め、所有する建物のすべてが昭和30〜40年代とかなり古めでして、それぞれにストーリーがあるのですが、また今後ご紹介させてください。


ついつい自己紹介が長くなりすぎてしまいました。。

今後このnoteでは、世間一般に語られる、いわゆるお金儲けのための不動産投資の話とは違う角度から、不動産をホビーにすることの楽しさをお伝えしていけたらと思いますので、よろしければまたお立ち寄りください。

ではまた!


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