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「感情のある消費」から生まれる心の充実
例えば私が、「お茶が欲しい」と思ってコンビニに行った時。
ドリンクが陳列されている棚に行って、お〜いお茶か爽健美茶を見て
「どちらにしようかな?」
と悩む訳ですが、結構どっちでも良くて。
結局その日の気分や、何となく値段が安い方を選んだりします。
その時、これは「感情のない消費」だなぁと思っています。
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「コンビニで売っているのは陳列された商品ではなくて、便利さだ」
そんな話を聞いたことがあります。
夜中に買いたい物がある時はコンビニに行けば開いているし、今は物を送ったりチケットを買いたい時もコンビニで済ませることができます。
これはお客さんの立場からすれば、本当にありがたいこと。
でも、便利になり過ぎたばかりに、少しずつ色んなところで無理が生じてきているように思うんです。
ブランドやマーケティング専門のお仕事をされている阪本先生は、これを「世の中のひずみ」と言われていました。
コンビニの本社は、商品が売れたら売れた分だけ利益となるそうです。
でも、お店で働く店長からすれば深夜まで働いてもそれほど稼ぎにはならないし、それは過酷な労働。
今まさに、こうした「世の中のひずみ」が、至る所で起きている気がしています。
一見"無駄だ"と思われることは、本当に無駄なのか
私は、チーズケーキのBAKEが好きで、たまに長い行列を待って買ったりします。
待つのが嫌で買わない、という人も聞いたことがあります。
これは個人的な意見ですが、行列を待ったからこそ、チーズケーキを食べた時に得られる感動って、普段よりも何倍も何十倍も大きなものになるんじゃないかと、私は思っています。
もちろん味が美味しいというのはありますが、もしこれが並ぶことなく簡単に手に入るのであればどうでしょうか?
きっと食べた時の感動は、前者ほど大きなものにならない気がしています。
行列に並んで待つという行為が、1つの価値になっているように思うんです。
先日、ネットで皮の手帳を買ったという人がいました。
それはとても人気で、長く待たないと手に入らないような商品だったそうです。
でも、だからこそ、手に入った時の喜びは大きかったと聞きました。
*
じゃあ例えば、普段多くの人が利用するAmazon。
Amazonは注文すると次の日、早ければ当日に商品を届けてくれます。これはお客さんの立場だと、とても便利なこと。
でも、本当に全ての商品が早く届けば正解という問題なんでしょうか?
私は、そうは思いません、、。
中々手に入らなくて、長く待ったからこそ得られる感動や喜びも、時として必ずあると思うんです。
日々の中で、「感情のある消費」を大切にしたい
私は、論理的に考えたり合理的に考えたりすることがとっても苦手です。だからよく、極端に感情的な話になることがあります。
でも、私は思うんです。
今の世の中って、論理性や合理性が重視されたばかりに、感情のない似たような物であり溢れているなあと。
ユニクロの有名なキャッチコピー「安かろう悪かろう」ではありませんが、似たような物ばかりから「これでいいや」と選ぶのではなくて。
「これが欲しい」と思えるような消費をする。
別に毎日でなくていいんです。月に一度とか、週に一度とかでいいんです。
そんな「感情のある消費」をした時に、心の充実って生まれる気がしています。
普段は、適当に済ませがちなご飯。たまには、美味しいと話題のお店で食事をしてみる。
普段は、家の湯船で浸かるお風呂。たまには、少し遠くの温泉に足を運んでゆっくりしてみる。
一消費者の立場に立った時、私はそうした「感情のある消費」を、日々の中で大切にしていきたいなぁと思っています。
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