すばらしきこのせかい The Animation 1話感想
🔶原作はスクエニのゲーム🔶
個人的には面白い原作のゲームのアニメはあまり面白くならないイメージがあるのだがこの作品はどうだろうか?
『すばらしきこのせかい』はニンテンドーDS最高峰のゲームありDSが持つ機能をどのソフトよりもふんだんに活用されている
(どこまで遊び倒すかは人によるが)結構なやりこみ要素も盛られていた。
私もこれを夢中になってやりこんだものだが2007年頃に発売されたゲームがなんと今になってアニメ化するとは驚きであり
このアニメが面白く感じられなかったとしても今ならswich版のリメイクをお勧めしたい
(さすがにネクの持つケータイはアニメ版ではスマホに代わっている)
🔶ネクの性格🔶
このアニメでは主人公のネク(オレンジの髪のヘッドフォン)がシキ達に対しての態度が軟化している。
というのも原作ではかなり刺々しく中二病全開で特にパートナーのシキに対しては辺りがキツい部分がある。
(ただしそれは思春期ならでは気質であったり、ネクの視点では記憶喪失な上にいきなりノイズに襲われたりと
周りの人間が信じられない状態でもあったのだが)
なんにせよ、それは最初のうちだけでありシキや羽狛さんに諭され徐々に改心していくようになり
シキに対しても優しくなりプレイヤーも、ネクの心境の変化は感じ取ることができる。
ただこのアニメではそうしたネクの刺々しさがカットされている上アニメの速いテンポも相まって
あまりネクの精神的な成長は感じ取りにくいものとなるだろう。
ちなみ原作では冒頭に『他人の価値なんて意味はない』とは『世界は俺一人だけでいい』とか拗らせたセリフを言っており
ネクという人物の人となりを知るセリフだと思うのだがそこまでカットするものどうなのだろうか?
(アニメにおける現代受けや、テンポ重視もわかるのだが…)
🔶原作と比較して🔶
原作でも癖のあるタッチでの絵柄がこのアニメでは3Dも織り交ぜうまく取り入れそれらしいテイストとなっている。
敵シンボルからノイズが現れたり、ゲームのままのエフェクトを攻撃技として出していたりと素晴らしく
更に、原作ではライムがどのように戦うのか不明なのだがノイズに攻撃している僅かな描写もプレイヤーとしては印象的だろう。
反面会話や戦闘は原作さながらのポップで多彩なBGMがなくキャラ同士の会話から淡々とした説明をプレイヤーに対して
促しているような印象がありこの点は原作を知らない視聴者は特に面白みが感じられないことだろう。
そのうえで曇り空なのか色彩も少し暗く感じられ最初の出だしとしては暗い印象がある。
(というのも視聴者はキャラの心情が知りたいのであって、世界観や設定が知りたいわけではないからだ。
この作品はテンポ重視なこともあり、キャラの心情の部分が薄まっている印象がある)
いずれにせよ、この作品の原作の強みは数々良質な音楽でありそれをどこまで上手くアニメに落とし込めるのだろうか?
といったところか