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ソニックブーム-物体が音速を超えたときの衝撃音

音(音波)は空気の振動です。
音速(音圧の伝播する速度)は媒体や気温によって変わりますが、大気中では「気温が0℃とすると1秒間に331.29m」で、5℃気温が上昇するごとに3m速くなるので20℃だと1秒間に約343mとなります。

「物体が音速より速く進む」というのは、大気中に含まれる酸素や窒素、水蒸気などをかき分けて進むということですが、例えば超音速旅客機が頭上を飛んで行ったとするとその衝撃波が轟音となって地上に届きます。これがソニックブーム(Sonic Boom)です。

ジェット機の爆発音は、エンジンからではなくその速度から生ずるものなのです。
物体が動くとその周囲の空気に圧力の変化が生じ、その変化が物体から音速で放射されます。
音よりおそく移動する物体は、自分がつくりだしたその圧力の変化にけっして追いつけません。
ところが超音速機は、自分がつくりだす圧力の変化より速く進むので、文字通り空気をかきわけながら突進しなければならないわけです。

S・S・スチブンス / F・ワルショフスキー著 音と聴覚の話より

飛行機などの物体が水蒸気をかき分け突き進む上その物体が放射する熱も大きいため、移動する物体の周りに白い雲状の輪が見えることがあります。これはベイパーコーン(Vapor Cone)と呼ばれています。

ベイパーコーン

▼いろいろなソニックブーム

▼今は無き超音速旅客機・コンコルド。一度乗ってみたかったですね。

▼日本人によるコンコルド乗車記録。